しいたけは冷凍保存がおすすめ!旨味を逃がさない正しい保存方法とは?
2020年8月7日 11:00きのこは、最近特に注目を集め、栄養の豊富さから見直されている食材の一つです。そのきのこの中でも特に人気の高いしいたけはおいしさと食べやすさに注目が集まっても、どのような栄養があるかはあまり広まっていないようなのです。そこで、今日はしいたけの真価と保存方法や意外な調理法を紹介します。

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■しいたけは傷みやすい食べ物
きのこ類にはすべてに共通する弱点があります。それは何でしょうか? すぐに思い浮かんだ人も多いでしょう。ずばり水です。直接的な水分だけではなく、湿気の高い部屋にも弱くすぐ痛む特徴があります。そのため、きのこの保存はコツを知っていないとなかなかうまくいかず、傷んでしまうのです。
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・収穫直後から傷みが進んでる
しいたけの傷みやすさの要因は水分だけというわけではなく、収穫したことから生じる痛みもあるようです。すごく繊細な性格ですね。うまく育つための適正温度は5℃以下で、湿気の少ない部屋で…と、ここまで整えても一週間が限度でしょう。異臭がしたり笠の内側が黒くなっていたりしたら食べるのをやめましょう。

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・水洗いは痛みの原因になる
しいたけは水に弱いので洗ってはいけません。と、これだけ書くといささか汚れが気になる方も多いと思います。シイタケは栽培途中で土に触れることがなく、きれいなまま収穫することができるきのこなのです。さらにシイタケに含有している栄養は水溶性のものが多いため洗うと水に流れてしまうのです。軽くふきんでふく方法をお勧めします。

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■しいたけは冷凍保存がおすすめ
上記の理由でしいたけの保存は難しいかというと、そうでもなくてなんと冷凍保存が楽にできます。凍ってしまうことを考えて傘と石づきに分けてビニール袋などで冷凍しておきましょう。使うときに楽になりますよ。だしとして使うときは前日に水につけておくと、調理の際手順がぐっと少なくなります。バットなどに並べる時は、石づきがあった部分を上にしておいておくと旨味がアップしますよ。

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・1か月保存可能
冷凍保存をすることで、1か月もおいしい状態を保ったまま保存することができます。しかもそれだけではありません、しいたけのうまみ成分は冷凍保存をすることでアップするのです。これはしいたけを覆っていた細胞膜が冷凍することで壊れ、細胞内のうまみ成分などの栄養が全身に流れ出ることが要因であり、しいたけの魅力である食感も損なわずに済むのでぜひ冷凍保存をしてみてください。
・味がしみこみやすくなる
冷凍することで細胞膜が壊れると、味がしみこみやすくなる効果が生まれます。おだしをよく吸って味がよくなるので、煮物などに向いているといえます。甘い味わいやしょっぱい味わいなど、さまざまな味を素直に受け止めてくれるので、調理がしやすく頭に描いた通りの味の深みを演出してくれます。

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■しいたけを冷凍保存するときの手順
・石づきを落とす
まずは石づきを落としますが、先端の部分を捨て、残りの石づきを使います。傘の部分と石づきの部分は火の通り具合に差ができるだけではなく、味のしみこみやすさも違うため、時間差をつけて煮込むか、あるいはまったく違う料理にすることを考えましょう。
石づきだけのバター炒めも面白いですし、ゆで上げただけでもいいですよ。鍋にするときは具の一つとみなして入れてしまいましょう。

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・保存用袋に入れる
しいたけを分けて保存用袋に入れるときは、念のため、袋にマジックなどで入れた部位と入れた日付を書いておきましょう。料理に慣れるとさまざまな用途で保存用袋を活用するようになるので、一目で種類と日付がわかるようにすることが大事です。
また、しいたけに限らずどんな食材でも、鍋などの特定の料理に使うことをはっきり決めて保存するときは、材料をひとまとめにして保存しておくと後で手間がかからずにすみますよ。
■しいたけを冷凍保存する前にひと手間加えて旨味アップ
・天日でしいたけを干す
今日はしいたけが安く手に入ったし、さっそく冷凍しよう…と思った方、ちょっと待ってください。その前にしいたけを天日に干してみませんか?天日で干すとうまみが増す究極の裏技があります。
やり方はすごく簡単で、ざるなどにしいたけの軸を上にして1時間程度天日にあてておきます。たったこれだけでビタミンなどの栄養価と、旨味も高くなり上手な食事をとることができます。

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・うまみ成分『グアニル酸』
しいたけのうまみ成分の正体はグアニル酸といい、グルタミン酸と混ざることで人間が感じることのできるうまみとなります。三大うまみ成分である「グルタミン酸」「イノシン酸」「グアニル酸」の三つを、二種類三種類と混ぜて入れることで味が複雑化していき、とてもおいしい料理になっていきます。これを「味の相乗効果」と呼びます。

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■冷凍したしいたけの調理法と注意点
・凍ったままの状態で調理する
しいたけを冷凍庫から取り出したら、解凍せずそのまま使います。凍ったままの方が包丁が通りやすく鮮度落ちしないので便利なのです。できるだけ早いうちに一口大に切って調理しましょう。できるだけ熱が伝わらないうちに調理したほうが良いため、手が触れている時間に気を配ってください。炊き込みご飯に使うときも凍ったまま袋から直接入れましょう。

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・一度解凍するとおいしさ半減
料理の都合上、どうしても解凍しなければならないときは、しいたけのおいしさが半減することを覚悟して調理してください。
冷凍することでおいしさを増したしいたけのうまみが、解凍で逃げて行ってしまうのはいささか忍びないので、なるべくしないようにしてあげてください。もっとも冷凍のままでもほとんどの料理に対応することができるので、解凍する必要はあまりないでしょう。

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■冷凍したしいたけのおすすめレシピ
・大根とシイタケのスープ

材料(2人分)
大根2cm
ニンジン1/8本
シイタケ(生)1個
ネギ(刻み)大さじ2
<スープ>
・水400ml
・固形スープの素1個
酒大さじ1.5
しょうゆ少々
粗びき黒コショウ少々
下準備
大根、ニンジンは皮をむき、せん切りにする。シイタケは石づきを切り落とし、汚れを拭き取る。軸と笠に切り分け、軸は縦に裂き、笠は薄切りにする。
作り方
手順1:鍋に大根、ニンジン、<スープ>の材料を入れて強火にかける。煮たったらアクを取り、火を少し弱めて大根、ニンジンがしんなりするまで煮る
手順2:酒、しょうゆを加え、再び煮たったらシイタケを加えて2分煮る
手順3:器によそって刻みネギを散らし、粗びき黒コショウを振る
・シイタケのバターしょうゆ焼き

肉厚なしいたけが手に入ったら、余った分を冷凍しておくのがおすすめです。
材料(2人分)
シイタケ6個
シシトウ6~8本
バター10g
しょうゆ適量
下準備
シイタケは軸を切り落とし、汚れを拭き取る。シシトウはヘタを切り揃え、包丁で少し切り込みを入れる。
作り方
手順1:フライパンにバターを入れて中火にかけ、バターが溶けてきたらシイタケ、シシトウを並べ、両面焼き色がつくまで焼く
手順2:しょうゆを加えてサッと焼き、器に盛る
・たっぷりきのこ鍋

材料(2人分)
マイタケ1パック
シメジ1パック
エリンギ1パック
シイタケ(生)4個
豚肉(薄切り)200g
ゴボウ1/2本
水煮タケノコ1/4本
白ネギ1本
キャベツ1/8個
ニンジン1/6本
水菜1/2束
しらたき(糸コンニャク:小)1袋
<合わせだし>
・固形チキンスープの素1個
・酒大さじ3
・みりん大さじ1.5
・しょうゆ大さじ2
・水800~900ml
ネギ(刻み)大さじ4
柑橘汁大さじ1
一味唐辛子適量
下準備
きのこ類、豚肉。キャベツ、ニンジン、水菜はすべて食べやすい大きさに切る。ゴボウはささがきにして水に放ち、ザルにあげておく。タケノコはくし切りに、白ネギは斜め薄切りに切る。シしらたきはサッと水洗いし、食べやすい長さに切る。たっぷりの水と共に鍋に入れて強火で熱し、煮たったら1~2分ゆでてザルに上げる。
<合わせだし>の材料を合わせ、ひと煮たちさせる。
作り方
手順1:土鍋に<合わせだし>を入れ、煮たったらお好みの具を入れ、火の通った物からだし汁と一緒に取り鉢に取り、お好みで刻みネギ、柑橘汁、一味唐辛子を加える
・冷キノコのマリネ

冷凍しいたけはサッと茹でて使用するので、解凍する必要はありません。
材料(2人分)
シイタケ3~4個
シメジ1/2パック
エノキ1/2袋
塩少々
<マリネ液>
・ニンニク(みじん切り)1/2片分
・赤唐辛子(刻み)1/2本分
・ドライパセリ小さじ1/2
・レモン汁大さじ1
・塩小さじ1/2
・コショウ少々
・オリーブ油大さじ1.5
下準備
シイタケは石づきを切り落として軸と笠に切り分け、かたく絞ったぬれ布巾で汚れを拭き取る。軸は縦2~4つに裂き、笠は食べやすい大きさに切る。シメジ、エノキはそれぞれ石づきを切り落とし、小房に分ける。ボウルに<マリネ液>の材料を混ぜ合わせる。
作り方
手順1:塩少々を入れたたっぷりの熱湯で、キノコ類をサッとゆでてザルに上げる。熱いうちに、合わせた<マリネ液>に漬け、味がなじめば、器に盛る
・しいたけのとっておき調理法
しいたけは旨みの詰まった大変おいしいきのこなのですが、お子さまには少し敬遠されがちな野菜です。しかしグアニル酸は、味覚形成が大事な時期のお子さまだからこそ、取ってほしい要素なのです。
なので、摂取してもらうためにお菓子に入れるというのはいかがでしょうか。甘いクッキーやゴマ団子などに、ほんの少し干ししいたけのみじん切りを加え入れるとあら不思議、違和感なくフィットしてどんどん食べてくれますよ。

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・しいたけの意外な豆知識
しいたけはハラタケ目キシメジ化に属していて、日本全国に分布しているほか、東南アジアやニュージーランドにも生息しているグローバルなきのこなんです。英語でもshitakeと書き、フランス語でもle shitakeと書きます。どこに行ってもしいたけで通じるきのこなんですね。
毒キノコであるツキヨタケと間違える事件が昔は多く、意外にも恐れられたきのこでした。天然物は怖いですね、今ではほとんど見かけないですが…。
干ししいたけが余った方はしいたけ茶などいかがでしょうか?お湯としいたけだけでできるので手軽に消費することができ、何よりほっとする美味しさが魅力的ですよ。飲みにくいと感じる方ははちみつなどの甘みをプラスするといいですよ。

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■しいたけは手軽で栄養たっぷりな最高のきのこ
しいたけには意外なほどの栄養分が詰まっていて、冷凍に向いた野菜であることがわかっていただけたでしょうか。しいたけの強みは手軽に手に入るきのこだということです。食べたいときやちょっと全体のボリュームが少ないときなどに、お近くのスーパーまで出かけると手に入るきのこの代表格なのです。しいたけのことを見直したと思っていただけた方は、さっそくスーパーにお買い物に出かけに行ってくださいね。

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