炊飯器で手軽に低温調理!保温機能を使って柔らかく美味しく仕上げる方法
2020年8月22日 11:00
弱い熱でじっくり火を通す低温調理をしたことがありますか?
「温度の管理や時間がかかって難しそう。」そんな印象もありますが、炊飯器で手軽にできるとしたらやってみたくありませんか?
今回は、炊飯器で低温調理が手軽にできる方法と注意点を載せていきます。
レシピもありますので、参考にしてくださいね。

肉や魚などを低温でじっくり調理することによって、食材の水分やうま味を逃すことなく、しっとりとした料理に仕上げる調理方法です。
代表的な料理として、ローストビーフや鶏ハムなどが挙げられます。
65℃以上になると、徐々に肉のタンパク質が固くなってくるため、低温調理ならではの柔らかい食感を出すためには、なるべくこの温度を超えないように調理することが大事です。

炊飯してしまうと、すっかり火が通ってしまうので、保温機能を使います。
保温機能の温度は70℃~75℃くらいなので、低温調理としては高めですが、炊飯器によって温度の幅があるため、これくらいでちょうどいいでしょう。
炊飯器自体に低温調理機能はついていませんが、工夫や気を付けるポイントをしっかり押さえれば、簡単に調理することができます。

炊飯器の保温機能を使うことはわかりましたが、どういったことに注意すればよいのでしょうか。
炊飯器には、低温調理に適した一定の温度を保つ機能がついていません。温度管理を確実なものにするためにも、温度計を使って温度を管理する必要があります。
細菌が発生しやすいのは40℃から50℃くらいの間です。細菌繁殖の温度は、置かれている状況によっても差が出てきますが、一般的にこれらが死滅するのは、60℃以上の温度で35分以上の加熱が必要になります。
温度管理を怠って、60℃以下になってしまわないようにしましょう。

炊飯器の熱源は底の部分だけなので、他の部分に比べると加熱が強くなってしまいます。
底に食材が直接ついてしまうと、その部分だけ火が強く通ってしまいムラができてしまうので、布巾を敷いて加熱の強さを弱めるように調節しましょう。
そのまま具材を置いても下側だけが加熱されてしまいます。具材にまんべんなく熱がいきわたるようにするには、途中でひっくり返す必要があります。

牛もも肉(塊)300g
・塩3g
・粗びき黒コショウ2g
・ニンニク(すりおろし)1片分
・赤ワイン200ml
サラダ油大さじ1
砂糖大さじ1
しょうゆ大さじ1
バター10g
クレソン適量
牛もも肉はキッチンペーパー等で表面を拭き、数カ所フォークで刺し、塩、粗びき黒コショウ、ニンニクを手でしっかりすり込む。赤ワインに30分程度漬ける。牛もも肉の水気をキッチンペーパーで拭き取る。赤ワインは取っておく。
手順1:フライパンにサラダ油を中火でしっかり熱し、牛もも肉を入れ、転がしながら表面全体にしっかり焼き色をつける
手順2:(1)を密閉できる厚手の袋(冷凍・解凍用)に入れて、中に空気が残らないようにストローなどを使って抜く
手順3:鍋に1000mlのお湯を沸かして炊飯器の内釜に入れ、(2)を入れ、保温にして30分置く
手順4:炊飯器から取り出し、冷水にさらして袋から取り出し、30分以上冷ます。肉汁は取っておく
手順5:赤ワインソースを作る。フライパンに取っておいた赤ワイン、(4)の肉汁を入れて熱し、ひと煮たちしたら砂糖、しょうゆ、バターを加えてトロミがつくまで煮詰める
手順6:(4)をお好みの厚さに切って器に盛り、(5)の赤ワインソースをかけて、クレソンを添える
ポイントは、袋の空気をしっかり抜いて炊飯器に入れることです。

豚ロース肉(ブロック)400g
・塩小さじ1
・粗びき黒コショウ小さじ1
サラダ油少々
豚肩ロース肉は常温にもどし、塩、粗びき黒コショウを全体にすり込み、常温で30分置く。
手順1:フライパンにサラダ油を強火で熱し、豚肩ロース肉を全面に焼き色がつくように焼く
手順2:密封ができる厚手の袋に入れ、ストローを使って中の空気をしっかりと抜く
手順3:炊飯器に(2)を入れ、さらに分量外の熱湯をヒタヒタになるまで注ぎ入れ、保温を押す
手順4:4時間経ったらスイッチを切り、そのまま常温になるまでゆっくり冷ます。冷めたら食べやすい大きさに切る

細菌が繁殖しやすい温度に近い温度で調理するため、食中毒に気を付けなくてはなりません。
食中毒の原因菌は40℃から50℃くらいの間で発生しやすいと言われています。
殺菌の基本は「60℃で30分」で完了しますが、温度が低めであれば時間を長くする必要があり、逆に高ければ短時間で殺菌が完了します。
中まで火を通さないと食中毒の原因菌が繁殖してしまいます。
しっかり中まで熱を通すために、調理する前に食材を常温に戻す必要があります。肉の塊などは2時間ほど常温に置いておくとよいでしょう。
冷蔵庫から出してすぐに調理に取り掛かると、炊飯器の中のお湯の温度が下がり、食材の中心部まで熱が入らない場合がありますので注意してください。
また、食材をあらかじめ袋に入れることで、中心部まで均等に熱がいきわたりやすくなります。その際、袋の中の空気をストローなどでしっかりと抜き、真空状態にすることが重要です。

保温状態の炊飯器に水を入れても、設定したい温度まで上げることはできません。食中毒の原因にもなるので、水から入れるのはやめましょう。
80℃のお湯で保温したければ、炊飯器には90℃くらいのお湯を入れるとよいでしょう。保温したい温度のお湯より、少し高めのお湯を使うのがポイントです。
炊飯機能を使ってしまうと、温度が100℃近くまで上がって低温調理ではなくなってしまいます。低温調理で必要ななのは、保温機能だけです。
炊飯機能を使うと、しっかり火が通ってしまい食材の柔らかさが失われてしまいます。

本格的な低温調理がしたくなってくると、専用の調理器具が欲しくなるかもしれません。
でも、「たまにだけだから。」「手軽にやってみたい。」そんな人には炊飯器でできる低温調理は取り掛かりやすいですよね。
低温調理した料理は、見た目も豪華なものが多いですし、ずっと火のそばにいる必要もありません。
ガス台をふさぐこともないので、たくさんの種類の料理を作りたいときにも、取り入れたい調理方法です。
しっとりした食感やジューシーな味わいが特徴なので、やみつきになってしまうかもしれません。
ただし、食中毒を防ぐためにも温度管理には気を付けてくださいね。
「温度の管理や時間がかかって難しそう。」そんな印象もありますが、炊飯器で手軽にできるとしたらやってみたくありませんか?
今回は、炊飯器で低温調理が手軽にできる方法と注意点を載せていきます。
レシピもありますので、参考にしてくださいね。

©https://pixabay.com/ja/
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■低温調理は炊飯器でもできる?
専用の調理器具を買うのは、ハードルが高そうですが、炊飯器で手軽に始めることができます。炊飯器で低温調理はどのようにすればいいのでしょうか。・低温調理とは?
肉や魚などを低温でじっくり調理することによって、食材の水分やうま味を逃すことなく、しっとりとした料理に仕上げる調理方法です。
代表的な料理として、ローストビーフや鶏ハムなどが挙げられます。
65℃以上になると、徐々に肉のタンパク質が固くなってくるため、低温調理ならではの柔らかい食感を出すためには、なるべくこの温度を超えないように調理することが大事です。
・炊飯器の保温機能を使う

©https://www.photo-ac.com/
炊飯してしまうと、すっかり火が通ってしまうので、保温機能を使います。
保温機能の温度は70℃~75℃くらいなので、低温調理としては高めですが、炊飯器によって温度の幅があるため、これくらいでちょうどいいでしょう。
炊飯器自体に低温調理機能はついていませんが、工夫や気を付けるポイントをしっかり押さえれば、簡単に調理することができます。
■炊飯器で低温調理をするときのポイント

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炊飯器の保温機能を使うことはわかりましたが、どういったことに注意すればよいのでしょうか。
・温度計を準備する
炊飯器には、低温調理に適した一定の温度を保つ機能がついていません。温度管理を確実なものにするためにも、温度計を使って温度を管理する必要があります。
・保温機能で60℃~70℃に保つ
細菌が発生しやすいのは40℃から50℃くらいの間です。細菌繁殖の温度は、置かれている状況によっても差が出てきますが、一般的にこれらが死滅するのは、60℃以上の温度で35分以上の加熱が必要になります。
温度管理を怠って、60℃以下になってしまわないようにしましょう。
・底に布巾を敷く

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炊飯器の熱源は底の部分だけなので、他の部分に比べると加熱が強くなってしまいます。
底に食材が直接ついてしまうと、その部分だけ火が強く通ってしまいムラができてしまうので、布巾を敷いて加熱の強さを弱めるように調節しましょう。
・途中でひっくり返す
そのまま具材を置いても下側だけが加熱されてしまいます。具材にまんべんなく熱がいきわたるようにするには、途中でひっくり返す必要があります。
■炊飯器でできる低温調理レシピ
炊飯器で低温調理できる代表的なレシピを簡単にご紹介します。・ローストビーフ

材料(2人分)
牛もも肉(塊)300g
・塩3g
・粗びき黒コショウ2g
・ニンニク(すりおろし)1片分
・赤ワイン200ml
サラダ油大さじ1
砂糖大さじ1
しょうゆ大さじ1
バター10g
クレソン適量
下準備
牛もも肉はキッチンペーパー等で表面を拭き、数カ所フォークで刺し、塩、粗びき黒コショウ、ニンニクを手でしっかりすり込む。赤ワインに30分程度漬ける。牛もも肉の水気をキッチンペーパーで拭き取る。赤ワインは取っておく。
作り方
手順1:フライパンにサラダ油を中火でしっかり熱し、牛もも肉を入れ、転がしながら表面全体にしっかり焼き色をつける
手順2:(1)を密閉できる厚手の袋(冷凍・解凍用)に入れて、中に空気が残らないようにストローなどを使って抜く
手順3:鍋に1000mlのお湯を沸かして炊飯器の内釜に入れ、(2)を入れ、保温にして30分置く
手順4:炊飯器から取り出し、冷水にさらして袋から取り出し、30分以上冷ます。肉汁は取っておく
手順5:赤ワインソースを作る。フライパンに取っておいた赤ワイン、(4)の肉汁を入れて熱し、ひと煮たちしたら砂糖、しょうゆ、バターを加えてトロミがつくまで煮詰める
手順6:(4)をお好みの厚さに切って器に盛り、(5)の赤ワインソースをかけて、クレソンを添える
ポイントは、袋の空気をしっかり抜いて炊飯器に入れることです。
・炊飯器でゆで豚

材料(2人分)
豚ロース肉(ブロック)400g
・塩小さじ1
・粗びき黒コショウ小さじ1
サラダ油少々
下準備
豚肩ロース肉は常温にもどし、塩、粗びき黒コショウを全体にすり込み、常温で30分置く。
作り方
手順1:フライパンにサラダ油を強火で熱し、豚肩ロース肉を全面に焼き色がつくように焼く
手順2:密封ができる厚手の袋に入れ、ストローを使って中の空気をしっかりと抜く
手順3:炊飯器に(2)を入れ、さらに分量外の熱湯をヒタヒタになるまで注ぎ入れ、保温を押す
手順4:4時間経ったらスイッチを切り、そのまま常温になるまでゆっくり冷ます。冷めたら食べやすい大きさに切る
■炊飯器で低温調理する際の注意点

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・殺菌に注意
細菌が繁殖しやすい温度に近い温度で調理するため、食中毒に気を付けなくてはなりません。
食中毒の原因菌は40℃から50℃くらいの間で発生しやすいと言われています。
殺菌の基本は「60℃で30分」で完了しますが、温度が低めであれば時間を長くする必要があり、逆に高ければ短時間で殺菌が完了します。
・中心部までよく熱を通す
中まで火を通さないと食中毒の原因菌が繁殖してしまいます。
しっかり中まで熱を通すために、調理する前に食材を常温に戻す必要があります。肉の塊などは2時間ほど常温に置いておくとよいでしょう。
冷蔵庫から出してすぐに調理に取り掛かると、炊飯器の中のお湯の温度が下がり、食材の中心部まで熱が入らない場合がありますので注意してください。
また、食材をあらかじめ袋に入れることで、中心部まで均等に熱がいきわたりやすくなります。その際、袋の中の空気をストローなどでしっかりと抜き、真空状態にすることが重要です。
・設定したい温度の水を用意する

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保温状態の炊飯器に水を入れても、設定したい温度まで上げることはできません。食中毒の原因にもなるので、水から入れるのはやめましょう。
80℃のお湯で保温したければ、炊飯器には90℃くらいのお湯を入れるとよいでしょう。保温したい温度のお湯より、少し高めのお湯を使うのがポイントです。
・炊飯機能は使わない!
炊飯機能を使ってしまうと、温度が100℃近くまで上がって低温調理ではなくなってしまいます。低温調理で必要ななのは、保温機能だけです。
炊飯機能を使うと、しっかり火が通ってしまい食材の柔らかさが失われてしまいます。
■炊飯器を使って柔らかくてジューシーな料理をつくろう!

©https://o-dan.net/ja/
本格的な低温調理がしたくなってくると、専用の調理器具が欲しくなるかもしれません。
でも、「たまにだけだから。」「手軽にやってみたい。」そんな人には炊飯器でできる低温調理は取り掛かりやすいですよね。
低温調理した料理は、見た目も豪華なものが多いですし、ずっと火のそばにいる必要もありません。
ガス台をふさぐこともないので、たくさんの種類の料理を作りたいときにも、取り入れたい調理方法です。
しっとりした食感やジューシーな味わいが特徴なので、やみつきになってしまうかもしれません。
ただし、食中毒を防ぐためにも温度管理には気を付けてくださいね。
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