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色気がある…とらやのようかん「夜の梅」秘話

たった3つのシンプルな原材料で夜の梅は完成する。足せば、夜の梅とはまた別物になってしまう。

和菓子職人としてとらやに40年以上勤める、大西好一さんはこう言う。

「定番のようかんの製法と原材料は、ほぼ確立されています」

だからといって、その伝統に頼りっきりではいけなくて、さらなるおいしさの追求のため、できるかぎりの工夫をする。それが老舗で働く人たちならではの矜持だ。

静岡は御殿場にある工場を訪ねたとき、とらやのあんこに使われている、北海道産のエリモショウズという小豆を見せてもらった。

「色味が良い。粒が揃っている。煮えむらも少ない」。大西さんはそう言う。夜の梅をこしらえるには、小豆を煮るところから3日かかる。1日目、小豆を煮てようかん専用のあんこをつくる。2日目は、あんこに煮溶かした寒天と砂糖を加え、煉り、そこに、このようかんの個性を形づくる「梅の花」となる蜜漬けの小豆を加えて、煉り上げる。そして、3日目にかけて、ようかんを固めていく。

とらやのようかんには、4種類のサイズがある。一本1kg以上の重さで、昔はこのサイズがスタンダードだったという「大形羊羹」。伝統を引き継ぐパッケージの「竹皮包羊羹」、その1/2の「中形羊羹」。今、いちばん人気があるのは、一本50gの「小形羊羹」だそうだ。そういえば私が誰かにあげたりもらったりするのはたいてい小形羊羹、と振り返り、納得する。
小形羊羹¥240、中形羊羹¥1,400、竹皮包羊羹¥2,800、大形羊羹¥5,200初出年:1819年大きさ:小形羊羹7.9×2.8×2cm、中形羊羹12.7×6.3×4.1cm、竹皮包羊羹24.5×6×4cm、大形羊羹24.5×7.2×6.2cm重さ:小形羊羹50g、中形羊羹330g、竹皮包羊羹330g×2、大形羊羹660g×2通販可。●ご注文承りセンターTEL:0120・45・4121

きむら・ゆうこ文筆家。雑誌・新聞などを中心に食に関するルポなどを寄稿。ミニコミ『のんべえ春秋』を発行。近著に『キムラ食堂のメニュー』(中公文庫)。ほか著作多数。

※『anan』2017年11月8日号より。文・木村衣有子イラスト・くぼ あやこ

(by anan編集部)
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