天ぷらの冷凍方法と解凍のコツ!冷凍天ぷらの活用アイデアも紹介
2021年11月4日 00:00
日本料理の代表と言っても過言ではない「天ぷら」。サクサクとした衣に包まれた野菜や海の幸はとってもおいしいですよね。
しかし、いざ調理するとなるとその手順の多さに「面倒くさい!」となってしまいがちな料理でもあります。天ぷらのおいしさをそのままに、いつでも手軽に食べられたら便利ですよね。
そこで今回は、天ぷらの冷凍保存や活用アイデアについてお伝えしていきたいと思います。
天ぷらは作る手間が大変でありながら、時間が経つと衣のサクサク感やおいしさがすぐに失われてしまいます。つい作りすぎてしまい「余った天ぷらをどうしよう…」と悩んだことがある方も多いのではないでしょうか。
そんなときにおすすめなのが冷凍保存です!こちらでは、天ぷらの冷凍保存のメリット3つをご紹介していきます。
1つ目のメリットは、天ぷらの天敵である酸化を遅らせることができるという点です。天ぷらは時間が経てば経つほど含まれた油が酸化してしまい、べたついて本来のおいしさが失われていってしまいます。しかし、冷凍保存すれば酸化を遅らせることができるため、天ぷらのおいしさをキープすることができます。
天ぷらの常温保存には、酸化だけでなくもう一つ気を付けなくてはいけないものがあります。それは食中毒です。
食中毒を引き起こす細菌の多くは、20℃前後で活発に増殖し始めます。特に、湿度も気温も高くなる梅雨から夏場にかけては、細菌の増殖が最も活発になるといわれています。
・酸っぱい匂いがする
・油の味がつよい
こういった状態になった天ぷらはすでに傷んでいる可能性があるため、食べたり冷凍保存したりせずに処分しましょう。
2つ目のメリットは、冷凍保存することで食べたいときにすぐ食べられることです。調理に手間と時間がかかってしまう天ぷらですが、冷凍しておけばいつでも解凍してすぐに食べることができます。
ここでのポイントは、1食分ごとに冷凍しておくことです。少量ずつ解凍できるように保存することで、数回にわけて天ぷらを楽しむことができます。
3つ目のメリットは、普段天ぷらでしないようなリメイクやアレンジを楽しめるという点です。冷凍保存した天ぷらはそのまま食べてもおいしいですが、解凍後はどうしても揚げたてのサクサク感はなくなってしまいます。
解凍後の天ぷらの食感が気になるときには、天丼や卵とじ、出汁茶漬けの具にするなどがおすすめです。アレンジすることで衣の食感も気にならなくなりますし、いつもと違った天ぷらのおいしさに気付けるかもしれません。
1つ目のポイントは「水分」です。冷凍保存用の天ぷらは水分が少ない食材で作ることをおすすめします。
天ぷらを作ったときに、それほど時間が経っていないのにもかかわらず、なぜか衣がしなっとしているという経験をした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それは、食材に含まれる水分が衣に染み出てしまっているからです。冷凍、解凍した天ぷらは、出来立てよりも衣が食材の水分を吸ってやわらかくなりやすいため、水分の少ない食材を選ぶようにするといいでしょう。
野菜はさつまいもなどの芋類や根菜が水分が少なく、続いてきのこ類、最後に葉物という順番になります。冷凍天ぷらにする場合は、さつまいもやかぼちゃ、れんこんなどがおすすめです。
たまねぎやシソなどは水分が多い食材になるため、冷凍保存にはあまり向きません。また、水分の少ない芋類でも、食材自体が冷凍保存向きではないじゃがいもも避けたほうがよいでしょう。
天ぷらと言えば海の幸も多いですが、こちらは水分量に大きく差がないためそれほど気にしなくてもよいでしょう。
2つ目のポイントは、衣の作り方です。通常、天ぷらの衣は卵と薄力粉と冷水を合わせて作ります。しかし、冷凍する天ぷらはそれだけではサクサク感を保つことが難しいため、さらにそこに重曹を加えます。使用する分量は、薄力粉100gに対し重曹(またはベーキングパウダー)小さじ1/4です。
まず卵と冷水を混ぜ合わせ、そこに薄力粉と重曹を加えます。衣に重曹を加えることで、揚げたあとに衣が通常よりふわっとしてサクサク感も増します。さらに解凍後もそのサクサク感が保たれるため、天ぷらの食感をできるだけキープしたいという方におすすめです。
様々な食材を合わせて天ぷらにするかき揚げの場合は、他の天ぷらとは違いおいしく作るためのポイントが3つあります。
まず1つ目は、衣をつける前に食材に小麦粉をまぶしておくことです。小麦粉をまぶしておくことで、食材同士がくっつきやすくなり、揚げた後も離れにくくなります。
冷凍しない場合でも、天ぷらをつくるときに覚えておくと、きれいなかき揚げを作ることができるテクニックです。
2つ目は水分の少ない食材を組み合わせることです。先ほどもお話しましたが、水分が多い食材での冷凍天ぷらは、衣がしなっとしやすくなってしまいます。かき揚げ作りでも同じ理由からおすすめできません。
かき揚げの定番といえば玉ねぎや椎茸ですが、それらは水分を多く含んでいるため冷凍するには不向きといえます。にんじん、ごぼう、えびなど水分が少ない食材を組み合わせて作ることで、食感が損なわれにくくなり解凍後もおいしくいただけるでしょう。
3つ目はかき揚げの厚さです。厚みのあるかき揚げは食べ応えがありとても魅力的ですが、冷凍するものに関しては薄めに作ることをおすすめします。
厚みのあるかき揚げだと、解凍するときに中心部まで熱が届きにくくなってしまいます。食材を小さめに切ったり衣を薄くつけたりして、薄めに作ると解凍しやすくなるでしょう。
それでは次に、天ぷらの冷凍保存の方法についてご紹介していきます。天ぷらは時間をおき過ぎると酸化して味が落ちてしまいますので、作り終わったらなるべく早く冷凍保存しましょう。
冷凍保存した天ぷらもおいしく安全にいただきたいですよね。冷凍した天ぷらはどれくらい保存しておくことができるのでしょうか。
天ぷらを常温でおいた場合は10時間ほどしかもたず、あっという間に傷んでしまいます。しかし冷凍保存すると、保存期間を約2週間までのばすことができます。
ただし、天ぷらは油の酸化が進むことによっておいしさが薄れていってしまうため、早め早めに食べるようにこころがけましょう。
天ぷらが足がはやいといわれる原因である油の酸化ですが、その酸化が進みやすくなる原因は実は「温度」なのです。温度が高ければ高いほど、酸化の進みも早くなります。
温度が10度上昇するごとに酸化のスピードは2倍になるといわれており、0度の場所においた天ぷらと20度の場所においた天ぷらの酸化速度は4倍ほど違うことになります。このような理由から、天ぷらは常温で保存すると1日もたないのです。
では続いて、冷凍保存の手順についてご紹介していきます。保存手順をしっかり踏むことによって、解凍してもサクサク感のあるおいしい天ぷらを保つことができます。
まずは、揚げたての天ぷらの油をしっかりと切って、常温で粗熱をとりましょう。できたて熱々のまま冷凍してしまうと、冷凍庫内の温度が上がってしまい、他の食材が傷む原因になる可能性があります。かならず粗熱をとるようにしましょう。
粗熱がとれた天ぷらをクッキングペーパーに包み、その上からさらにラップで包みます。クッキングペーパーで包むことで、染み出る油や水分を吸い取る効果が期待できます。
ラップで包んだ天ぷらは、フリーザーバッグなどに平らにして入れて密閉してから冷凍庫にいれましょう。密閉することで酸化をより遅らせることができます。
タッパーなどは隙間ができやすく空気にふれる機会が多いため、酸化が進みやすくなってしまいます。できるだけ密閉できる保存袋にいれて、空気をしっかり抜くことを意識しましょう。こういったちょっとした手間で、天ぷらはおいしく冷凍保存することができます。
一口に解凍といっても、冷凍した天ぷらを解凍する方法はいくつかあります。解凍方法によって、かかる時間や食感も変わってきますので、好みのやり方を見つけてみて下さいね。
1つ目は、冷蔵庫にいれて自然解凍するという方法です。この方法は30分から1時間ほど時間を要しますが、天ぷらのおいしさを逃がすことなく解凍することができます。解凍した後に温める場合は、トースターを使うと衣が崩れることなく食感もキープすることができます。
2つ目はトースターで解凍する方法です。トースターは短時間で温めることができる上に、食感もよくなるというメリットがあります。
シワをつけたアルミホイルの上に天ぷらをおいてトースターに入れます。加熱時間は天ぷら1つに対して2分ほどになります。表面がカリッとしてきたら食べごろです。加熱しすぎてしまうと焦げてしまうため、トースターの中の様子をこまめに伺いながら時間を調整しましょう。
3つ目の方法はフライパンで解凍する方法です。天ぷらにフライパン、という普段みない組み合わせですが、冷凍天ぷらを上手に解凍するにはフライパンはとても便利です。
フライパンに油を適量ひき、その上に天ぷらをのせて温めます。そうすることで天ぷらが油を吸って、温めつつ表面をカリッとさせてくれます。トースターを使ったときほどのサクサク感は得られませんが、アレンジして食べる場合はそのままフライパンを使って調理することができるというメリットがあります。
3つの解凍方法をご紹介しましたが、解凍方法としてよくあげられる電子レンジでの解凍はあまりおすすめできません。なぜなら、電子レンジで解凍することによって衣のサクサク感が失われて、しんなりしてしまうからです。
食感が気にならない料理にアレンジする場合や、短時間で解凍したい場合を除いて、電子レンジでの解凍は避けた方がよいでしょう。
1つ目はご飯の上にのせて、タレをたっぷりかけて天丼にする方法です。出来立ての天ぷらよりしっとりしているため、タレやあたたかいご飯ともよく馴染みます。
タレを別の容器に入れて、お弁当にしてもよいでしょう。その場合はご飯の粗熱をしっかりとった後に、解凍前の天ぷらをのせるようにすると食べるときに丁度良く解凍されます。
2つ目はうどんにのせて、たぬきうどん風に味わう方法です。うどんのお出しと天ぷらの風味がマッチすること間違いなし。
揚げたてサクサクの天ぷらとは、また違う味や食感を楽しむことができます。忙しく食事を簡単にすませたいときなどにもおすすめです。
3つ目はおにぎりの具として使う方法です。えびの天ぷらなどをおにぎりの中にいれると、それだけでいつもよりちょっと豪華なお弁当になります。また、少しだけタレをつけてからにぎると、タレの旨味もお米に沁みておいしくいただくことができます。
天ぷらにつけるものの定番といえば「天つゆ」ですが、そこにネギなどの薬味を加えるとまた違った味わいが楽しめます。また、ポン酢に大根おろしをたっぷりいれて食べてもおいしいですし、シンプルに塩だけという味わい方もあります。
いつもの天つゆに飽きてしまったら、色々とアレンジしてみるのも楽しいかも知れませんね。
作るのに手間も時間もかかり比較的傷むのも早い天ぷらですが、作った後に冷凍することでおいしさを保ったまま保存期間をのばすことができます。
冷凍保存した天ぷらは食べたいときにいつでも食べられる上に、別の料理としてアレンジすることも可能です。天ぷらを作りすぎて困っているという方は、ぜひ今回ご紹介した冷凍保存の方法をお試しくださいね。
≪参考≫
政府広報オンライン「暮らしに役立つ情報 食中毒予防の原則と6つのポイント」
株式会社アーテック「油脂の酸化について教えてください」
しかし、いざ調理するとなるとその手順の多さに「面倒くさい!」となってしまいがちな料理でもあります。天ぷらのおいしさをそのままに、いつでも手軽に食べられたら便利ですよね。
そこで今回は、天ぷらの冷凍保存や活用アイデアについてお伝えしていきたいと思います。
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■余った天ぷらは冷凍保存がおすすめ!
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天ぷらは作る手間が大変でありながら、時間が経つと衣のサクサク感やおいしさがすぐに失われてしまいます。つい作りすぎてしまい「余った天ぷらをどうしよう…」と悩んだことがある方も多いのではないでしょうか。
そんなときにおすすめなのが冷凍保存です!こちらでは、天ぷらの冷凍保存のメリット3つをご紹介していきます。
・酸化を遅らせることができる
1つ目のメリットは、天ぷらの天敵である酸化を遅らせることができるという点です。天ぷらは時間が経てば経つほど含まれた油が酸化してしまい、べたついて本来のおいしさが失われていってしまいます。しかし、冷凍保存すれば酸化を遅らせることができるため、天ぷらのおいしさをキープすることができます。
酸化だけではない危険な常温保存
天ぷらの常温保存には、酸化だけでなくもう一つ気を付けなくてはいけないものがあります。それは食中毒です。
食中毒を引き起こす細菌の多くは、20℃前後で活発に増殖し始めます。特に、湿度も気温も高くなる梅雨から夏場にかけては、細菌の増殖が最も活発になるといわれています。
・酸っぱい匂いがする
・油の味がつよい
こういった状態になった天ぷらはすでに傷んでいる可能性があるため、食べたり冷凍保存したりせずに処分しましょう。
・食べたいときに食べられる
2つ目のメリットは、冷凍保存することで食べたいときにすぐ食べられることです。調理に手間と時間がかかってしまう天ぷらですが、冷凍しておけばいつでも解凍してすぐに食べることができます。
ここでのポイントは、1食分ごとに冷凍しておくことです。少量ずつ解凍できるように保存することで、数回にわけて天ぷらを楽しむことができます。
・アレンジして楽しむことも
3つ目のメリットは、普段天ぷらでしないようなリメイクやアレンジを楽しめるという点です。冷凍保存した天ぷらはそのまま食べてもおいしいですが、解凍後はどうしても揚げたてのサクサク感はなくなってしまいます。
解凍後の天ぷらの食感が気になるときには、天丼や卵とじ、出汁茶漬けの具にするなどがおすすめです。アレンジすることで衣の食感も気にならなくなりますし、いつもと違った天ぷらのおいしさに気付けるかもしれません。
■冷凍してもおいしい!天ぷらを作るときのコツ
冷凍してもおいしい天ぷらを作るには、いくつかのポイントがあります。それらのポイントを抑えて作ることで、解凍後もおいしさを保つことができます。・水分の少ない食材を選ぶ
©https://tabe-photo.com/
1つ目のポイントは「水分」です。冷凍保存用の天ぷらは水分が少ない食材で作ることをおすすめします。
天ぷらを作ったときに、それほど時間が経っていないのにもかかわらず、なぜか衣がしなっとしているという経験をした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それは、食材に含まれる水分が衣に染み出てしまっているからです。冷凍、解凍した天ぷらは、出来立てよりも衣が食材の水分を吸ってやわらかくなりやすいため、水分の少ない食材を選ぶようにするといいでしょう。
水分の少ない食材とは?
野菜はさつまいもなどの芋類や根菜が水分が少なく、続いてきのこ類、最後に葉物という順番になります。冷凍天ぷらにする場合は、さつまいもやかぼちゃ、れんこんなどがおすすめです。
たまねぎやシソなどは水分が多い食材になるため、冷凍保存にはあまり向きません。また、水分の少ない芋類でも、食材自体が冷凍保存向きではないじゃがいもも避けたほうがよいでしょう。
天ぷらと言えば海の幸も多いですが、こちらは水分量に大きく差がないためそれほど気にしなくてもよいでしょう。
・重曹+冷水でサクサク衣に
2つ目のポイントは、衣の作り方です。通常、天ぷらの衣は卵と薄力粉と冷水を合わせて作ります。しかし、冷凍する天ぷらはそれだけではサクサク感を保つことが難しいため、さらにそこに重曹を加えます。使用する分量は、薄力粉100gに対し重曹(またはベーキングパウダー)小さじ1/4です。
まず卵と冷水を混ぜ合わせ、そこに薄力粉と重曹を加えます。衣に重曹を加えることで、揚げたあとに衣が通常よりふわっとしてサクサク感も増します。さらに解凍後もそのサクサク感が保たれるため、天ぷらの食感をできるだけキープしたいという方におすすめです。
・かき揚げ作りのポイントは3つ!
様々な食材を合わせて天ぷらにするかき揚げの場合は、他の天ぷらとは違いおいしく作るためのポイントが3つあります。
1.先に小麦粉をまぶしておく
まず1つ目は、衣をつける前に食材に小麦粉をまぶしておくことです。小麦粉をまぶしておくことで、食材同士がくっつきやすくなり、揚げた後も離れにくくなります。
冷凍しない場合でも、天ぷらをつくるときに覚えておくと、きれいなかき揚げを作ることができるテクニックです。
2.水分が少ない食材で
2つ目は水分の少ない食材を組み合わせることです。先ほどもお話しましたが、水分が多い食材での冷凍天ぷらは、衣がしなっとしやすくなってしまいます。かき揚げ作りでも同じ理由からおすすめできません。
かき揚げの定番といえば玉ねぎや椎茸ですが、それらは水分を多く含んでいるため冷凍するには不向きといえます。にんじん、ごぼう、えびなど水分が少ない食材を組み合わせて作ることで、食感が損なわれにくくなり解凍後もおいしくいただけるでしょう。
3.厚さは薄めを心がけて
3つ目はかき揚げの厚さです。厚みのあるかき揚げは食べ応えがありとても魅力的ですが、冷凍するものに関しては薄めに作ることをおすすめします。
厚みのあるかき揚げだと、解凍するときに中心部まで熱が届きにくくなってしまいます。食材を小さめに切ったり衣を薄くつけたりして、薄めに作ると解凍しやすくなるでしょう。
■天ぷらの冷凍保存方法
それでは次に、天ぷらの冷凍保存の方法についてご紹介していきます。天ぷらは時間をおき過ぎると酸化して味が落ちてしまいますので、作り終わったらなるべく早く冷凍保存しましょう。
・冷凍した天ぷらの保存期間は?
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冷凍保存した天ぷらもおいしく安全にいただきたいですよね。冷凍した天ぷらはどれくらい保存しておくことができるのでしょうか。
天ぷらを常温でおいた場合は10時間ほどしかもたず、あっという間に傷んでしまいます。しかし冷凍保存すると、保存期間を約2週間までのばすことができます。
ただし、天ぷらは油の酸化が進むことによっておいしさが薄れていってしまうため、早め早めに食べるようにこころがけましょう。
油の酸化の原因とスピード
天ぷらが足がはやいといわれる原因である油の酸化ですが、その酸化が進みやすくなる原因は実は「温度」なのです。温度が高ければ高いほど、酸化の進みも早くなります。
温度が10度上昇するごとに酸化のスピードは2倍になるといわれており、0度の場所においた天ぷらと20度の場所においた天ぷらの酸化速度は4倍ほど違うことになります。このような理由から、天ぷらは常温で保存すると1日もたないのです。
・保存方法
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では続いて、冷凍保存の手順についてご紹介していきます。保存手順をしっかり踏むことによって、解凍してもサクサク感のあるおいしい天ぷらを保つことができます。
1.油を切って粗熱をとる
まずは、揚げたての天ぷらの油をしっかりと切って、常温で粗熱をとりましょう。できたて熱々のまま冷凍してしまうと、冷凍庫内の温度が上がってしまい、他の食材が傷む原因になる可能性があります。かならず粗熱をとるようにしましょう。
2.クッキングペーパーとラップで包む
粗熱がとれた天ぷらをクッキングペーパーに包み、その上からさらにラップで包みます。クッキングペーパーで包むことで、染み出る油や水分を吸い取る効果が期待できます。
3.平らにして保存袋へ
ラップで包んだ天ぷらは、フリーザーバッグなどに平らにして入れて密閉してから冷凍庫にいれましょう。密閉することで酸化をより遅らせることができます。
タッパーなどは隙間ができやすく空気にふれる機会が多いため、酸化が進みやすくなってしまいます。できるだけ密閉できる保存袋にいれて、空気をしっかり抜くことを意識しましょう。こういったちょっとした手間で、天ぷらはおいしく冷凍保存することができます。
・冷凍した天ぷらの解凍方法
©https://www.photo-ac.com/
一口に解凍といっても、冷凍した天ぷらを解凍する方法はいくつかあります。解凍方法によって、かかる時間や食感も変わってきますので、好みのやり方を見つけてみて下さいね。
冷蔵庫に移して自然解凍
1つ目は、冷蔵庫にいれて自然解凍するという方法です。この方法は30分から1時間ほど時間を要しますが、天ぷらのおいしさを逃がすことなく解凍することができます。解凍した後に温める場合は、トースターを使うと衣が崩れることなく食感もキープすることができます。
トースターで解凍する
2つ目はトースターで解凍する方法です。トースターは短時間で温めることができる上に、食感もよくなるというメリットがあります。
シワをつけたアルミホイルの上に天ぷらをおいてトースターに入れます。加熱時間は天ぷら1つに対して2分ほどになります。表面がカリッとしてきたら食べごろです。加熱しすぎてしまうと焦げてしまうため、トースターの中の様子をこまめに伺いながら時間を調整しましょう。
フライパンで解凍する
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3つ目の方法はフライパンで解凍する方法です。天ぷらにフライパン、という普段みない組み合わせですが、冷凍天ぷらを上手に解凍するにはフライパンはとても便利です。
フライパンに油を適量ひき、その上に天ぷらをのせて温めます。そうすることで天ぷらが油を吸って、温めつつ表面をカリッとさせてくれます。トースターを使ったときほどのサクサク感は得られませんが、アレンジして食べる場合はそのままフライパンを使って調理することができるというメリットがあります。
電子レンジでの解凍は?
3つの解凍方法をご紹介しましたが、解凍方法としてよくあげられる電子レンジでの解凍はあまりおすすめできません。なぜなら、電子レンジで解凍することによって衣のサクサク感が失われて、しんなりしてしまうからです。
食感が気にならない料理にアレンジする場合や、短時間で解凍したい場合を除いて、電子レンジでの解凍は避けた方がよいでしょう。
■冷凍天ぷらの活用アイデア!
冷凍、解凍した天ぷらはそのまま食べてもおいしいですが、せっかくなら他の食材と組み合わせてアレンジしたり、違う形にリメイクしてみてはいかがでしょうか。こちらでは冷凍天ぷらのリメイク、アレンジ方法を3つご紹介します。・タレをかけて天丼に
1つ目はご飯の上にのせて、タレをたっぷりかけて天丼にする方法です。出来立ての天ぷらよりしっとりしているため、タレやあたたかいご飯ともよく馴染みます。
タレを別の容器に入れて、お弁当にしてもよいでしょう。その場合はご飯の粗熱をしっかりとった後に、解凍前の天ぷらをのせるようにすると食べるときに丁度良く解凍されます。
・うどんにトッピング
2つ目はうどんにのせて、たぬきうどん風に味わう方法です。うどんのお出しと天ぷらの風味がマッチすること間違いなし。
揚げたてサクサクの天ぷらとは、また違う味や食感を楽しむことができます。忙しく食事を簡単にすませたいときなどにもおすすめです。
・天むすにしてお弁当に
3つ目はおにぎりの具として使う方法です。えびの天ぷらなどをおにぎりの中にいれると、それだけでいつもよりちょっと豪華なお弁当になります。また、少しだけタレをつけてからにぎると、タレの旨味もお米に沁みておいしくいただくことができます。
タレをアレンジ
天ぷらにつけるものの定番といえば「天つゆ」ですが、そこにネギなどの薬味を加えるとまた違った味わいが楽しめます。また、ポン酢に大根おろしをたっぷりいれて食べてもおいしいですし、シンプルに塩だけという味わい方もあります。
いつもの天つゆに飽きてしまったら、色々とアレンジしてみるのも楽しいかも知れませんね。
■余った天ぷらは冷凍保存が便利!
作るのに手間も時間もかかり比較的傷むのも早い天ぷらですが、作った後に冷凍することでおいしさを保ったまま保存期間をのばすことができます。
冷凍保存した天ぷらは食べたいときにいつでも食べられる上に、別の料理としてアレンジすることも可能です。天ぷらを作りすぎて困っているという方は、ぜひ今回ご紹介した冷凍保存の方法をお試しくださいね。
≪参考≫
政府広報オンライン「暮らしに役立つ情報 食中毒予防の原則と6つのポイント」
株式会社アーテック「油脂の酸化について教えてください」
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