ウイスキーの保存方法・賞味期限を解説!風味を保つ保存のポイントは?
2021年6月10日 22:41
時間経過により魅力が増す、人々が創り出した不思議な水、ウイスキー。数百万円、時には億を越すお金を払ってまで手に入れたいと思わせる、魔性のお酒です。
それぞれに違う風味があり、自分の好みに合う一本を見つけたときはそれは嬉しいものです。しかし、アルコール度数が高いので、ボトル1本を一度で飲み干すということは難しいですよね。あとで飲んでみたら味が変わっていてがっかり…ということのないよう、せっかく手に入れたウイスキーは正しい方法で保管し、その魅力を最大限味わいましょう。
ウイスキー発祥の地のひとつ、スコットランドで造られるウイスキーです。スコットランドで造られ、スコットランドの国内で3年以上熟成が必要など、特別な条件を満たしたウイスキーがスコッチと呼ばれるウイスキーなのです。スコッチは製造中に醸されるので、スモーキーな香りが特徴ですね。
アメリカで造られ、トウモロコシを51%以上使用する、炭化処理をした樽で熟成するなど、一定の条件を満たしたウイスキーはバーボンと呼ばれます。甘みがあり、熟成させる炭化した樽の影響で 、ほかのウイスキーよりもワイルドで香ばしい香りがします。
カナディアンはカナダで造られるウイスキーの総称です。カナディアンウイスキーは、一般的に5大ウイスキーの中で最もクセがなく、口当たりがよく飲みやすいといわれています。ウイスキー初心者には最もおすすめのウイスキーです。
アイルランドで造られるアイリッシュウイスキーは、落ち着いた、軽くまろやかな味が特徴です。とろーり濃厚なクリームのお酒であるベイリーズは、女性にもファンが多く、コーヒーやホットチョコレートに入れたり、デザートのソースとして使ってもおいしいですよね。このベイリーズもアイリッシュウイスキーをベースにしたものです。
日本国内で製造されたウイスキーの総称がジャパニーズウイスキーです。約100年前、1920年代に初めて日本でウイスキーが製造されました。以来、日本のウイスキーは世界的にも認められている高品質なウイスキーとして知られています。繊細でやわらかい味が特徴で、スモーキーな風味は控えめなものが多いです。
どの種類のウイスキーにも賞味期限はありません。ウイスキーなどのアルコール度数の高い酒類は品質が変わりにくいので、食品表示法での賞味期限の表示の義務がないからです。たとえ100年前のものだろうと、保存状態がよければ飲んでも問題はありません。
ただし、コルク栓のウイスキーには注意しましょう。コルク栓のウイスキーを長期間保存していると、コルクとボトルに隙間が出てくるがあります。その隙間から少しずつ蒸発していったり、空気に触れて酸化し味が変化したり、品質が劣化することがあるのです。
アルコール度数が40度以上のウイスキーは、ワインなどほかの酒類に比べると開封後も味の変化が起きにくく、長期間その風味を楽しむことができます。
ウイスキーを保存するのに最適な温度は10度から15度、湿度は70%前後です。
高温多湿になると風味が変わったり、口の縁などにカビが生えることもあります。逆に、乾燥しすぎるとコルクにひび割れができ、ウイスキーとコルクの間に隙間ができてしまいます。
光や温度、湿度をコントロールしてくれるので、最も信頼できる保存方法といえます。
しかし、ウイスキーを横置きにすると空気に触れる部分が多くなり、酸化のスピードが早くなってしまいます。ウイスキーの保管は縦置きが最適なので、縦置き用のワインセラーを使用しましょう。ウイスキー用のワインセラーについては下で詳しく紹介します。
直射日光はもちろん、少しでも太陽の光が当たる場所は避けましょう。紫外線がウイスキーに当たると、成分が変質してしまうためです。紫外線のパワーは強く、ウイスキーだけではなく、多くの食品、飲料の風味を変えてしまいます。太陽の光だけではなく、室内の電気の明かりなど避け、冷暗所で保管しましょう。
酒類の天敵は空気。空気に触れることで酸化が進み、味や香りが変わってしまいます。空気に触れる面積をできるだけ小さくし、どれだけ酸化を防げるかがウイスキーを保管する上でとても重要な点です。
臭いが強いものをウイスキーの近くに置いておくと、ウイスキーに臭いが移ってしまうことがあります。
冷暗所に保管するといわれれば、冷蔵庫に入れたくなるかもしれません。しかし、冷蔵庫はウイスキーの保管には向いていません。
ウイスキーが冷えすぎるとその香りが弱くなってしまうためです。ドアの開け閉めによる振動もよくないですし、冷蔵庫内の臭いがウイスキーに移ってしまうこともあります。
また、冷蔵庫の種類によってはウイスキー保管の天敵である紫外線を発生するものもあります。
家庭用ではペルチェ式、高級ウイスキーや業務用にはコンプレッサー型が人気のようです。
オフフレーバーとは、簡単に言えば「不快な味」です。長期間保管されたウイスキーに主に現れる、こもったような、カビ臭いような香りです。また、コルクの味がしたり、金属臭、悪くなった木のような風味がしたりすることも、ウイスキーのオフフレーバーとしてあげられます。湿ったダンボールといわれることもあります。
液面低下とは、ボトルの中に入っているウイスキーの量が減っている状態です。ウイスキーの液面が低下しているということは、コルクの劣化など、何らかの理由で中のウイスキーが外に出てしまっています。あまりにも液面が低下しているウイスキーは、アルコールの濃度が下がっており、品質が保たれていない可能性があります。
特急表示とは、1953年に制定された古い酒税法で、アルコール度数が43度以上のウイスキーが特級、40度以上43度未満が一級、39度以下が二級と定められていました。
この酒税法は1989年まで適用されていたので、この表示があるということは、少なくとも約30年前に製造されたウイスキーということになります。この印があるウイスキーは「オールドウイスキー」と呼ばれますね。
ウイスキーは、長時間寝かせることで少しずつ熟成が進み、アルコールの角がとれ、まろやかになります。さらに香りと風味に深みが加わり、より複雑な味になります。
ギネルブックによれば、世界一古いウイスキーはスコットランドで造られた「Glenavon Special Liqueur Whisky」というウイスキーです。確かな年月は不明ですが、1851〜1858年ごろ製造されたものと予想され、約160年前のものといわれています。
また、同じ頃の年代に造られたと見られる、今現在世界一古いウイスキーとされている
「The Old Ingledew bottled by Evans & Ragland」は2021年6月22日から30日にRare Spirits online auctionに出品される予定です。オークション側は20,000ドルから40,000ドル(約220万円から440万円)で落札されると予想しているようです。
とても貴重な160年もののウイスキーは、ウイスキー愛好家ならば喉から手が出るほど欲しいものでしょう。果たしてどのくらい価格で落札されるのか、興味深いですね。
2019年10月24日には「The Macallan Fine and Rare 60-Year-Old 1926」がなんと1.9ミリオンドル(約2億円)で落札されました。誰もが驚いたのではないでしょうか。このウイスキーは、アルコール市場でもっとも高価なアルコールとなり、世間を騒がせました。
なぜオールドウイスキーは、このように目の飛び出るような値段がついてしまうのでしょうか。もちろん上に書いたオールドウイスキーは、最も高価なウイスキーな部類なので、すべてのオールドウイスキーがこのような値段ではありません。年代が古いものでも、希少性がないものは1万円からでも購入することができます。
ウイスキーは時間経過による風味の変化がゆるかなお酒ですが、長い年月の中で少しずつ風味や香りが変化していきます。また、時間経過以外にも、当時栽培されウイスキー造りに使われたトウモロコシと現在のトウモロコシは異なるものだったりしますし、原料が変われば当然味にも違いが出ます。
原料だけではなく、その製法、道具、ウイスキー造りに携わる人々など、ウイスキー造りに関わるすべてのことが風味に影響します。
時代が変わればそれらも変わり、ウイスキーの風味にも変化があります。
40年前に造られた特定のウイスキーの味を完璧に再現するのは非常に困難です。もし再現できたとしても、結果がわかるのは40年後です。今現在、造られてから40年経っているウイスキーが飲みたいと思ったら、今存在する限りあるそのウイスキーを、欲しい人で争奪戦をすることになります。数が少なければ少ないほどその価値は上がっていきます。
せっかくの複雑な味をカクテルにしてしまうのはもったいないですよね。オールドウイスキーを手に入れたら、ぜひストレートで味わってみて下さい。
たくさんのお酒の中でも、特に力強い風味を持つ、ウイスキー。ウイスキーは、穀物類を木のタルの中で長期間熟成させて作るお酒です。その芳醇な香りと深い琥珀色は多くの人を魅了してきました。
お湯や水で割ったり、カクテルに使用したり、飲み方は無限大です。最近ではウイスキーをソーダで割ったカクテルであるハイボールが人気で、若い人たちにもウイスキー愛好家が数多く存在します。
ウイスキーを適当に保管してしまったために、せっかくのウイスキーがだめになってしまっては悲しいですよね。今回紹介した方法でウイスキーを正しく保管し、あなたの大切な一本を守ってあげましょう。
《参考》
Old Ingledew Whiskey: Currently Believed to be the Oldest Known Whiskey in Existence
それぞれに違う風味があり、自分の好みに合う一本を見つけたときはそれは嬉しいものです。しかし、アルコール度数が高いので、ボトル1本を一度で飲み干すということは難しいですよね。あとで飲んでみたら味が変わっていてがっかり…ということのないよう、せっかく手に入れたウイスキーは正しい方法で保管し、その魅力を最大限味わいましょう。
©︎https://pixabay.com/ja/
目次 [開く]
■ウイスキーの種類
ウイスキーには、大麦の麦芽だけを原料にした「モルトウイスキー」と、トウモロコシやほかの穀物を使った「グレーンウイスキー」、そのふたつを混ぜた「ブレンデッドウイスキー」があります。世界的に特に人気のある五大ウイスキーとはどんなウイスキーなのでしょうか。©︎https://pixabay.com/ja/
・スコッチ
ウイスキー発祥の地のひとつ、スコットランドで造られるウイスキーです。スコットランドで造られ、スコットランドの国内で3年以上熟成が必要など、特別な条件を満たしたウイスキーがスコッチと呼ばれるウイスキーなのです。スコッチは製造中に醸されるので、スモーキーな香りが特徴ですね。
・アメリカン
アメリカで造られ、トウモロコシを51%以上使用する、炭化処理をした樽で熟成するなど、一定の条件を満たしたウイスキーはバーボンと呼ばれます。甘みがあり、熟成させる炭化した樽の影響で 、ほかのウイスキーよりもワイルドで香ばしい香りがします。
・カナディアン
カナディアンはカナダで造られるウイスキーの総称です。カナディアンウイスキーは、一般的に5大ウイスキーの中で最もクセがなく、口当たりがよく飲みやすいといわれています。ウイスキー初心者には最もおすすめのウイスキーです。
・アイリッシュ
アイルランドで造られるアイリッシュウイスキーは、落ち着いた、軽くまろやかな味が特徴です。とろーり濃厚なクリームのお酒であるベイリーズは、女性にもファンが多く、コーヒーやホットチョコレートに入れたり、デザートのソースとして使ってもおいしいですよね。このベイリーズもアイリッシュウイスキーをベースにしたものです。
・ジャパニーズ
日本国内で製造されたウイスキーの総称がジャパニーズウイスキーです。約100年前、1920年代に初めて日本でウイスキーが製造されました。以来、日本のウイスキーは世界的にも認められている高品質なウイスキーとして知られています。繊細でやわらかい味が特徴で、スモーキーな風味は控えめなものが多いです。
■ウイスキーの保存と賞味期限
©︎https://pixabay.com/ja/
・ウイスキーには賞味期限がない?
どの種類のウイスキーにも賞味期限はありません。ウイスキーなどのアルコール度数の高い酒類は品質が変わりにくいので、食品表示法での賞味期限の表示の義務がないからです。たとえ100年前のものだろうと、保存状態がよければ飲んでも問題はありません。
ただし、コルク栓のウイスキーには注意しましょう。コルク栓のウイスキーを長期間保存していると、コルクとボトルに隙間が出てくるがあります。その隙間から少しずつ蒸発していったり、空気に触れて酸化し味が変化したり、品質が劣化することがあるのです。
・ウイスキーは味の変化が少ない
アルコール度数が40度以上のウイスキーは、ワインなどほかの酒類に比べると開封後も味の変化が起きにくく、長期間その風味を楽しむことができます。
・開封前と開封後の違い
開封前
開封前のウイスキーは賞味期限がなく、味の変化も穏やかなので、適切な保存方法で保管すれば、長期間風味を保つことができます。開封後
開封後は空気に触れやすくなり、酸化が始まります。酸化により、開封後は約3ヶ月から半年後、ゆっくりと香りや味、色に変化が起こってきます。蒸発しやすい高アルコール濃度のお酒なので、少しの隙間からも蒸発して中身が減ることがあるでしょう。■ウイスキーの保存方法のポイント
©︎https://pixabay.com/ja/
・適温を維持する
ウイスキーを保存するのに最適な温度は10度から15度、湿度は70%前後です。
高温多湿になると風味が変わったり、口の縁などにカビが生えることもあります。逆に、乾燥しすぎるとコルクにひび割れができ、ウイスキーとコルクの間に隙間ができてしまいます。
ワインセラーで保存
お酒の保存のために作られたワインセラーで保存すると、安定して品質を保つことができます。光や温度、湿度をコントロールしてくれるので、最も信頼できる保存方法といえます。
しかし、ウイスキーを横置きにすると空気に触れる部分が多くなり、酸化のスピードが早くなってしまいます。ウイスキーの保管は縦置きが最適なので、縦置き用のワインセラーを使用しましょう。ウイスキー用のワインセラーについては下で詳しく紹介します。
・日光を避ける
直射日光はもちろん、少しでも太陽の光が当たる場所は避けましょう。紫外線がウイスキーに当たると、成分が変質してしまうためです。紫外線のパワーは強く、ウイスキーだけではなく、多くの食品、飲料の風味を変えてしまいます。太陽の光だけではなく、室内の電気の明かりなど避け、冷暗所で保管しましょう。
箱に入れて保存
わずかな光でも長期間当たり続ければウイスキーの味が変わってしまいます。買ったときに入っていた箱のほとんどは、ウイスキーを最適な状態で保存できるよう、光を遮断できるものになっています。自宅でウイスキーを保存するときにもこの箱に入れて保存しましょう。アルミホイルで包んで保存
徹底的に光を遮断し、より安全に保管したいときは、箱に入れる前にアルミホイルでウイスキーのボトルを覆います。隙間のできないように、しっかりと巻き付けます。・空気に触れさせない
酒類の天敵は空気。空気に触れることで酸化が進み、味や香りが変わってしまいます。空気に触れる面積をできるだけ小さくし、どれだけ酸化を防げるかがウイスキーを保管する上でとても重要な点です。
小さい瓶に移して保存
容器の中にウイスキーといっしょに入っている空気の量を減らすため、小さめの容器に移します。残っているウイスキーがちょうど入るくらいの大きさで、しっかりと蓋が閉まるものを使いましょう。パラフィルムを使って保存
蓋やコルクとボトルとのわずかな隙間を塞いでくれる、便利な道具がパラフィルムです。透明で伸縮性のあるテープで、これを蓋の周りにピッチリと巻きつけることで、ほんの少しの隙間も塞ぐことができます。酸化を徹底的に防ぎたいなら、必須のアイテムといえますね。プライベート・プリザーブを使って保存
元々はワインの風味を保つために作られた、ガススプレー状の道具です。主に窒素ガス、炭酸ガスなどで構成され、無味無臭です。これを飲みかけのウイスキーに注入することで、ガスが酸素とウイスキーの間に入り込み、酸化を防ぐ効果が期待できます。ボトルの中に2〜4回シュッシュとスプレーするだけなので、簡単に使用できますよ。・臭いに気を付ける
臭いが強いものをウイスキーの近くに置いておくと、ウイスキーに臭いが移ってしまうことがあります。
臭いの強いものを避けて保存
カレールー、スパイス類などの臭いの強い食材や芳香剤など、臭いが移りそうな物とは場所を離して保管しましょう。■ウイスキーの保存についての注意点
©︎https://pixabay.com/ja/
・コルク栓は必ず立てて保存する
香りが落ちやすい
横置きにしてしまうと、ウイスキーが空気と触れる面が大きくなり、酸化のスピードが早くなってしまいます。酸化が進むと香りや風味が変わってしまい、元々の味を楽しむことができなくなってしまいます。コルク栓が劣化しやすくなる
コルクは木でできているので、コルクが長時間お酒に触れていると、コルクの味がウイスキーに移ってしまったり、コルクの劣化の原因になります。中身が漏れる可能性も
しっかり閉まっているように見えても、コルクにひび割れや隙間があった場合、ウイスキーが少しずつこぼれてしまったり、ウイスキーが空気に触れ酸化してしまいます。ウイスキーの保管は縦置きが基本ですが、特にコルク栓のウイスキーを横置きにするのは危険です。・冷蔵庫には入れない
冷暗所に保管するといわれれば、冷蔵庫に入れたくなるかもしれません。しかし、冷蔵庫はウイスキーの保管には向いていません。
ウイスキーが冷えすぎるとその香りが弱くなってしまうためです。ドアの開け閉めによる振動もよくないですし、冷蔵庫内の臭いがウイスキーに移ってしまうこともあります。
また、冷蔵庫の種類によってはウイスキー保管の天敵である紫外線を発生するものもあります。
■ウイスキーの保存に最適◎ワインセラーの種類と特徴
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・ワインセラーの種類
ペルチェ式
ペルチェ式とは、半導体素子であるペルチェ素子を使用したワインセラーです。振動が少なく、高性能で、ほかの種類のワインセラーに比べると価格が全体的に安いのが特徴です。しかし、加温機能がないものが多く、寒い地域では外の温度の方がワインセラーよりも低いと、温度が低くなりすぎてしまうことがあります。コンプレッサー型と比べると冷却する力がやや低いようです。熱吸収型
アンモニアの気化熱を利用し冷却する型です。ペルチェ式と同じく、音が静かなことが特徴です。故障が少ない型ですが、冷却能力はコンプレッサー型ほど強くありません。コンプレッサー型
コンプレッサー方型は、冷蔵庫と同じようにモーターで冷却します。冷却力はほかの種類と比べても一番強く、真夏でもしっかりと適温をキープすることができます。デメリットはモーター音が気になることと、価格が比較的高いことでしょうか。家庭用ではペルチェ式、高級ウイスキーや業務用にはコンプレッサー型が人気のようです。
■保管に失敗!オフフレーバーの対処法
・オフフレーバーとは?
オフフレーバーとは、簡単に言えば「不快な味」です。長期間保管されたウイスキーに主に現れる、こもったような、カビ臭いような香りです。また、コルクの味がしたり、金属臭、悪くなった木のような風味がしたりすることも、ウイスキーのオフフレーバーとしてあげられます。湿ったダンボールといわれることもあります。
・オフフレーバーの対処法
キャップを変える
もし、オフフレーバーの原因が、キャップであるコルクや金属、プラスチックの蓋の場合、新しいキャップに変えることで、これ以上オフフレーバーが進行するのを防ぐことができます。その際、ウイスキーがキャップに触れていないことを確認しましょう。ハイボールにする
オフフレーバーが発生してしまったウイスキーは、ほかのものと混ぜてカクテルにして飲むとあまり気にならなくなります。ウイスキーを炭酸水で割り、レモンをしぼったり、ほかのフレーバーを混ぜることでまだまだウイスキーを楽しむことができます。冷蔵庫で冷やす
冷蔵庫での保管は香りが損なわれるためウイスキーには向いていませんが、それを逆手にとります。オフフレーバーが発生したウイスキーを冷蔵庫で冷やすことにより、香りが控えめになり飲みやすくなります。しかし、冷蔵庫で長期間保管すると冷蔵庫の臭いが移るので、冷蔵庫に入れるのは短期間にしておきましょう。■古くなったウイスキーの見分け方
・液面低下
液面低下とは、ボトルの中に入っているウイスキーの量が減っている状態です。ウイスキーの液面が低下しているということは、コルクの劣化など、何らかの理由で中のウイスキーが外に出てしまっています。あまりにも液面が低下しているウイスキーは、アルコールの濃度が下がっており、品質が保たれていない可能性があります。
・特級表記
特急表示とは、1953年に制定された古い酒税法で、アルコール度数が43度以上のウイスキーが特級、40度以上43度未満が一級、39度以下が二級と定められていました。
この酒税法は1989年まで適用されていたので、この表示があるということは、少なくとも約30年前に製造されたウイスキーということになります。この印があるウイスキーは「オールドウイスキー」と呼ばれますね。
■オールドウイスキーの魅力
©︎https://pixabay.com/ja/
・オールドウイスキーはどんな味?
ウイスキーは、長時間寝かせることで少しずつ熟成が進み、アルコールの角がとれ、まろやかになります。さらに香りと風味に深みが加わり、より複雑な味になります。
・世界で一番古いウイスキーは?
ギネルブックによれば、世界一古いウイスキーはスコットランドで造られた「Glenavon Special Liqueur Whisky」というウイスキーです。確かな年月は不明ですが、1851〜1858年ごろ製造されたものと予想され、約160年前のものといわれています。
また、同じ頃の年代に造られたと見られる、今現在世界一古いウイスキーとされている
「The Old Ingledew bottled by Evans & Ragland」は2021年6月22日から30日にRare Spirits online auctionに出品される予定です。オークション側は20,000ドルから40,000ドル(約220万円から440万円)で落札されると予想しているようです。
とても貴重な160年もののウイスキーは、ウイスキー愛好家ならば喉から手が出るほど欲しいものでしょう。果たしてどのくらい価格で落札されるのか、興味深いですね。
2019年10月24日には「The Macallan Fine and Rare 60-Year-Old 1926」がなんと1.9ミリオンドル(約2億円)で落札されました。誰もが驚いたのではないでしょうか。このウイスキーは、アルコール市場でもっとも高価なアルコールとなり、世間を騒がせました。
・オールドウイスキーは高額で取引される?
©︎https://pixabay.com/ja/
なぜオールドウイスキーは、このように目の飛び出るような値段がついてしまうのでしょうか。もちろん上に書いたオールドウイスキーは、最も高価なウイスキーな部類なので、すべてのオールドウイスキーがこのような値段ではありません。年代が古いものでも、希少性がないものは1万円からでも購入することができます。
ウイスキーは時間経過による風味の変化がゆるかなお酒ですが、長い年月の中で少しずつ風味や香りが変化していきます。また、時間経過以外にも、当時栽培されウイスキー造りに使われたトウモロコシと現在のトウモロコシは異なるものだったりしますし、原料が変われば当然味にも違いが出ます。
原料だけではなく、その製法、道具、ウイスキー造りに携わる人々など、ウイスキー造りに関わるすべてのことが風味に影響します。
時代が変わればそれらも変わり、ウイスキーの風味にも変化があります。
40年前に造られた特定のウイスキーの味を完璧に再現するのは非常に困難です。もし再現できたとしても、結果がわかるのは40年後です。今現在、造られてから40年経っているウイスキーが飲みたいと思ったら、今存在する限りあるそのウイスキーを、欲しい人で争奪戦をすることになります。数が少なければ少ないほどその価値は上がっていきます。
・オールドウイスキーの飲み方
せっかくの複雑な味をカクテルにしてしまうのはもったいないですよね。オールドウイスキーを手に入れたら、ぜひストレートで味わってみて下さい。
■人々を魅了するウイスキー
©︎https://pixabay.com/ja/
たくさんのお酒の中でも、特に力強い風味を持つ、ウイスキー。ウイスキーは、穀物類を木のタルの中で長期間熟成させて作るお酒です。その芳醇な香りと深い琥珀色は多くの人を魅了してきました。
お湯や水で割ったり、カクテルに使用したり、飲み方は無限大です。最近ではウイスキーをソーダで割ったカクテルであるハイボールが人気で、若い人たちにもウイスキー愛好家が数多く存在します。
ウイスキーを適当に保管してしまったために、せっかくのウイスキーがだめになってしまっては悲しいですよね。今回紹介した方法でウイスキーを正しく保管し、あなたの大切な一本を守ってあげましょう。
《参考》
Old Ingledew Whiskey: Currently Believed to be the Oldest Known Whiskey in Existence
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