たんぱく質をちょい足しできる「オイル控えめあっさりヘルシーな自家製ツナ」【金丸利恵のダイエットレッスン Vol.60】
2025年10月7日 06:00
自分にあう痩せ方を見つける『マイダイエットメソッド』を主宰しています、管理栄養士で、おうちごはん研究家の金丸利恵です。
魚を週に何回食べていますか?魚の中でも、特に青背の魚(サバ・イワシ・サンマなど)や鮭・うなぎは、健康に欠かせないオメガ3系脂肪酸を豊富に含みます。
ところが実際には、「料理の仕方がわからない」「骨があって食べにくい」「焼くだけでマンネリ化してしまう」などの理由から、魚を食べる機会が減っている方も少なくありません。
そこで今回は「魚を食べることのメリット」と「無添加で簡単に作れる自家製ツナのレシピ」をご紹介します。魚が苦手…という方でも食べやすく、ごはんにもパンにもサラダにも合う一品です。

油(脂質)は大きく分けると、
・飽和脂肪酸:常温で固まりやすい(バター・ラードなど)
・不飽和脂肪酸:常温で液体(植物油や魚の油など)
に分類されます。
不飽和脂肪酸はさらに「オメガ3」「オメガ6」「オメガ9」に分かれます。そのうちオメガ3とオメガ6は必須脂肪酸と呼ばれ、体内で合成できないため食事から摂る必要があります。
理想的な摂取比率は オメガ6:オメガ3=2~4:1 とされています。
しかし現代の食生活では、揚げ物や加工食品に多いサラダ油などからオメガ6を過剰に摂りがちで、実際には 5~10:1 と大きく偏っているといわれます。
・オメガ6(サラダ油・大豆油・コーン油・ゴマ油・グレープシードオイルなど)
→ 炎症を促しやすく、過剰になるとアレルギーや動脈硬化のリスクを高める可能性があります。
・オメガ3(青魚の魚の脂質、えごま油・亜麻仁油など)
→ 炎症を抑え、血管をしなやかにして血流を改善する働きがあります。コレステロールや中性脂肪を低下させ、生活習慣病の予防につながります。
普段の食生活で不足しがちな「オメガ3」を意識して補うことが大切です。しかしサバ、イワシ、鮭、ブリ、アジなどを良質の脂質ととらえることは、健康情報に詳しい人でないと、ピンとこないのではないでしょうか。
「油」と言えば、炒めたり、揚げたりする液体状のものをイメージしますよね。液体状であるえごま油、亜麻仁油は、加熱すると酸化しやすいという特性を知らずに、普通の油と同じように使ってしまうと逆効果になります。ですから、良質な油を摂る、というより、魚を食べる頻度を増やす、という意識で献立を考えてみると良いと思います。
脂質の多い魚は高カロリーに感じますが、肉の飽和脂肪酸とは脂質の質が異なり、炎症を抑えたり、消化が速やかで体脂肪になりにくいなど、とカラダへのメリットが高いです。特に夕食は、肉よりも消化に負担が少ない魚をメインにすることをおすすめしています。刺身や、焼き魚、煮魚は、調理に油を使用せずに作れますし、野菜の副菜を組み合せるとバランスも整います。
育ち盛りのお子様がいるご家庭では、魚がメインだとボリュームにかける、というお話も聞きます。そういった場合は、朝ごはんに、しらすや鮭フレーク、ツナなどで魚をプラスしてみましょう。
1回目の食事が2回目の食事の血糖値の上昇に影響を与えるという「セカンドミール効果」をご存じですか?朝食に、たんぱく質と食物繊維を摂取することで、昼食後の血糖値の急上昇を抑えることができるのです。魚に豊富なDHA、EPAは朝の体内時計を整える働きもありますから、魚は朝食にも良いたんぱく質食材と言えます。魚をメインにしにくいなら、ちょい足しできる素材や作り置きを準備しておくと良いですね。

加熱し終わったら、ほぐして汁となじませます。冷蔵庫で2~3日保存できますが、冷凍する場合は1食分に小分けすると便利です。魚が苦手な方でも、食べやすいと好評です。ぜひ作ってみてください。
オイル控えめあっさりヘルシーな自家製ツナ

【材料】(4人分)
マグロ(刺身用:サク) 200g
塩 小さじ 2/3
<a>
ニンニク 1/2片
ローリエ 1枚
タイム(ドライ) 小さじ 1/2
オリーブ油 大さじ 3
酒 大さじ 1
【作り方】
1、メバチマグロは鍋に入る大きさに切り、表面の水をふき、全体に塩を振る。20分程度置き、再度表面の水分を押さえてふき取る。ニンニクは薄切りに、ローリエは半分にちぎる。
魚はメバチマグロを使用しましたが、ビンチョウマグロやメカジキ、カツオなども美味しいです。

2、耐熱性のビニールに<a>とマグロを入れ、外側から揉みこむ。空気を抜いて、口を結ぶ。

3、小鍋に(2)の袋を入れ、かぶるくらいの水を入れ、中火にかける。

4、鍋肌から気泡が出たら弱火にし、10分程度茹でる。沸騰させないように気を付ける。

5、ビニールの結び目をほどき、マグロの中心まで火が通っているか確認する。火か通るまで加熱する。

6、煮汁ごと容器に移し、食べやすくほぐす。汁となじませる。

7、そのまま食べたり、サラダのトッピングにする。保存期間は冷蔵庫で2~3日もしくは小分けにして冷凍する。

【参考文献】食品成分データベース
・https://fooddb.mext.go.jp/
▶︎【金丸利恵のダイエットレッスン】バックナンバー一覧はこちら>>
魚を週に何回食べていますか?魚の中でも、特に青背の魚(サバ・イワシ・サンマなど)や鮭・うなぎは、健康に欠かせないオメガ3系脂肪酸を豊富に含みます。
ところが実際には、「料理の仕方がわからない」「骨があって食べにくい」「焼くだけでマンネリ化してしまう」などの理由から、魚を食べる機会が減っている方も少なくありません。
そこで今回は「魚を食べることのメリット」と「無添加で簡単に作れる自家製ツナのレシピ」をご紹介します。魚が苦手…という方でも食べやすく、ごはんにもパンにもサラダにも合う一品です。

■油の種類と役割
油(脂質)は大きく分けると、
・飽和脂肪酸:常温で固まりやすい(バター・ラードなど)
・不飽和脂肪酸:常温で液体(植物油や魚の油など)
に分類されます。
不飽和脂肪酸はさらに「オメガ3」「オメガ6」「オメガ9」に分かれます。そのうちオメガ3とオメガ6は必須脂肪酸と呼ばれ、体内で合成できないため食事から摂る必要があります。
■オメガ3とオメガ6のバランス
理想的な摂取比率は オメガ6:オメガ3=2~4:1 とされています。
しかし現代の食生活では、揚げ物や加工食品に多いサラダ油などからオメガ6を過剰に摂りがちで、実際には 5~10:1 と大きく偏っているといわれます。
・オメガ6(サラダ油・大豆油・コーン油・ゴマ油・グレープシードオイルなど)
→ 炎症を促しやすく、過剰になるとアレルギーや動脈硬化のリスクを高める可能性があります。
・オメガ3(青魚の魚の脂質、えごま油・亜麻仁油など)
→ 炎症を抑え、血管をしなやかにして血流を改善する働きがあります。コレステロールや中性脂肪を低下させ、生活習慣病の予防につながります。
普段の食生活で不足しがちな「オメガ3」を意識して補うことが大切です。しかしサバ、イワシ、鮭、ブリ、アジなどを良質の脂質ととらえることは、健康情報に詳しい人でないと、ピンとこないのではないでしょうか。
「油」と言えば、炒めたり、揚げたりする液体状のものをイメージしますよね。液体状であるえごま油、亜麻仁油は、加熱すると酸化しやすいという特性を知らずに、普通の油と同じように使ってしまうと逆効果になります。ですから、良質な油を摂る、というより、魚を食べる頻度を増やす、という意識で献立を考えてみると良いと思います。
目次 [閉じる]
■たんぱく質は肉・卵だけにあらず 魚を上手に取り入れて
ダイエットには、ご自身に合ったたんぱく質量を食事から摂取することが大事です。皮をはいだ鶏肉やササミ、赤身のヒレ肉を取り入れることが多いようですが、魚を取り入れ、肉と魚を交互に食べていただきたいです。脂質の多い魚は高カロリーに感じますが、肉の飽和脂肪酸とは脂質の質が異なり、炎症を抑えたり、消化が速やかで体脂肪になりにくいなど、とカラダへのメリットが高いです。特に夕食は、肉よりも消化に負担が少ない魚をメインにすることをおすすめしています。刺身や、焼き魚、煮魚は、調理に油を使用せずに作れますし、野菜の副菜を組み合せるとバランスも整います。
育ち盛りのお子様がいるご家庭では、魚がメインだとボリュームにかける、というお話も聞きます。そういった場合は、朝ごはんに、しらすや鮭フレーク、ツナなどで魚をプラスしてみましょう。
1回目の食事が2回目の食事の血糖値の上昇に影響を与えるという「セカンドミール効果」をご存じですか?朝食に、たんぱく質と食物繊維を摂取することで、昼食後の血糖値の急上昇を抑えることができるのです。魚に豊富なDHA、EPAは朝の体内時計を整える働きもありますから、魚は朝食にも良いたんぱく質食材と言えます。魚をメインにしにくいなら、ちょい足しできる素材や作り置きを準備しておくと良いですね。
■作ってみよう!添加する油が少な目のヘルシーツナ
魚のちょい足しにピッタリ、ごはんにもパンにも、サラダにも合うツナをご紹介します。刺身用の冊取りしてある魚で、簡単に作ることができます。本来は、魚がかぶるくらいに注いだ油を低温でじっくり加熱する料理ですが、今回は少量の油で、湯煎で作る方法をご紹介します。押さえておきたいポイントは以下の3点です。
・魚の重量の2%程度の塩を振る
・表面の水分をふき取る
・沸騰させないように湯煎する。鍋肌から気泡が出るくらい(80℃程度)で加熱する。
火を通しすぎると水分が抜けてパサつくので気をつけて。魚はメバチマグロを使用しましたが、ビンチョウマグロやメカジキ、カツオなども美味しいです。香りづけにドライのタイムやローリエを入れましたが、ローズマリーやオレガノなど、お好みのもので良いでしょう。・魚の重量の2%程度の塩を振る
・表面の水分をふき取る
・沸騰させないように湯煎する。鍋肌から気泡が出るくらい(80℃程度)で加熱する。
加熱し終わったら、ほぐして汁となじませます。冷蔵庫で2~3日保存できますが、冷凍する場合は1食分に小分けすると便利です。魚が苦手な方でも、食べやすいと好評です。ぜひ作ってみてください。
■「オイル控えめあっさりヘルシーな自家製ツナ」の作り方
【材料】作りやすい量 調理時間30分(置いておく時間を除く) レシピ制作:金丸利恵
オイル控えめあっさりヘルシーな自家製ツナ
【材料】(4人分)
マグロ(刺身用:サク) 200g
塩 小さじ 2/3
<a>
ニンニク 1/2片
ローリエ 1枚
タイム(ドライ) 小さじ 1/2
オリーブ油 大さじ 3
酒 大さじ 1
【作り方】
1、メバチマグロは鍋に入る大きさに切り、表面の水をふき、全体に塩を振る。20分程度置き、再度表面の水分を押さえてふき取る。ニンニクは薄切りに、ローリエは半分にちぎる。
魚はメバチマグロを使用しましたが、ビンチョウマグロやメカジキ、カツオなども美味しいです。
2、耐熱性のビニールに<a>とマグロを入れ、外側から揉みこむ。空気を抜いて、口を結ぶ。
3、小鍋に(2)の袋を入れ、かぶるくらいの水を入れ、中火にかける。
4、鍋肌から気泡が出たら弱火にし、10分程度茹でる。沸騰させないように気を付ける。
5、ビニールの結び目をほどき、マグロの中心まで火が通っているか確認する。火か通るまで加熱する。
6、煮汁ごと容器に移し、食べやすくほぐす。汁となじませる。
7、そのまま食べたり、サラダのトッピングにする。保存期間は冷蔵庫で2~3日もしくは小分けにして冷凍する。
栄養成分(1人分・全量の1/6量)
エネルギー 136kcal
タンパク質 12.2g
脂質 9.5g
炭水化物 0.4g
食塩相当量 1.1g
【参考文献】食品成分データベース
・https://fooddb.mext.go.jp/
▶︎【金丸利恵のダイエットレッスン】バックナンバー一覧はこちら>>
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