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ロイヤルミルクティーって一体何?ミルクティーとの見分け方や作り方を解説

ミルクたっぷりな甘い紅茶を飲んでほっと一息、ちょっとしたご褒美にロイヤルミルクティーはぴったりですよね。

寒い日に、缶飲料のミルクティーを買った、という思い出のある方もいるのではないでしょうか。ペットボトルや缶で発売されているものや、大手コーヒーチェーンで販売されているロイヤルミルクティーもおいしいけれど、自分へのご褒美に、おうちでロイヤルミルクティーを楽しんでみてはいかがでしょうか?

甘くて深いロイヤルミルクティーの世界をご紹介します。

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■ロイヤルミルクティーの基礎知識

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紅茶が有名なところと言えば、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国、私たちが『イギリス』や『英国』と呼んでいる国ですよね。さまざまな紅茶を世に送り出してきた、かの国ですが、実は『ロイヤルミルクティー』という名が生まれた場所は日本なのです。

・ロイヤルミルクティーとは


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ロイヤルミルクティーは、濃く抽出した紅茶に、たっぷりのミルクを混ぜる紅茶の飲み方の一種です。

1970年代までは、温めたミルクをカップに入れ、その上から濃く煮だした紅茶を注ぎ、砂糖を加えたものがロイヤルミルクティーという認識が一般的でした。『ロイヤルミルクティー』というよりも、ポットティーの飲み方の一種という意味合いが強く、現在ほどその名も浸透していなかったようです。

しかし、1980年代に入ると、少量のお湯で茶葉を濃く煮だしてからミルクを入れてさらに煮込むというスタイルが生まれ、少しずつ世の中に浸透していき、同時に『ロイヤルミルクティー』という名称が生まれ商品化されるようになり、今日に至ります。

ロイヤルミルクティー発祥小噺


ロイヤルミルクティー発祥については諸説あります。どの説も1970年から80年代に日本でロイヤルミルクティーが作られたと言われていますが、作った方に関してはさまざまな意見があるというのが現状です。

そのうちのお一人は、英国紅茶専門源「ロンドンティールーム」のマスターです。英国で飲んだミルクティーの味を日本で再現したいと考え、ミルクティーの研究をされていました。その中で、濃く抽出した紅茶にミルクを足して煮込むとおいしいと気がつき、『ロイヤルミルクティー』と名付け喫茶店で出したことがはじまりだったそうです。『ロンドンティールーム』ではロイヤルミルクティー発祥のお店と看板をかかげ、今日でも味わい深いロイヤルミルクティーを飲むことができます。

ほかにも、飲料大手メーカー、リプトンが紅茶シリーズ『ロイヤル』の1つとして販売したことから『ロイヤルミルクティー』という名が世に広まったという説もあります。

・ミルクティーとはどう違う?


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紅茶にミルクが入ったものを一般的にミルクティーと呼びますが、それらと『ロイヤルミルクティー』はどう違うのでしょうか。大きな違いは3点あります。

1,ミルクと紅茶の比率
ひとつめは、ミルクと紅茶の比率です。ミルクティーは、ティーカップ一杯の紅茶に数滴から1割ほどのミルク量に対し、ロイヤルミルクティーは少量の紅茶(2割~3割)にミルク量が7~8割ほどです。ロイヤルミルクティーのほうがミルクが多いのです。

2,紅茶の濃さ
ふたつめは、紅茶の濃さです。ミルクティーはストレートで飲める濃さで抽出します。色味は鮮やかなキャラメルや赤橙色です。それに対し、ロイヤルミルクティーは濃いめに抽出しています。色味も暗く、渋柿色や暗い赤橙色です。ストレートで飲むには適さない濃さですが、ミルクと合わせることで飲みやすくなります。

3,ミルクを入れるタイミング
最後はミルクを入れるタイミングです。ミルクティーは既に完成した紅茶にミルクをいれます。それに対し、ロイヤルミルクティーは紅茶を煮だすときに一緒にミルクも入れます。ミルクにも、紅茶の香りや味を移しているのです。

・ミルクティーの種類


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歴史をひも解いていくと、ロイヤルミルクティーは、ミルクティーの一種と言えます。ミルクティーには、ほかにどのような種類があるのでしょうか。

1、チャイ
チャイは、インド発祥の、ジンジャーを使ったミルクティーです。ロイヤルミルクティーと作り方は似ていますが、最後に大量の砂糖を入れて味付けをする点が特徴的です。日本ではそこにシナモンを入れたものをチャイと呼ぶ傾向があります。 

2,ティーラテ
ティーラテもミルクティーに分類されています。スターバックスコーヒージャパン株式会社のレギュラーメニューにもあり、名前を知っている方も多いのではないでしょうか。ティーラテは、高圧抽出した濃い紅茶(ティープレッソ)に、スチームミルクを足したものです。コーヒーのように深い味わいが特徴的な飲み物ですね。

3,タピオカ入りミルクティー
「タピる」という言葉とともに、2019年以降流行したタピオカ入りミルクティー。その特徴は、名前の通りタピオカが入っていることです。ぷるぷるモチモチなタピオカの食感と甘いミルクティーを同時に味わえる画期的な飲み物です。

4,香港式ミルクティー
長らく英国からの影響を受けていた香港は、独自のミルクティー文化を作り上げていました。香港式ミルクティーはミルクではなく、エバミルクといわれる無糖練乳を使ったものです。また、ミルクティーにプーアル茶を少し混ぜるというアレンジもあるそうです。

5,キリテー
最後は、茶葉輸出量が正解第三位であるスリランカのミルクティーです。紅茶に多めの砂糖とコンデンスミルクを合わせて作ります。最大の特徴は、何度も注ぐことで表面を泡立てる点です。

ミルクティーは、国や地域によってさまざまな特徴があることがわかりますね。ほかにも、ハーブティーとミルクを組み合わせたり、香辛料と組み合わせたりして飲むことができます。

■ロイヤルミルクティーのおいしい淹れ方

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名前の通り、高貴な亜麻色をしているロイヤルミルクティーは、おうちでも簡単に淹れることができます。少しの工夫でとてもおしいしく淹れることができるので、ぜひおうちでおいしいロイヤルミルクティーを淹れてみてはいかがでしょうか。ここでは、ロイヤルミルクティーを淹れる際のポイントと手順をご説明します。

・材料


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ロイヤルミルクティーを作るためには以下の材料を準備します。

材料(1人分)


お好みの茶葉…5g
水…200cc
牛乳…100cc

器具


ミルクパン(蓋のある片手鍋でもよい)
へら
茶こし
ティーカップ


・沸騰したお湯に茶葉を入れる


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まず、ミルクパンに水200ccをいれて沸騰させます。沸騰したら火を止めて茶葉をいれ、蓋をして1分~2分蒸らします。

・蒸らしたあと牛乳を加えまぜる



蒸らしたら蓋を取り、牛乳200ccを入れて弱火を付けます。このとき、蓋はせずに吹きこぼれないように気を付けながらへらでゆっくりと混ぜます。ここでのおいしさを保つポイントは沸騰させないことです。

・沸騰直前にとめ、再び蒸らす


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沸騰する直前に火をとめ、再び蓋をして5分ほど蒸らします。蒸らしたら、茶こしを通してカップにうつして完成です。

・お好みで砂糖やハチミツを加える


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これだけでも、ミルクの甘さが引き立つおいしいロイヤルミルクティーを楽しむことができます。しかし、甘めのロイヤルミルクティーがお好みなら、砂糖やハチミツを足すと一層甘さが引き立ちますよ。お好みで入れて、自分好みのロイヤルミルクティーの味を求めてみてはいかがでしょうか。

・市販のティーバッグで淹れる場合


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市販のティーバックでも、お手軽にロイヤルミルクティーを淹れることができます。この場合はティーカップではなく、マグカップを使って淹れると良いでしょう。

材料は市販のティーバッグと、少量のお湯、温めたミルクです。

手順1:マグカップにティーバッグをいれ、5分の1ほどお湯をいれます
手順2:1分ほど蒸らした後、温めたミルクをいれてさらに蒸らします
手順3:ティーバッグを抜き、お好みで砂糖やハチミツを入れて完成です

なぜマグカップ?


お手軽に紅茶を楽しめる市販のティーバッグは、実は、ティーカップで淹れる方法に向いていません。ティーカップは口が広く底が浅いため、直接お湯を注ぐとお湯が跳ねてヤケドしてしまう可能性があります。また、お湯が跳ねるのを恐れてゆっくり注ぐと、お湯の温度が下がって茶葉がひらききらず、おいしくなくなってしまう可能性があります。

その点、マグカップは底が深いため、ティーカップで起きるような心配事は避けることができます。

■おいしいロイヤルミルクティーを作るコツ

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よりおいしいロイヤルミルクティーを淹れるには、作り方だけではなく材料にも気を配ることをおすすめします。ここではおいしく淹れるためのこだわりポイントを3点お伝えします。

・濃く深みのある茶葉


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ひとつめのポイントは、ロイヤルミルクティーの主役とも言える茶葉です。ロイヤルミルクティーを淹れる茶葉を選ぶときには、濃く深みがある味わいの茶葉にするとよいでしょう。

淡く軽い飲み心地の茶葉をつかうと、牛乳の甘みや味に紅茶の良さが消されてしまい、ロイヤルミルクティーの紅茶のおいしさが薄れてしまいます。

・乳脂肪分が多い牛乳


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ふたつめのポイントは、牛乳の選び方です。たくさんの牛乳が世の中に出回っていますが、ロイヤルミルクティーを淹れるには乳脂肪分が多い牛乳が適しています。乳脂肪分が多い牛乳はコクがあり、濃く抽出した紅茶をまろやかにしてくれる効果があるためです。

・硬水、軟水を使い分ける


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そして最後のポイントは、使うお水です。

水は、大きく分類すると硬水と軟水がありますよね。二種類の水は、含まれるミネラル量が違い、それぞれが含む成分は紅茶の味や口当たりにも影響があります。紅茶の味や色味をしっかりと出したい場合は硬水を、口当たりの優しい味わいにしたい場合は軟水を選ぶとよいでしょう。

・英国における紅茶と水の小噺


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先ほど、水の種類によって紅茶の味や口当たりに影響がでるというお話をしましたが、紅茶の本場である英国では、水と茶葉の相性を何よりも大切にしています。

硬水の地域では硬水にあった茶葉をブレンドし、軟水の地域では軟水にあった茶葉をブレンドしており、スーパーなどではその地域の水にあった茶葉のみが売られています。硬水がメインであるロンドンでは、硬水にあった茶葉が取り扱われているため、日本に持って帰って、水道水を使って同じ紅茶を淹れて飲んでも同じ味を再現することができません。日本の水道水は軟水のため、このような現象がおきるのです。

パッケージに『軟水用』『硬水用』と書かれてい場合もあるので、飲む前にチェックしてみるとよいでしょう。


■ロイヤルミルクティーにおすすめの茶葉は?

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おいしいロイヤルミルクティーには濃く深い茶葉が欠かせませんが、実際にどの茶葉を選んだらよいのでしょうか。ここでは、ロイヤルミルクティーに合うと言われている茶葉を3種類ご紹介します。お好みに合わせて選んでみてくださいね。

・コクのある「アッサム」


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北東インドのアッサム平原という、世界最大の紅茶産地から生まれたアッサムは、甘みが強くコクのある味わいが特徴です。6月から7月にかけて収穫されるセカンドフラッシュといわれるものが一番コクが強く、ロイヤルミルクティーにぴったりの一品です。

・渋みとミルクの相性◎「ウバ」


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スリランカ南東部のウバで作られた茶葉です。世界三大紅茶のひとつにもあげられ、渋みのある味わいが人気といわれています。その渋みはミルクと合わせることでまろやかになり、ウバ特有の甘い香りがロイヤルミルクティーに高貴さを加えてくれます。

・香りが楽しめる「フレーバーティー」


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茶葉本来の香りとは違った香りが楽しめるフレーバーティーもまた、ロイヤルミルクティーを淹れるには適しています。ベルガモットの香りづけをされた『アールグレイ』や、甘いキャラメルの香りのする『キャラメルティー』など、ミルクの甘さを舌で味わいながら華やかな香りを楽しむことができます。

フレーバーティーは、茶葉に、ほかの植物の香油を塗ったものです。選ぶ際にはどのような茶葉をベースにしているかによって味も変わるため、選びがいがあるといえるでしょう。

・あのチェーン店の茶葉は?


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ロイヤルミルクティーにある茶葉は数多くありますが、有名チェーン店で提供されるロイヤルミルクティーはどのような茶葉が使われているのでしょうか。

Starbucks Coffee (スターバックスコーヒー)


スターバックスコーヒーでは、コーヒーだけではなく、紅茶も楽しむことができます。茶葉の種類も7種類と多く、ファンも多いです。ロイヤルミルクティーという商品はありませんが、ティーラテをカスタムすることでロイヤルミルクティーに近い味わいを楽しむことができるでしょう。

そのとき、おすすめの茶葉は『イングリッシュブレックファスト』と『アールグレイ』です。『イングリッシュブレックファスト』はインド産の茶葉をベースにスリランカ産の茶葉など数種類をブレンドしたものです。

Tully's Coffee (タリーズコーヒー)


続いてはロイヤルミルクティーを商品として取り扱っているタリーズコーヒーです。タリーズコーヒーのロイヤルミルクティーにはケニア産のマウライという茶葉が使われています。鮮やかな紅い水色が特徴で、ミルクと合わせても綺麗な色味を保ちます。英国では茶葉のブレンドに使われることが多い一品です。

DOUTOR COFFEE SHOP(ドトールコーヒーショップ)


ドトールコーヒーでも、ロイヤルミルクティーを提供していますが、その茶葉はなんと自社ブレンドです。甘さ控えめながら上品な味わいを売りとしています。


■ロイヤルミルクティーのおすすめアレンジ

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香りや味を楽しみ、ロイヤルミルクティーを単品で嗜むのもよいですが、もっと楽しむためのアレンジもあるんですよ。3つご紹介しましょう。

・ホイップクリームをのせる


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ひとつめは、ホイップクリームをのせて飲む方法です。ロイヤルクリームティーともいいます。ホイップクリームをのせることでよりクリーミーになり、ほっとする味わいになります。

・マシュマロを浮かべる


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ふたつめは、マシュマロを浮かべるという方法。ホットチョコレートやココアでも使われる手法は、濃く紅茶を抽出したロイヤルミルクティーにもあいます。ロイヤルミルクティー味のマシュマロを、舌の上でつぶして食べるとよいでしょう。

・クッキーをひたす


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最後は、少しお行儀が悪いと思われそうな、プレーンなクッキーをひたして食べる方法です。クッキーにロイヤルミルクティーが染み込むことで、バターとのおいしいハーモニーが生まれます。ひとりのティータイムで、こっそりとやりたいアレンジ方法といえるでしょう。

■おいしいロイヤルミルクティーと出会う旅へ

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一口にロイヤルミルクティーといっても、その世界は奥が深いのです。おうちにあるものでカンタンに作れるかたわら、プロの方々が切磋琢磨し茶葉や水、牛乳にこだわったものまであります。

あなたにぴったりのロイヤルミルクティーを見つける旅にでてみてはいかがでしょうか。


《参考》
英国紅茶専門店ロンドンティールーム
英国老舗紅茶商「RINGTONS」
一般財団法人日本乳業協会「乳脂肪分の違いで牛乳の味は変わる?」
伊藤園「お茶百科」
Starbucks Coffee Japan
ドトールコーヒーショップ
Taste The Difference | TULLY'S COFFEE
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