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全部知ってる?日本と世界の三大珍味の特徴とそれぞれの名前の由来とは

三大珍味といえば「トリュフ」「キャビア」「フォアグラ」。この三つについては、よく知っている人も多いでしょう。どの国でも高級品とされている、世界の三大珍味です。

では、日本の三大珍味をご存知でしょうか。日本特有の水産物を中心に、三大珍味と呼ばれているものがあるのです。

そもそも、おいしい食材なのに「珍味」と呼ばれているのはなぜなのか、その由来からご紹介していきます。ちょっと高級だけれど、とてもおいしい珍味についてよく知ると、食べるときにより楽しめるでしょう。

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■三大珍味はどうやって選ばれた?

まず、珍味の意味を明確にしましょう。珍味とは、食材自体が希少であることが前提です。また、外見から想像される味と実際の味のイメージが違うなど、おいしさに意外性がある食材のことを指します。

もう少し広域的な意義では、国や地域によって食文化が違うように、ほかの文化圏から見たとき「こんなものを食べるの?」と、ちょっと不思議に思ってしまうような食材も、珍味と呼ばれるでしょう。つまり、文字どおり、多くの人が「珍しい」と思う食材は「珍味」と呼ばれるのですね。

そこからわかるように、珍味の中でもより希少で美味なものが三大珍味として讃えられるのではないでしょうか。三大珍味が高級なのは、希少性に要因があると言えます。

・日本の三大珍味


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日本独自の三大珍味は「うに」「このわた」「からすみ」です。この三大珍味の歴史は深く、江戸時代から食されており、珍味と認識されていたのだとか。

日本の三大珍味は、すべて海産物であることが特徴です。島国なので、ほかの国よりも魚介類との接点が多いことが理由と言えますね。日本食の中でも有名なのがお寿司であるように、昔から海産物を食べる工夫がされていたのでしょう。

ほかの国から見れば、お寿司のように生魚を食べるのが異質に感じられることも多いようですので、「うに」「このわた」「からすみ」なんて、さらに珍味だと思われるのではないでしょうか。

また、地域によっても獲れる海産物の特色があるので、日本人でも馴染みがない人は多いはず。日本の三大珍味は、地域性が強いものと言えます。


・世界の三大珍味


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言わずもがな「フォアグラ」「キャビア」「トリュフ」は、世界の三大珍味と呼ばれています。レストランでこの食材が出てくると、嬉しくなっちゃう人も多いのではないでしょうか。それほど高級だと認識されていますよね。

■日本の三大珍味の特徴と名前の由来

日本はそんなに広くない国ですが、地域によって気候や環境がまるで違いますよね。その結果、地域性が高い食べ物がたくさんあります。

三大珍味と認められている「うに」「からすみ」「このわた」も、全国で満遍なく食べられていたものではないようです。一体どのような食べ物なのでしょうか。

・ペースト状の『うに』


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うには高級品であり、特に生うには流通量が少ないことが特徴です。最近では養殖うにの生産が話題になっているように、漁獲量が減っている食材なのです。特に内陸部では潤沢に流通せず、チェーンの格安回転寿司店では、メニューにうにがないことも多く見られます。それでも、うにと言えばお寿司や生うにの刺身を想像する人が多いでしょう。

三大珍味におけるうには、生うにではなく「塩うに」です。うにの塩辛と呼ぶ場合もありますよ。これは、生うにとして食べられている、うにの精巣・卵巣を塩で漬けたものを指します。

塩うにの名産地である福井県は「越前国」と呼ばれていたこともあり、越前ガニも有名ですね。漁業が盛んな地域であるので、うにの加工を工夫していたのでしょう。

ただ、これと言って決まった製造方法がないのも塩うにの特徴です。製造元によって加工方法やうにの種類が異なりますので、味を比べてみてはいかがでしょうか。

・卵巣の塩漬けを干した『からすみ』


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からすみとは、ボラの卵巣を元にした加工品です。塩漬けされたボラの卵巣を、天日干しして乾燥させたものが、からすみと呼ばれます。赤黒い卵巣が縦長にスライスされているので、見た目からして「珍しい食べ物」と認識する人が多いでしょう。その見た目が、中国伝来の「唐墨」に似ているため、からすみと呼ばれるようになったのです。

一度乾燥させているので、魚介類特有のみずみずしさは感じられません。水分がギュッと詰まり、ねっとりとした食感は、まるでチーズのような味わいだと例えられていますよ。

そして、からすみの名産地は長崎県。肥前国と呼ばれていた地方です。現在ではからすみの知名度が高いので、生産量を上げるために外国産のボラを使用してつくられることがあるようですが、元々は長崎県の野母崎半島で漁獲されたボラを加工したのがはじまりなのだとか。

・腸の塩漬け『このわた』


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「わた」と呼ばれるように、このわたはなまこの腸でできています。ではなぜ「こ」の「わた」なのかと言うと、これもまた歴史が深く、古記事を参照します。

古記事によると、なまこのことを「こ」と記しており、生の状態のことを「なまこ」と言うそうです。現在では、生物学的にも「棘皮動物門・ナマコ綱」と名称が決まっていますが、日本では「こ」と呼んでいた歴史があるのですね。

このわたも、塩漬けにして熟成させてつくるのが特徴です。ただ、腸部分は5kgのなまこから100gしかとれません。なまこ自体は貴重ではないかもしれませんが、このわたは希少部位なのです。

そして、海外の方からすると、なまこの外見は「食べもの」と認識されないことが多いですし、内臓部分を食すなんて想像もできないようです。まさに日本特有の珍味でしょう。


■世界の三大珍味の特徴と名前の由来

世界の珍味に目を向けてみましょう。「トリュフ」「キャビア」「フォアグラ」の三大珍味は、言わずと知れた高級食材です。どんな食べ物なのか、よく知っている人も多いのではないでしょうか。

今一度おさらいしてみましょう。

・香りが強いきのこ『トリュフ』


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トリュフは、香り高くまろやかな味わいのある高級食材。黒トリュフと白トリュフに分類され、どちらも生産量がとても少ないのが特徴です。

そもそも、トリュフは「セイヨウショウロ」と呼ばれるきのこの一部からとれるものであり、菌類に分類されます。食べたことがある人ならわかるかもしれませんが、きのこ感はあまりないですよね。

きのこ特有の弾力や柔らかさはないので、スライスして香りづけに使用されることが多く、本体を見たことがある人は少ないのではないでしょうか。実は、トリュフは丸っこくて、ゴツゴツした塊なのです。

その見た目から、トリュフは英語で「truffle(トゥラッフル=塊茎)」と呼ばれ、呼称が逆輸入されるかたちで、フランス語の「truffe(トリュフ)」として有名になったようです。

・卵の塩漬け『キャビア』


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チョウザメの卵巣が原料となっている「キャビア」も、例に漏れず高級食材です。チョウザメはワシントン条約の規制対象になているため、キャビアの製造自体が規制されています。それほど希少価値が高いものなので、割高になるのも致し方ないと言えますね。

製造方法は、チョウザメの卵巣をほぐしたものを塩漬けにすること。もともとは保存期間を長くするために塩漬けにされていたようです。

また、魚卵の王道食材であるイクラに比べると、キャビアはとても小さいのが特徴です。その小ささの割には味がしっかりしているので、キャビアのみで食すときも少量ずつであることが多いでしょう。真珠からつくられた「キャビアスプーン」を使用して、舐めるように味わうと、より高級感を味わえます。

ちなみに、ヨーロッパではキャビアと言えば魚卵の総称として使われることもあります。

・肥大させた肝臓『フォアグラ』


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三大珍味の中でも、生産方法が特殊なのがフォアグラです。フォアグラは、過剰に餌を与えて肥大させたガチョウ・アヒルの肝臓。フォアグラとはフランス語で「Foie Gras」と言い、「foie(肝臓)」「gras(脂肪)」の造語とされています。

脂肪分をたくさん含んだ肝臓は、甘味があってとろけるような口溶けで、赤身のような硬い部位とはまったく違ったおいしさがあるだけに、フォアグラが好きな人は多いでしょう。

フランスでは、古くから宮廷料理として認識されており、美食家や富裕層にも絶大な人気を誇っているのですが、強制給餌を行うため、動物福祉の観点からは好ましいとされておりません。もしかしたら、いつかフォアグラが食べられなくなる日も近いのでは…という論調も見られます。

■中国にもある!三大珍味の特徴と名前の由来

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中国は、古くから美食国家として知られてきました。中華料理が世界的に人気であるのもうなずけるほど、見た目も華やかな料理が多いですよね。

中国には珍味が多くありますが、中でも有名なのが「アワビ」「フカヒレ」「ツバメの巣」です。ただ、中国に住んでいる方からすると、その三つを三大珍味と認識しているわけではないようです。それほど、中国にはもっともっとおいしいものがあるのかもしれませんね。

今回は、日本にある中華料理屋で気軽に食べられる「アワビ」「フカヒレ」「ツバメの巣」についてご紹介します。

・高級な巻貝『アワビ』


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アワビは、貝類のなかでも非常に大きいのが特徴です。ミミガイ科の大型の巻貝の総称が「アワビ」なので、大きくないとアワビとは言えません。

東アジアの中では日本海側〜朝鮮半島・中国北部あたりに生息しています。日本でアワビが食べたいと思ったら、日本海側の地方に行くと、新鮮なものに出会えるでしょう。

日本では、生のアワビなら、網焼きにしたステーキが有名ですね。貝殻をつけたまま網に乗せ、バターをたらしていただくと、アワビの食感をダイレクトに味わえるでしょう。

・乾燥させたひれ『フカヒレ』


大型のサメのヒレを乾燥させた「フカヒレ」。スープに入っていることが多く、肉厚で柔らかいのが特徴です。

しかし、フカヒレも、動物保護の観点から問題視されることの多い食材です。もともとは中国で食べられていたものですが、そのおいしさを知った他国もサメの乱獲をしてしまったことが原因と言われています。

現状では日本でも生産がされていますので、家庭でも食べることができるでしょう。

・細胞修復成分が美容に効く『ツバメの巣』


文字通り、ツバメの巣とは揶揄でもなんでもなく、ツバメが家とする「巣」のことです。ツバメの巣を食べようと思うことが意外なので、まさしく珍味と言えますよね。

ただ、どんなツバメの巣でもいいわけではありません。食用となるのは、アマツバメという種類のツバメがつくった巣に限られます。

アマツバメの巣は、ツバメの唾液腺から出る分泌物でできているので、ツバメのよだれを食していることになりますね。東南アジアに生息する鳥なので、世界中で生産できるわけではなく、高級食材とされていますよ。

中華料理の中でも、広東料理によく使われており、スープの具にしたりデザートの飾りとされることが多いです。

■三大珍味以外にもある!日本各地の珍味5選

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ここまでに取り上げた食材が特に有名ではありますが、ほかにも珍味はたくさんあります。名産の地方も限られていますので、旅行などで目にしたときはぜひ食べてみてください。

・三大珍味候補?『うるか』


鮎の塩辛である「うるか」も、三大珍味に非常に近い食材として有名です。うるかにはたくさんの種類があり、日本各地で生産がされています。

鮎の内臓のみでつくる「苦うるか」(渋うるか)
内臓とほぐした身を混ぜてつくる「身うるか」(親うるか)
内臓と細切りの身を混ぜてつくる「切りうるか」
卵巣のみでつくる「子うるか」(真子うるか)
精巣(白子)のみでつくる「白うるか」(白子うるか)
鮎は、川魚の中でも身近な食材なので、いろいろな方法で保存し、古くから食されていたのですね。川の近くの産業都市なら、新鮮なうるかを食べることができるでしょう。

見た目はイカの塩辛に近いですが、固形感があまりないのでどろっとしています。

・生でも干しても食べられる『くちこ』


くちことは、なまこの生殖巣のことです。軽く塩を振って塩辛にすれば「生くちこ」、干して乾燥させれば「干しくちこ」と呼ばれ、それぞれ酒の肴として人気の食材です。

特に、能登半島が特産地とされており、干しくちこは能登の高級珍味とされていますよ。干しくちこは、そのまま食べてもおいしいですが、熱燗に入れて飲むのもおすすめです。お酒と相性がいい珍味と言えますね。

・独特の匂いと味わい『くさや』


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とにかくにおいが強烈なことで有名な「くさや」も、しっかり味わえばおいしい珍味です。においの強烈さから嫌厭されがちですが、干物独特の塩辛さの中にもまろやかさを感じることができるので、お酒の肴にぴったりですよ。

くさやは、ただの干物ではなく、ムロアジ類やトビウオ類、シイラなどの魚を「くさや液」と呼ばれる汁につけてから干す製法です。伊豆諸島の特産品として知られています。

・伝統的な保存食『へしこ』


「へしこ」は、福井県の若狭地方と丹後半島の伝統料理として知られています。寒い地方ですので、越冬のための保存食としてつくられたのがはじまりだったそうです。

材料にはイワシやフグが使われており、塩漬け・ぬか漬けの工程を踏みます。ぬかを落として火であぶる食べ方が一般的ですが、新鮮なものであれば刺身でも食べられるそうです。

ちなみに、若狭地方の美浜町には、「へしこちゃん」というご当地ゆるキャラがいます。

・熟成期間の長さが違う『酒盗』


最近は居酒屋やバーなどでも「酒盗チーズ」というメニューを目にすることもあるのではないでしょうか。酒盗とは、マグロやサンマなど、さまざまな魚の内臓を原料とする塩辛のことです。現在はこの定義が曖昧で、内臓だけでなく身も一緒に塩漬けされていても、酒盗と名付けられています。

酒盗という印象的な名前は、その名の通り「盗まれるように酒がなくなっていく」ほど、お酒に合うことが由来となっています。洋酒にも合うように、チーズと一緒に食べると味わいやすいです。

■通販で購入出来る三大珍味

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珍味についてよく知ると、さっそく味わってみたくなりますよね。ただ、珍味は地域性が高く、お値段も張ることから、簡単に手に入るものではないと言えます。

しかし、珍味をセットにして売っているお店もありますので、通販で購入してみるのがおすすめ。自宅用にパックされた珍味なら、お店に出向くことなく気軽に食べられますよ。

・日本の三大珍味セット


日本の珍味の多くは、魚の加工品であることが特徴です。三大珍味である「うに」「からすみ」「へしこ」もそうですね。なので、自宅に取り寄せるとなると、瓶詰め、もしくは真空パックのものでしょう。

お試し用に少量づつパックされたものなら、2,000円以内で購入できる場合もあります。まずはそれぞれの味を試して、気に入ったものがあれば、単品で買ってみるのがいいですよ。

・世界の三大珍味セット


日本の珍味に比べて、世界の珍味は割高です。三大珍味がセットになっているものは、安くても10,000円を超えてしまうでしょう。輸入品は、どうしても関税などが加算されて高級になりますね。

また、フォアグラは調理法が大事な食材ですし、缶詰にされているフォアグラでは、味の良さを実感できないかもしれません。トリュフも、そのまま味わうのではなく、料理にすりおろして香り付けにするのがおいしい食べ方です。

自宅で食べるのならキャビアの瓶詰めのみにし、フォアグラとトリュフはお店に食べに行くのがおすすめですよ。

■希少な珍味を食べて贅沢な気分を味わおう

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世界の珍味も、日本の珍味も、「これを食べるの!?」と思うような、意外性のある食材です。だからこそ珍しく、おいしさに驚いてしまうので、珍味と呼ばれています。

日本の珍味は地域性が高いものばかりですが、現在では通販で気軽に購入ができますよ。食べてみたいと思ったものがあれば、通販を活用してみましょう。また、産地に行った際にはぜひ本場の味を楽しんでみてくださいね。

最後に一つだけご注意です。フォアグラは動物愛護の観点から異論が出されている食材ですので、いつ食べられなくなるかわからないのが現状です。現在はまだ流通していますから、食べたいと思った方は早めに行動に移すことをおすすめいたします!

珍味はお酒に合う塩辛いものが多いので、お酒好きな方は特に、さまざまな珍味を楽しんでくださいね。
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