酒粕がもつ栄養素で健康でキレイに!おいしく続けて美肌をゲットしよう
2020年7月30日 11:00実は、酒粕には、美容にも健康にも嬉しい栄養素がたくさん含まれています。また、スーパーで簡単に手に入り、値段もお手頃、料理にも使いやすい食材です。このように酒粕は、とても利用価値ある便利な食材なのです。そんな酒粕について詳しくご紹介します。
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■栄養豊富!「酒粕」ってなに?
酒粕はどのようなもので、何からできているかご存じでしょうか。美容・健康効果のある栄養素が豊富な酒粕。酒粕の原料や製造工程、特徴について詳しくご紹介します。・酒粕の原料は米
酒粕の原料はご存じですか。酒粕は、日本酒を製造する工程で作られますので、日本酒の原料であるお米からできています。お米といっても、日頃私たちの食べている食用のお米ではなく、酒造り専用の酒造好適米というお酒造りに適したお米、いわゆる「酒米」とよばれるお米が、酒粕の原料となっています。
酒米は、お酒造りのために研究され、品種改良されたお米です。その特徴として、まず、雑味の原因となるたんぱく質や脂質が少ないということがあげられます。また、粒が大きいことや「心白」と呼ばれる米粒の内側にある白くて不透明な部分が大きいのも酒米の特徴です。
粒が大きいと米が割れにくく、心白が大きいことにより、もろみという発酵中の液体に溶け出しやすく、上質な日本酒を造ることができると言われています。
・酒粕はどうやって作られる?
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酒粕はどのようにして作られているのでしょうか。日本酒造りは、まず、米を蒸し、水と麹を加えて発酵させます。次に、発酵してできたもろみを搾り、液体とペースト状の固形物に分けられます。この液体が日本酒、搾った後の搾りかすであるペースト状の固形物が酒粕です。
一般的には、日本酒を製造する際、米全体の25%程度が酒粕のとれる平均値と言われていますが、丁寧に作られた酒ほど酒粕が多くなり、米の半分が酒粕になるという、その平均値を大幅に上回るお日本酒もあります。
また、酒粕の風味は、酒粕を絞った後にできる酒の風味によって違います。たとえば、吟醸酒の製造過程でとれる酒粕は、華やかで果実のような香りが特徴です。
・酒粕は栄養価が高い
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酒粕は、とても栄養価の高い食品です。日本酒を作る過程でできた単なる搾りかすではありません。お米由来の栄養や発酵によって生まれた麹、酵母由来の有効成分や栄養素がぎゅっとつまったスーパーフードなのです。
酒粕は、発酵、醸造と長い時間をかけて作られているので、高い栄養価をもっています。その効能は、美肌や腸内環境改善、さらには生活習慣病予防効果などさまざまで、その価値は年々評価されています。酒粕を水やお湯でといた甘酒が飲む美容液や健康食品といわれるのも、この酒粕の栄養効果からなのです。
・酒粕にはアルコールが含まれる
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酒粕には、アルコールが含まれています。日本酒の栄養分だけではなく、アルコール成分も酒粕にはそのまま残っています。100g中5%~8%のアルコールが含まれており、そのアルコール濃度は、ビールよりも高いものとなっています。
過去には、酒粕汁を飲んで、酒気帯び運転の基準値となるアルコール濃度を超え、書類送検されてしまったという事例もあるので、運転する予定のある際には注意が必要です。また、アルコールの弱い方や、妊婦さんやお子さまにも注意が必要な食べ物となっております。
一般的に、清涼飲料水とされている甘酒に関しても、酒粕で作ったアルコール分をしっかり飛ばしていないものにつきましてはご注意ください。
■酒粕に多く含まれる栄養素
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お米からできている酒粕。そんな酒粕には多くの栄養素が含まれています。私たちが毎日口にするお米と比べても、食物繊維やたんぱく質はずっと多く含まれています。また、ビタミンも豊富で、酒粕は、栄養の宝庫なのです。
具体的にどのような栄養素が含まれているか、また、どのような効能があるか詳しくご紹介します。
・食物繊維
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酒粕には、現代人に不足しがちな食物繊維が豊富に含まれています。その値は、100g当たり5gと普段食べている炊飯米の10倍にもなります。この食物繊維は、水に溶けない不溶性食物繊維で、保水性が高いので、お腹の中で膨らみ、大腸の動きを活発にしてくれます。
発酵性が高いため、ビフィズス菌を増やし、腸内環境を良くする効果もあります。さらに油を吸着する性質もあるので、脂質を一緒に排出してくれたり、腸内の有害物質の排出も促してくれたりもします。
食物繊維は動物性食品を食べる頻度が高くなるほど不足しやすいので、お肉などをたくさん食べる際には積極的に摂りいれたい栄養素です。
・たんぱく質
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酒粕には、100g当たり15gのたんぱく質が含まれていて、その値は、1日に必要なたんぱく質の1/5です。このたんぱく質は、お肉等に含まれる普通のたんぱく質とは少し性質の異なる「レジスタントプロテイン」と呼ばれるもので、体内で吸収されず、大腸まで届く、食物繊維のような機能をもっています。食物繊維同様、大腸で腸内細菌の餌になり、整腸作用のある栄養素です。酒粕のほかにも、こうや豆腐、大豆やそばに含まれます。
・ビタミンB群
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ビタミンB群も酒粕に多く含まれる栄養素です。ビタミンB1は、普段、精白米を食べる私たちが捨ててしまっている米ヌカにも多く含まれており、不足すると食欲不振や疲労の原因となります。
ビタミンB2 は、皮膚や粘膜、髪などの再生するはたらきがあり、不足すると、口内炎、皮膚炎を引き起こします。また、成長期の子どもが不足すると、長期障害を起こしてしまう恐れもあります。
ビタミンB6 は、酒粕のほかには、カツオやまぐろ、レバーなどに多く含まれ、筋肉や血液をつくるときに必要な栄養素です。不足すると皮膚炎や貧血、脳波の異常などの症状が出る恐れがあります。
・オリゴ糖
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酒粕には、お腹にいいとよく知られるオリゴ糖も含まれています。サプリメントでもよく目にする栄養素ですよね。オリゴ糖は、発酵の際、麹の酵素によって生み出されます。消化分解されず、大腸に届き、ビフィズス菌を増殖させ、腸内環を整えてくれます。
オリゴ糖を摂取すると血糖値が上がるのでは? とよく考えられがちですが、実は、糖質としてエネルギーになりにくく、血糖値の上昇にほとんど影響のない栄養素です。よく知られる成長作用以外にも、虫歯予防にも効果的な栄養素です。
・ペプチド
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ペプチドも酒粕に含まれる重要な栄養素の1つです。ペプチドとは、たんぱく質やアミノ酸の仲間で、食品の種類によって異なるはたらきをもつ栄養素です。例えば、大豆由来の大豆ペプチド、魚由来の魚肉ペプチド、牛乳由来のミルクペプチドなどがあります。
酒粕由来の酒粕ペプチドには、血流改善効果や血圧抑制効果が確認されています。特に血圧抑制効果については、医薬品のような急速な血圧降下作用でなく、緩やかに血圧を降下させる作用が確認されており、体質改善にもつながる可能性があると期待されています。
・酒粕を加熱すると栄養素は変化する!?
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体に嬉しい栄養たっぷりな酒粕ですが、加熱するとその栄養素は変化してしまうのでしょうか。酒粕に含まれる酵母やビタミンは、熱に弱く、水に溶けやすいため、残念ながら加熱すると、その一部は失われてしまいます。しかし、食物繊維やミネラルはそのまま残ります。
少しでも栄養を逃さず酒粕を楽しみたいという方には、酒粕を加熱せずに、そのまま使った手作り甘酒がおすすめです。ただし、加熱しない分アルコール分が高くなっていること、また、傷みやすいので、早めに飲むことをおすすめします。
■酒粕がもつ栄養素に期待される健康効果
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酒粕に驚くくらいたくさんの栄養素が含まれていることがわかりましたね。ここではその栄養素が体にどんな嬉しい効果を発揮してくれるのかをご紹介します。
・美肌効果
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まずは、女性に嬉しい美肌効果。「酒造で働く人の手は白くて美しい」そんなことを聞いたことがありませんか? 最近、日本酒の化粧水や酒粕のフェイスマスクなども多く発売されており、その利用価値は広まってきています。
酒粕や日本酒には多くの美容成分や保湿成分が含まれており、くすみのないみずみずしいお肌をもたらしてくれます。また、酒粕に含まれるa-EGという成分が、コラーゲンを増やすはたらきをし、お肌のハリやつやをアップさせてくれます。さらに、酒粕に含まれるビタミンBが代謝を高め、肌のターンオーバーを促進してくれます。
また食物繊維は、便秘解消効果があり、腸内環境が整うことで、肌荒れを防ぎ、美肌に導いてくれます。多くの女優やモデルの方が、甘酒を飲むことを習慣にしているのも、このような美肌効果からなのです。
・骨粗しょう症予防
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女性に多い病気であることで知られる骨粗しょう症。古くなった骨は血液中に溶け出して壊され、新たに骨になる細胞がつくられるという風に、骨では、常に吸収と形成が繰り返されています。年齢を重ねると、骨の組織を壊す物質を分泌するようになり、この吸収・形成のバランスが崩れ骨粗しょう症になるといわれています。
酒粕には、この骨の組織を壊す物質のはたらきを阻害する成分が含まれており、骨粗しょう症予防に効果があると言われています。骨粗しょう症は、生命を脅かす病気ではありませんが、介護が必要な体になってしまうかもしれません。健康寿命を延ばすためにも、酒粕は活用したい食材ですね。
・生活習慣病の予防
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食事や運動不足、飲酒やストレスなどの生活習慣が原因で起こる生活習慣病。がん、脳血管疾患、心疾患、糖尿病、高血圧症など、命の危険がある重大な病気ばかりです。酒粕にはそんな生活習慣病の予防にも役立つと言われています。
たとえば、酒粕はインスリンと似た作用をもつ成分を含んでおり、血糖値を下げるはたらきがあり、糖尿病に効果があると言われています。また、清酒にはがん抑制成分が含まれていたり、日本酒を飲む人の方が飲まない人よりも大腸、胃がんにかかる危険性が少なかったりとの研究結果が出ており、酒粕にもがん予防効果があるのでは、と期待されています。
また、酒粕に含まれているレジスタントプロテインにも、コレステロール値低下作用や抗腫瘍作用が期待されています。
・便秘解消
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便秘になるとさまざまな不調が体を襲いますよね。新陳代謝が悪くなることによる肌荒れ、腸にガスがたまることによる肩こりや腰痛、さらには、ストレスや肥満などです。
便秘の原因は、食物繊維不足や腸内環境の悪化です。酒粕には、そんな辛い便秘を解消してくれる栄養素が豊富に含まれています。酒粕に含まれる食物繊維が、腸内の余分な老廃物を吸着し、排出してくれ、オリゴ糖が腸内環境を整えてくれます。数々のマイナートラブルを発生させ、生活の質までも下げてしまうやっかいな便秘。酒粕ですっきり快適、ストレスフリーな毎日を送りましょう。
・体質改善
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酒粕はアレルギー体質の改善に効果を発揮するのではということが期待されています。アレルギーを引き起こす酵素であるカプシンBの働きを阻害する物質が日本酒や麹に含まれることが発見され、酒粕にも同様の効果があることが期待されています。花粉や食べ物、ダニアレルギーに対する予防効果が期待されています。
■酒粕の栄養素を存分に吸収しよう!
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美容に健康、さまざまな効果のある栄養素が凝縮された酒粕。そんな酒粕の栄養素を、簡単においしく吸収できたら嬉しいですよね。ここでは、手軽においしく酒粕を楽しめるメニューを紹介します。
・甘酒
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まずは、1番簡単に酒粕を楽しめる甘酒。鍋に水と砂糖を入れ、酒粕を溶かし、コトコト煮れば完成です。たった数分で完成するので、手っ取り早く酒粕を摂りたい人におすすめです。簡単なので、毎日甘酒を飲むことを習慣にしてもいいですね。
煮る時に、ショウガを入れるとより酒粕の甘さが引き立ち、おいしくいただけます。また、お湯だけではなく、牛乳や豆乳で割ったり、はちみつを入れてスイーツ感覚で楽しんだりするのもおすすめです。市販されている酒粕甘酒も便利で、フルーツジュースやカフェラテにプラスしてもおいしく飲めます。室内冷房の寒い季節。冷え症予防に甘酒を活用してみてはいかがでしょうか。
・粕汁
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お味噌汁とは少し違い、ふわっと甘い日本酒の香りが漂う粕汁。まろやかでコクのある旨みたっぷりの味わいが特徴です。大根や人参、ごぼうなどのたくさんのお野菜や、豚肉、鮭などのお肉やお魚を入れて煮込むと、粕汁1杯で栄養満点の大満足な一品となります。しっかり煮込んでアルコールを飛ばせば、お子さまでも安心して飲めます。翌日の粕汁も、さらに味に深みが出ておいしいですよ。
・粕漬け焼き
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粕漬け焼きとは、酒粕に漬けたお肉やお魚を焼いたもののことです。酒粕の旨みが肉や魚にうつり、風味豊かになり旨みが倍増します。粕漬けにすると臭みもとってくれます。
そんな粕漬け焼きにしたお肉やお魚は、ご飯の進む大人も子どもも大好きな味なので、食卓の人気者になること間違いありません。調理の際は焦げやすいので、弱火じっくりと焼いてくださいね。また、3日程度日持ちもするので、作り置きにもなる便利な一品です。
・漬物
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酒粕にみそや塩などを合わせて作る粕床に野菜を漬けこめば、上品で芳醇な香りと、甘みのあるお漬物が完成します。その代表的な漬物が奈良漬です。皆さんも1度は食べたことがあるのではないでしょうか。
1か月以上じっくり漬けるのが大変という方は、簡単に浅漬けにして食べるのもおすすめです。野菜の栄養に酒粕の栄養がプラスされて、ヘルシーで体に嬉しい一品です。漬ける食材は、きゅうりや大根、カブなどの野菜はもちろん、チーズもおすすめです。クセになる味でお酒のおつまみにもぴったりですよ。
■日常に酒粕を取り入れて健康的に美しく過ごしましょう
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たくさんの嬉しい栄養素がぎゅっと詰まった食材、酒粕。そんな利用価値が非常に高い酒粕を、普段の食生活に存分に取り入れて、健康に美しくなりましょう。健康を促してくれるだけでなく、肌荒れや便秘などのマイナートラブルも減り、毎日快適に、ストレスフリーな生活を送れるようになりますよ。
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