【牡蠣の焼き方】バーベキュー以外にも!家庭で楽しむ方法まで徹底紹介
2021年3月29日 11:00©️https://www.photo-ac.com/
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■殻付き牡蠣の正しい焼き方
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新鮮な牡蠣の貝汁を楽しみたいなら、やはり殻付きで食べたいもの。でも、牡蠣は食中毒に「あたる」ことの多い食材です。新鮮な殻付き牡蠣を買ったとしても、必ず火を通して食べるようにしましょう。ちなみに「生食用」として流通している牡蠣は、保健所などで特別な検査をしているもの。殻付きのものを、そのまま生で食べることは避けるた方が賢明です。
・焼く前に用意するもの
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殻付きを自宅で焼く場合も、軍手、アルミホイル、ナイフが必要です。牡蠣の殻は、いくつもの細かな層が重なり合っていてできていて、ぽろぽろ剥がれやすく、触れるものを傷つけやすい構造になっています。トングなどを利用する方法もありますが、身を取り外すときに殻ごとつかんだほうが簡単なので、軍手は必ず用意しましょう。また、殻をあけて身を外すナイフ、殻ごとくるむアルミホイルも用意が必要です。
・屋外で焼き網の場合
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焼き網を使って焼くときは、大胆にそのままの姿で焼いてみましょう。
どの焼き方でも注意したいのは、焼き始める順番です。2枚貝の牡蠣は、殻のかたちが平らな方と、船底のようにふくらんだ方の殻でできています。まず、この平らな方から2〜3分焼き始め、途中でひっくり返しさらに2〜3分焼くのがコツ。そうすると、牡蠣の中からふつふつと貝汁がでてききて、加熱されて身に火が通ったことを教えてくれます。
左手(利き手でない手)に軍手をはめて火から外し、右手(利き手)でナイフを持って殻の間にナイフをすべりこませるようにして口を開きましょう。牡蠣は、あさりなどと違って火が通っても口がぱっくり開くものではありません。口が開いてなくても、殻のすき間にナイフを差し込みスライドさせて開きます。このとき、殻の平な部分を上にして船底の方を下にすると、おいしい貝汁をこぼすことなく開くことができます。
貝の蝶番の方に貝柱があり、身が殻にくっついているので、ナイフで貝柱を切って身を取り外しましょう。
・カセットコンロの場合
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カセットコンロやガスコンロに焼き網を敷いて焼く場合は、殻や貝汁が飛び散らないようにアルミホイルでくるみ火にかけます。平らな方から弱火~中火でじっくり火を通し、途中で返して5~8分ぐらいを目安に火からおろしアルミホイルをあけてみましょう。アルミホイルで包むことで蒸し焼き状態になっています。網焼き同様に殻を開けていただきます。
・魚焼きグリルの場合
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魚焼きグリルは、網焼きと同じ方法で焼いてみましょう。魚焼きグリルには上下にガス火がつく両側加熱タイプもありますが、下のほうだけ弱火にしてじっくり焼くほうが身がふっくら焼き上がります。途中でひっくり返すことを忘れないようにしましょう。
・フライパン・ホットプレートの場合
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フライパンやホットプレートで、殻付き牡蠣を焼くこともできます。むしろ、手軽に焼くならこの方法もおすすめ。ただ、殻がフライパンやホットプレートのテフロン加工を傷つけてしまうことがあるので、必ずアルミホイルやフライパンシートを敷きましょう。焼き方は、焼き網と同じ方法で。とくにフタをする必要はありません。
・トースター・オーブンの場合
トースターやオーブンで焼く場合は、付属の受け皿があるのなら、フライパン同様アルミホイルを敷いてそのまま焼くようにしましょう。受け皿がないときは、カセットコンロのときと同じようにアルミホイルでくるめば、細かな殻や中から飛び散る貝汁で汚さず焼くことができますよ。
・電子レンジの場合
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レンジで加熱する場合は、殻付き牡蠣を耐熱皿に入れてそのまま加熱します。平らな方を下にして2〜3分ほど加熱したあと、ひっくり返してさらに2〜3分ほど加熱を。殻が開いてきたら食べごろです。このとき、できるだけ同じ大きさの牡蠣をそろえて加熱するのがコツ。大きいものは火が通るのに時間がかかるので、不揃いの牡蠣の場合は、小さいものを取り出してから大きいものを加熱するようにしましょう。
■殻付き牡蠣の焼き方と注意点
・焼く前にたわしで洗う
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牡蠣の殻は、細かな層が何層にも重なってできています。そのため、すぐに欠けやすく砕けた細かい殻がそのまま付着しています。手を傷つけやすいので、ゴム手袋や軍手などをつけて必ずタワシで洗うようにしましょう。スポンジよりは、たわしの方が殻を掻き出してくれます。
・平らな方から焼く
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牡蠣の身は、平らな殻のほうに付着しています。身を殻から外しやすくするため、最初は平らな殻のほうから焼き始めます。このとき、貝汁がふきでてきて、貝汁がこぼれてくるのがもったいなく感じますが、貝は十分に水分を含んでいます。焦らず身の取り外しやすさを考えて、先に平らな方から焼き始めましょう。途中でひっくり返して焼くことも忘れずに。
・汁は適度にこぼす
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「貝料理の醍醐味は貝汁」と考える人が多いほど、貝汁はおいしいもの。ところがこれが多すぎると、加熱されて水分が飛んだあと、塩辛くしょっぱくなることがあります。
牡蠣は身が大きく、貝殻に貝汁がたまりやすい構造なので、最初は、適度に貝汁をこぼしたほうが、焼きあがったときにほどよく塩気のある貝汁になっています。平らの方を先に焼き始めて、適度に貝汁をこぼすのは、味の調整のためにもなっています。
・焼きすぎない
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生で食べると、あたりそうだから…と、ついつい焼きすぎたくなる牡蠣ですが、火を通しすぎると身が縮み水分が飛びすぎてパサパサになってしまいます。身がしっかり茶色くなるぐらい焼いたら火をとめましょう。汁が冷めてしまう前に食べるようにしてください。
■殻なし牡蠣の正しい焼き方
多くの牡蠣は貝殻から外され、海水と同じ濃度の塩水と一緒に密閉容器されて販売されています。殻付きと違った焼き方のポイントを紹介します。・必ずボウル洗い
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むき身の牡蠣の場合、大切なのは調理前の洗い方。牡蠣の殻が細かく割れて身に付着している場合もあるので、海水と同じ濃度の塩水(塩分2%ほど:水500mlに対し塩10gの割合で溶かす)をボウルに入れて、身を沈めて優しくふり洗いをします。これを2〜3度繰り返し、水に濁りがなくなったらザルにあげ、キッチンペーパーなどで余分な水分をとりのぞきましょう。
・魚焼きグリルの場合
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むき身の場合は、殻付きと違って貝汁があまり出てきません。それでも加熱されると中から貝汁が出て来るので、魚焼きグリルを使って焼くときはアルミホイルを使って包み焼きにしましょう。塩気がたりないときは、食べる際に、好みでレモン汁や醤油などをかけて食べてみるのがおすすめです。
・フライパン・ホットプレートの場合
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バターやオリーブオイルなどを使いあらかじめ味をつけて焼くときは、フライパンやホットプレートがおすすめ。両面をしっかり焼き付けて、香ばしさを楽しみながら味わいましょう。
・トースター・オーブンの場合
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加熱しても味がしっかりしている牡蠣は、ホワイトソースやガーリックオイルなど濃いめのソースと合わせて焼いてもおいしく食べられます。その場合は、トースターやオーブンを使い耐熱皿をつかって加熱すると便利です。上からパン粉をかけて、カリカリに焦げ目をつけて一緒に食べるのもおいしいですよ。
・電子レンジの場合
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牡蠣を蒸し焼きにする場合は、電子レンジが便利です。耐熱皿に牡蠣を並べてふんわりラップをかけたら、レンジでチン!酒を大さじ1ほどふりかけて加熱すれば、簡単に酒蒸しができます。目安は100gで2分ほどですが、そのまま余熱で火を通しすぐらいがちょうど身がふっくらするでしょう。好みで、もみじおろしやネギをかけて和風で食べるのもおすすめです。
■牡蠣の焼き方とおすすめ調味料5選
・レモン汁
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焼きたての牡蠣の塩味を楽しんだら、そこにレモン汁を少し加えて味の変化を。レモンの酸味が、クリーミーな牡蠣の身にほどよくマッチし、いくつでも食べられる味付けです。季節によってはすだちなどもおすすめ。さっぱりした味付けが好みの人は、まず試してみましょう。
・ポン酢
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レモン汁と同様にポン酢もおすすめ。レモン汁より少しコクのある味付けが欲しい場合は、バターとポン酢をかけて一緒に焼いてもいいでしょう。むき身の牡蠣に小麦粉を軽くつけてバターソテーし、最後にポン酢をさっとまわしかけると、ポン酢がしっかり身にからんでおいしくいただけます。
・しょうゆ
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お酒に合わせて食べたいときは、しょうゆをさっとひとたらし。「牡蠣醤油」という牡蠣のエキスと醤油をあわせた調味料が存在するぐらい、牡蠣と醤油はベストマッチします。ボリュームあるおかずにしたいときは、青梗菜のような青菜と牡蠣を炒めて、醤油で味付けしてもいいでしょう。
・オリーブオイル
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牡蠣は油とも好相性。中でもオリーブオイルは、焼くときにそのまま使ってもおいしいですし、オイル漬けにして保存食にしてもおいしく食べられます。ワインを使って酒蒸しした牡蠣を、香辛料と一緒にオリーブオイルに瓶詰めすれば、1〜2週間ほど日持ちします。そのままおつまみにしても、ほかの野菜と炒めてもおいしいおかずになります。
・ホワイトソース
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ミルキーな味の牡蠣は、ホワイトソースにもぴったり。グラタンやシチューにいれて煮込んでもおいしいのですが、殻付き牡蠣にホワイトソースを加えパン粉をふりかけてトースターやオーブンで焼くと、簡単にグラタン風のオードブルができあがります。ただ、先に殻から身を外して塩水で振り洗いしたあと、洗った殻を器に見立てて調理するやり方にしてくださいね。
■牡蠣の焼き方・牡蠣に関する疑問を解決!
・1番おいしい旬の時期はいつ?
牡蠣は、5〜8月の産卵時期になると、精巣や卵巣が発達して食用に適さなくなります。そのため、産卵をしない冬がおいしい時期!とよく言われますが、それは真牡蠣の場合。夏が旬の岩牡蠣もあり、いまや真牡蠣にこだわらなければ1年中牡蠣を楽しめます。また、どちらの牡蠣も今では多く養殖され、産卵しない工夫もされているので、天然ものでなければ年中おいしく食べられると考えてもいいでしょう。
・『岩牡蠣』と『真牡蠣』の違い
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真牡蠣も岩牡蠣も、どちらも同じマガキ種のもの。ちなみに、欧米で牡蠣は「オイスター」と呼ばれていますが、欧米では日本の牡蠣と違い2枚貝のものを「オイスター」と呼ぶので、海外のオイスターバーでは、少し違う種類のものが混じっているときもあります。日本で古くから食べられる「牡蠣」と言えば、多くは「真牡蠣」をさしますが、最近では岩牡蠣も多く流通しています。岩牡蠣は、真牡蠣より少し大きく、丸みを帯びたかたちで茶色いのが特徴です。実は味はほとんど変わりません。
・どんな栄養素があるの?
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牡蠣は、「海のミルク」と言われるほど栄養が豊富です。古くから滋養強壮の食材とされていて、力を蓄えてパワーの源になるグリコーゲンだけでなく、タンパク質、カルシウム、亜鉛などのミネラルも含み、必須アミノ酸もすべてそろっています。小さな一粒の中に、バランス良くいろんな栄養素がつまっていると言えるでしょう。
・「生食用」と「加熱用」の違い
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牡蠣は食中毒を起こしやすく「あたる」食材としても有名です。原因としては、微量の毒性をもったプランクトンが蓄積された貝毒や、海水に含まれる大腸菌、ノロウイルスなどが考えられます。しかし、牡蠣自体がほかの貝に比べて毒性が強いというよりは、生で食べる機会が多いため、その分当たるイメージが強いのでしょう。
そのため日本では、牡蠣を「加熱用」と「生食用」に分けており、特に生食用は食品衛生法に基づき加工方法が厳しくチェックされています。「生食用」は、出荷前に人口海水や紫外線殺菌された海水で育てられることも多く、無菌状態に近づくものの、加熱用に比べて身が痩せてしまうこともあり、焼いて食べるなら「加熱用」を選ぶのがおすすめです。ただ新鮮なものが「生食用」として流通しているわけではないので、勘違いしないように注意しましょう。
・「炭火」と「ガス火」の違い
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炭火でもガス火でも、大切なことは均一にじっくり火を通すこと。均一に火が保てるのはガス火になりますが、遠赤外線効果で、じっくり火が通るのは炭火になります。どちらもメリットがあるので、一概にどちらがおすすめとは言えないのですが、火の通りが均一になるように、じっくり焼くことをこころがけましょう。
・「牡蠣小屋」と「家庭調理」の違い
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海の近くの市場、牡蠣小屋など、水揚げしたものをそのまますぐ焼いて食べさせてくれる施設があります。海の近くの「牡蠣小屋」では、家庭と違って炭火と網でそのまま焼いて楽しむ方法と、「ガンガン焼き」「かんかん蒸し」と呼ばれる一斗缶のような大きな専用缶を使って、酒をふった蒸し焼きにして楽しむ方法などがあります。焼いた場合は、香ばしさも感じられ、好みによってはレモン汁をつけて楽しみますが、蒸し焼きは、ふっくらした身が特長。
家庭で焼く場合は、魚焼きグリルやオーブンなどを使って一定の温度を保って焼きます。蒸し焼きにしたい場合は、フライパンと蓋を使ったり、アルミホイルでひとつずつ包んだりすると、おいしく蒸し焼きにできます。
■あまった牡蠣の保存方法
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・冷蔵庫で保存
殻がついた牡蠣はとても乾燥しやすく、保存に注意が必要です。殻付きのまま、生息しているときとできるだけ近い状態で保存しましょう。牡蠣を重ならないように皿やバッドに並べ、海水と同じ濃度の塩水にキッチンペーパーや新聞紙を浸したら、それで牡蠣を覆います。その上からラップをふわっとかけて、冷蔵庫へ。このとき呼吸ができるように、ラップをふわっとかけるのがポイントです。
むき身の場合は、皿に並べてそのままラップをかけて保存しましょう。
魚介類は保存期間がとても短いもの。できるだけ2日ほどで食べ切るようにしてください。
・冷凍庫で保存
殻付き牡蠣は、ジッパー付き保存袋に入れて、そのまま凍らせましょう。1ヶ月ほどは保存できますが、味はかなり落ちてしまい、食中毒も怖いので必ず火を通して食べるようにしてくださいね。むき身の場合は、身同士がひっすかないように、ひとつずつラップで包み凍らせてください。
■殻付きとむき身で焼き方を変えてみて
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殻付きでもむき身でおいしい牡蠣ですが、含まれる貝汁の量にどうしても違いが出てきます。殻付きのときは、貝汁をおいしくいただけるよう、まずはシンプルに焼いて塩味を楽しみましょう。このとき、平らな方を先に焼いてから、ひっくり返すのがおいしさのコツ。適度に塩味を調節するためにも、牡蠣を返して焼くことを覚えておきましょう。
むき身の場合は、牡蠣本来のクリーミーさを楽しんで。オリーブオイルやガーリックなど洋風食材を使って焼いてもとてもマッチするので、しっかりした味付けを楽しむのもおすすめです。
《参考》
・文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
・農林水産省消費・安全局 食品安全政策課「カキのノロウイルス対策の課題」
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