【玄米のおいしい炊き方】炊飯器・土鍋・圧力鍋の炊き方とコツを解説
2021年7月13日 00:00
食物繊維やビタミンなどの栄養が、白米よりも多く含まれる「玄米」。ダイエットや健康のために、普段から食事に取り入れているという人や、実は気になっているという人も増えてきています。
玄米をおうちで楽しむには、定番の「炊飯器」を使った炊き方だけでなく、「土鍋」や「圧力鍋」を使った本格的な炊き方もオススメです。今回は、3種類の玄米の炊き方と、おいしく炊くコツを解説します。
収穫した稲の実は、もみ殻・ぬか層・胚芽・胚乳から構成されています。「玄米」は、稲の実から「もみ殻」のみを取り除いたもの。ぬか層や胚芽が残る分、白米よりも栄養価が高く、茶色がかった見た目や、特有のプチプチとした歯ごたえも特徴です。
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変えるために必要な栄養素とされていますね。
お米には、玄米・白米・分づき米と3つの種類があります。その大きな違いは、精製度によるものです。
玄米は、先ほど紹介したように、稲の実からもみ殻だけを除去したもので、精製度が低いお米です。
一方、私たちになじみ深い「白米」は精製度が高いお米。玄米の状態から、ぬか層と胚芽をどんどん削って精製していくと、最終的に「胚乳」という白い部分のみが残ります。これが、「白米」の正体です。
そして、玄米から白米になる途中の段階のお米が「分づき米」。白米に近づける過程で、「ぬか層と胚芽」をおよそ3割・5割・7割取り除いたものを、それぞれ「3分づき米」「5分づき米」「7分づき米」とよびます。
「玄米を家で炊くのは難しそう…」と不安な方でも、炊飯器を使えば、白米と同じように上手に炊くことができますよ。白米よりも浸水時間が長い点には注意が必要ですが、スイッチを押すだけで炊きあがるので、とても簡単。初めて玄米を炊く方や、手軽に無理なく玄米を食べ続けたいという方には、オススメの方法です。
白米を炊くときと同じように、炊きたい量の玄米を計量カップ(180ml)で量ります。
玄米は白米のようにしっかりと研ぐ必要はないため、ボウルやざるを使ってやさしく洗いましょう。ボウルに水をため、2~3回混ぜるようにして洗ったら、水を捨てます。この作業を2~3回ほど繰り返し、玄米についた汚れやゴミを落としてあげます。
なお、お米は最初に触れた水をいちばん吸収する特徴があります。1回目の洗いの工程では、浄水やミネラルウォーターを使うと、グッとおいしさがアップしますよ。
余裕があれば、玄米を両手ですくい上げ、両手を合わせるように玄米同士をこすり合わせる「もみ洗い」も、続けておこなうと良いでしょう。玄米のぬか層が傷つくことで、水を吸いやすくなり、ふっくら柔らかい食感につながります。
洗った玄米はざるを使って水気を切りましょう。水気を切った玄米を炊飯器の内釜に移し、水を入れます。水の量は、内釜に玄米用の目盛りがあれば目盛りまで、なければ玄米1合あたり約300mlを目安にしてください。
玄米モードのない炊飯器の場合には、水を入れてから数時間から一晩置いて、玄米に水を吸わせます。玄米はぬか層が残っている分、吸水に時間がかかるため、夏は3時間以上、冬はできるだけ6時間から一晩(8時間)を目安に浸すようにしましょう。雑菌の繁殖を防ぐために、かならず冷蔵庫の中で浸水させてください。
玄米モードのある炊飯器の場合には、説明書に記載の浸水時間の通りにおこないましょう。事前の浸水が必要ない場合もありますので、確認してみてくださいね。
浸水が終わったら、冷蔵庫から内釜を取り出し、炊飯器にセットします。
玄米モードのない炊飯器の場合、白米と同じように、通常の炊飯モードで炊飯をします。玄米モードがある場合には、説明書にしたがって炊飯を始めましょう。
炊きあがったら、10分ほど蒸らしてから炊飯器を開けます。
なお、炊飯器によっては、炊飯モードのなかに「蒸らし」の工程がすでに含まれている場合もあります。その場合には、炊きあがりの合図があったら、すぐに炊飯器を開けてかまいません。
玄米の粒をつぶさないように、しゃもじでやさしく混ぜます。釜の底から空気を入れるイメージで、全体を切るようにほぐしてあげましょう。余分な水分が飛び、おいしい玄米ができあがりますよ。
「もうワンランク上の、おいしい玄米を楽しみたい!」そのような方には、土鍋を使った炊き方をオススメします。土鍋を使う場合、丁寧に火加減を調整してあげることがポイント。少し面倒に感じるかもしれませんが、手間をかけた分、香り豊かでおいしい玄米を味わうことができます。炊飯器で炊いたときとは違った、しっとり感・もちもち感をお楽しみください。
前述の【炊飯器編】と同じように、計量カップ(180ml)で炊きたい量の玄米を量り、やさしく洗います。ここでも、余裕があれば「もみ洗い」をおこなうと、玄米の吸水力がアップし、よりおいしい玄米に仕上がります。
洗った玄米はざるを使って水気を切りましょう。玄米をボウルに移し、新しいきれいな水を加えます。水の量は、炊飯器のときよりやや少なめ、玄米1合あたり約250mlを目安にしてください。
【炊飯器編】での工程と同じように、数時間から一晩(8時間)、水に浸したまま冷蔵庫内に置きましょう。雑菌の繁殖を防ぐために、かならず冷蔵庫の中で浸水させてください。
浸水が終わったら、冷蔵庫から取り出します。
ボウルの中の玄米と水を、一緒に土鍋の中に移します。土鍋にふたをしたら、中火にかけて沸騰させてください。
沸騰したら、弱火にして、25~30分ほど炊きます。
蒸気口から吹き出す蒸気が弱くなったら1度ふたを開け、水分が残っていないか確認をします。ふたを開けるときにはやけどをしないよう、ミトンなどを使いましょう。
水分がなくなっていることを確認できたら、ふたをして、強火にします。30秒経過したらすぐに火を止めましょう。そのまま10分間放置し、蒸らします。
蒸らし終わったら、やけどに注意しながら、ふたを開けましょう。【炊飯器編】と同じく、しゃもじで切るように、さっくりと混ぜます。底からすくいあげるイメージで、全体をほぐしていきましょう。
圧力鍋を使って玄米を炊くと、もちもちと粘り気があり、白米に近い食感に仕上がります。「玄米って口当たりが悪そう…」と少し苦手意識のある方も、きっと驚くはず。ぜひ一度お試しください。
なお、使用する圧力鍋によって注意事項も異なりますので、事前に説明書を確認してみてくださいね。
前述の【炊飯器編】と同じように、計量カップ(180ml)で炊きたい量の玄米を量り、やさしく洗います。ここでも、余裕があれば「もみ洗い」をおこなってみましょう。
洗った玄米はざるを使って水気を切りましょう。玄米をボウルに移し、新しいきれいな水を加えます。水の量は、土鍋のときよりも少なめ、玄米1合あたり約200mlを目安にしてください。
【炊飯器編】での工程と同じように、数時間から一晩(8時間)、水に浸したまま冷蔵庫内に置きましょう。雑菌の繁殖を防ぐために、かならず冷蔵庫の中で浸水させてください。
浸水が終わったら、冷蔵庫から取り出します。
ボウルの中の玄米と水を、一緒に圧力鍋の中に移します。圧力を調整できる鍋では「高圧」に設定をして、ふたをしたら強火にかけます。
圧力がかかったら、弱火にして20~25分炊きます。
最後に水分を飛ばすために30秒ほど強火にかけ、火を止めます。火からはずして、そのまま10分間蒸らしましょう。
圧力が抜けたことを確認できたら、【炊飯器編】と同じく、玄米をしゃもじで切るように、底からすくいあげながら全体的にほぐしていきましょう。
玄米のおいしさを引き出すためには、「長時間水に浸す」ことが何よりも大切。
玄米はぬか層に包まれている分、白米よりもかたさがあります。また、ぬか層に多く含まれている食物繊維は水を吸いにくい性質があるため、中心まで吸水させようと思うと、どうしても時間がかかってしまいます。そのため、玄米を炊く前には、しっかりと長時間水に浸す必要があります。
朝に炊きたいときは前日寝る前に浸水をさせる、夕方に炊きたいときは朝食準備のタイミングで浸水をさせる、といったように、ライフスタイルに合わせて習慣づけておくと良いですね。
万が一、炊きあがった玄米を食べて「芯が残っている」と感じた場合、浸水が不十分だったのかもしれません。次回は浸水時間を長くしてみるなど、調整をしてみましょう。
玄米の計量や水加減を適当にすると、水っぽくなりすぎたり、反対に芯が残ってしまいボソボソとした食感になったりと、玄米のおいしさを損なう可能性があります。そのため、玄米を炊くときには「玄米と水を正確に量る」ことがポイントです。
玄米は、白米用の計量カップ(1合=180ml)で正確に計量しましょう。すり切り1杯で1合です。1合あたりの容積は180ml、重量にすると150gです。
水加減は、炊き方によって異なります。一般的に好まれるかたさに仕上げるための、水の目安量は以下の通りです。
炊飯器で炊く場合、炊き時間や、機種によっては蒸らし時間まで、スイッチひとつで自動でおこなってくれます。しかし、土鍋や圧力鍋を使って炊く場合には、自分で時間管理をしなくてはいけません。
炊く時間が長すぎると、焦げ付きの原因となります。しかし、短すぎると玄米の芯までふっくらと柔らかく仕上がりません。
また、蒸らし時間も長くなりすぎると、ベチャッとした仕上がりになってしまいます。反対に、短くなりすぎると、芯まで熱が届かず、かたい仕上がりに。
タイマーなどを使って、きちんと時間を計るようにしましょう。
玄米は食感にクセがあることや、浸水に時間がかかることから、苦手意識を持つ方も多いかもしれません。一方で、食物繊維やビタミンB1をはじめとした、身体に嬉しい栄養素が豊富に含まれる食品でもあります。おいしく手軽に食べることができるのであれば、日々の食事に取り入れていきたいものですよね。
今回ご紹介したような玄米の炊き方と、ちょっとしたコツを覚えておくと、驚くほど風味豊かでふっくらとした玄米ができあがります。慣れてきたら水加減なども工夫してみて、「自分好みのおいしい玄米」を見つけてみるのも、おうちで玄米を炊く醍醐味です。
ご自身のライフスタイルや炊き上がりのイメージに合わせて、炊飯器・土鍋・圧力鍋、どの道具を使って炊くのか、選んでみてくださいね。
《参考》
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「食物繊維の働きと1日の摂取量」
・公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「ビタミンB1の働きと1日の摂取量」
玄米をおうちで楽しむには、定番の「炊飯器」を使った炊き方だけでなく、「土鍋」や「圧力鍋」を使った本格的な炊き方もオススメです。今回は、3種類の玄米の炊き方と、おいしく炊くコツを解説します。
目次 [開く]
■炊き方の前に!玄米の基礎知識
・玄米とは?
収穫した稲の実は、もみ殻・ぬか層・胚芽・胚乳から構成されています。「玄米」は、稲の実から「もみ殻」のみを取り除いたもの。ぬか層や胚芽が残る分、白米よりも栄養価が高く、茶色がかった見た目や、特有のプチプチとした歯ごたえも特徴です。
・玄米の栄養素
©️https://www.photo-ac.com/
①食物繊維
それぞれ100gあたりの食物繊維の量は以下の通りです(※従来のプロスキー変法による測定値の比較)。- 玄米…1.4g
- 白米…0.3g
②ビタミンB1
それぞれ100gあたりのビタミンB1の量は以下の通りです。- 玄米…0.16mg
- 白米…0.02mg
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変えるために必要な栄養素とされていますね。
・玄米・白米・分づき米の違い
©️https://www.photo-ac.com/
お米には、玄米・白米・分づき米と3つの種類があります。その大きな違いは、精製度によるものです。
玄米は、先ほど紹介したように、稲の実からもみ殻だけを除去したもので、精製度が低いお米です。
一方、私たちになじみ深い「白米」は精製度が高いお米。玄米の状態から、ぬか層と胚芽をどんどん削って精製していくと、最終的に「胚乳」という白い部分のみが残ります。これが、「白米」の正体です。
そして、玄米から白米になる途中の段階のお米が「分づき米」。白米に近づける過程で、「ぬか層と胚芽」をおよそ3割・5割・7割取り除いたものを、それぞれ「3分づき米」「5分づき米」「7分づき米」とよびます。
■玄米のおいしい炊き方【炊飯器編】
©️https://www.photo-ac.com/
「玄米を家で炊くのは難しそう…」と不安な方でも、炊飯器を使えば、白米と同じように上手に炊くことができますよ。白米よりも浸水時間が長い点には注意が必要ですが、スイッチを押すだけで炊きあがるので、とても簡単。初めて玄米を炊く方や、手軽に無理なく玄米を食べ続けたいという方には、オススメの方法です。
・①玄米を量り軽く洗う
白米を炊くときと同じように、炊きたい量の玄米を計量カップ(180ml)で量ります。
玄米は白米のようにしっかりと研ぐ必要はないため、ボウルやざるを使ってやさしく洗いましょう。ボウルに水をため、2~3回混ぜるようにして洗ったら、水を捨てます。この作業を2~3回ほど繰り返し、玄米についた汚れやゴミを落としてあげます。
なお、お米は最初に触れた水をいちばん吸収する特徴があります。1回目の洗いの工程では、浄水やミネラルウォーターを使うと、グッとおいしさがアップしますよ。
余裕があれば、玄米を両手ですくい上げ、両手を合わせるように玄米同士をこすり合わせる「もみ洗い」も、続けておこなうと良いでしょう。玄米のぬか層が傷つくことで、水を吸いやすくなり、ふっくら柔らかい食感につながります。
・②水を入れ数時間から一晩置く
洗った玄米はざるを使って水気を切りましょう。水気を切った玄米を炊飯器の内釜に移し、水を入れます。水の量は、内釜に玄米用の目盛りがあれば目盛りまで、なければ玄米1合あたり約300mlを目安にしてください。
玄米モードのない炊飯器の場合には、水を入れてから数時間から一晩置いて、玄米に水を吸わせます。玄米はぬか層が残っている分、吸水に時間がかかるため、夏は3時間以上、冬はできるだけ6時間から一晩(8時間)を目安に浸すようにしましょう。雑菌の繁殖を防ぐために、かならず冷蔵庫の中で浸水させてください。
玄米モードのある炊飯器の場合には、説明書に記載の浸水時間の通りにおこないましょう。事前の浸水が必要ない場合もありますので、確認してみてくださいね。
浸水が終わったら、冷蔵庫から内釜を取り出し、炊飯器にセットします。
・③炊飯後にやさしく混ぜる
玄米モードのない炊飯器の場合、白米と同じように、通常の炊飯モードで炊飯をします。玄米モードがある場合には、説明書にしたがって炊飯を始めましょう。
炊きあがったら、10分ほど蒸らしてから炊飯器を開けます。
なお、炊飯器によっては、炊飯モードのなかに「蒸らし」の工程がすでに含まれている場合もあります。その場合には、炊きあがりの合図があったら、すぐに炊飯器を開けてかまいません。
玄米の粒をつぶさないように、しゃもじでやさしく混ぜます。釜の底から空気を入れるイメージで、全体を切るようにほぐしてあげましょう。余分な水分が飛び、おいしい玄米ができあがりますよ。
■玄米のおいしい炊き方【土鍋編】
©︎https://www.photo-ac.com/
「もうワンランク上の、おいしい玄米を楽しみたい!」そのような方には、土鍋を使った炊き方をオススメします。土鍋を使う場合、丁寧に火加減を調整してあげることがポイント。少し面倒に感じるかもしれませんが、手間をかけた分、香り豊かでおいしい玄米を味わうことができます。炊飯器で炊いたときとは違った、しっとり感・もちもち感をお楽しみください。
・①玄米を量り軽く洗う
前述の【炊飯器編】と同じように、計量カップ(180ml)で炊きたい量の玄米を量り、やさしく洗います。ここでも、余裕があれば「もみ洗い」をおこなうと、玄米の吸水力がアップし、よりおいしい玄米に仕上がります。
・②水を入れ数時間から一晩置く
洗った玄米はざるを使って水気を切りましょう。玄米をボウルに移し、新しいきれいな水を加えます。水の量は、炊飯器のときよりやや少なめ、玄米1合あたり約250mlを目安にしてください。
【炊飯器編】での工程と同じように、数時間から一晩(8時間)、水に浸したまま冷蔵庫内に置きましょう。雑菌の繁殖を防ぐために、かならず冷蔵庫の中で浸水させてください。
浸水が終わったら、冷蔵庫から取り出します。
・③火にかけ沸騰させる
©︎https://www.photo-ac.com/
ボウルの中の玄米と水を、一緒に土鍋の中に移します。土鍋にふたをしたら、中火にかけて沸騰させてください。
・④弱火にして炊く
沸騰したら、弱火にして、25~30分ほど炊きます。
・⑤強火で水分を飛ばし蒸らす
蒸気口から吹き出す蒸気が弱くなったら1度ふたを開け、水分が残っていないか確認をします。ふたを開けるときにはやけどをしないよう、ミトンなどを使いましょう。
水分がなくなっていることを確認できたら、ふたをして、強火にします。30秒経過したらすぐに火を止めましょう。そのまま10分間放置し、蒸らします。
蒸らし終わったら、やけどに注意しながら、ふたを開けましょう。【炊飯器編】と同じく、しゃもじで切るように、さっくりと混ぜます。底からすくいあげるイメージで、全体をほぐしていきましょう。
■玄米のおいしい炊き方【圧力鍋編】
圧力鍋を使って玄米を炊くと、もちもちと粘り気があり、白米に近い食感に仕上がります。「玄米って口当たりが悪そう…」と少し苦手意識のある方も、きっと驚くはず。ぜひ一度お試しください。
なお、使用する圧力鍋によって注意事項も異なりますので、事前に説明書を確認してみてくださいね。
・①玄米を量り軽く洗う
前述の【炊飯器編】と同じように、計量カップ(180ml)で炊きたい量の玄米を量り、やさしく洗います。ここでも、余裕があれば「もみ洗い」をおこなってみましょう。
・②水を入れ数時間から一晩置く
洗った玄米はざるを使って水気を切りましょう。玄米をボウルに移し、新しいきれいな水を加えます。水の量は、土鍋のときよりも少なめ、玄米1合あたり約200mlを目安にしてください。
【炊飯器編】での工程と同じように、数時間から一晩(8時間)、水に浸したまま冷蔵庫内に置きましょう。雑菌の繁殖を防ぐために、かならず冷蔵庫の中で浸水させてください。
浸水が終わったら、冷蔵庫から取り出します。
・③強火で火にかける
ボウルの中の玄米と水を、一緒に圧力鍋の中に移します。圧力を調整できる鍋では「高圧」に設定をして、ふたをしたら強火にかけます。
・④弱火で20~25分炊く
圧力がかかったら、弱火にして20~25分炊きます。
・⑤強火で水分を飛ばして蒸らす
最後に水分を飛ばすために30秒ほど強火にかけ、火を止めます。火からはずして、そのまま10分間蒸らしましょう。
圧力が抜けたことを確認できたら、【炊飯器編】と同じく、玄米をしゃもじで切るように、底からすくいあげながら全体的にほぐしていきましょう。
■玄米の炊き方のポイントは?
・水にしっかり浸す
玄米のおいしさを引き出すためには、「長時間水に浸す」ことが何よりも大切。
玄米はぬか層に包まれている分、白米よりもかたさがあります。また、ぬか層に多く含まれている食物繊維は水を吸いにくい性質があるため、中心まで吸水させようと思うと、どうしても時間がかかってしまいます。そのため、玄米を炊く前には、しっかりと長時間水に浸す必要があります。
朝に炊きたいときは前日寝る前に浸水をさせる、夕方に炊きたいときは朝食準備のタイミングで浸水をさせる、といったように、ライフスタイルに合わせて習慣づけておくと良いですね。
万が一、炊きあがった玄米を食べて「芯が残っている」と感じた場合、浸水が不十分だったのかもしれません。次回は浸水時間を長くしてみるなど、調整をしてみましょう。
・玄米・水の量は正確に
©︎https://www.photo-ac.com/
玄米の計量や水加減を適当にすると、水っぽくなりすぎたり、反対に芯が残ってしまいボソボソとした食感になったりと、玄米のおいしさを損なう可能性があります。そのため、玄米を炊くときには「玄米と水を正確に量る」ことがポイントです。
玄米は、白米用の計量カップ(1合=180ml)で正確に計量しましょう。すり切り1杯で1合です。1合あたりの容積は180ml、重量にすると150gです。
水加減は、炊き方によって異なります。一般的に好まれるかたさに仕上げるための、水の目安量は以下の通りです。
【炊飯器】玄米の容積の約1.6倍(まずは1合につき約300ml)
【土鍋】玄米の容積の約1.4倍(まずは1合につき約250ml)
【圧力鍋】玄米の容積の約1.1倍(まずは1合につき約200ml)
炊きあがった玄米を食べてみて、「もっと柔らかい方がいい!」と思えば、次回は水の量を増やして炊いてみるなど、工夫をかさねて、さらに自分好みの玄米に近づけていきましょう。【土鍋】玄米の容積の約1.4倍(まずは1合につき約250ml)
【圧力鍋】玄米の容積の約1.1倍(まずは1合につき約200ml)
・炊く時間・蒸らし時間に注意
炊飯器で炊く場合、炊き時間や、機種によっては蒸らし時間まで、スイッチひとつで自動でおこなってくれます。しかし、土鍋や圧力鍋を使って炊く場合には、自分で時間管理をしなくてはいけません。
炊く時間が長すぎると、焦げ付きの原因となります。しかし、短すぎると玄米の芯までふっくらと柔らかく仕上がりません。
また、蒸らし時間も長くなりすぎると、ベチャッとした仕上がりになってしまいます。反対に、短くなりすぎると、芯まで熱が届かず、かたい仕上がりに。
タイマーなどを使って、きちんと時間を計るようにしましょう。
■おうちでも気軽に玄米を炊いてみましょう!
©︎https://www.photo-ac.com/
玄米は食感にクセがあることや、浸水に時間がかかることから、苦手意識を持つ方も多いかもしれません。一方で、食物繊維やビタミンB1をはじめとした、身体に嬉しい栄養素が豊富に含まれる食品でもあります。おいしく手軽に食べることができるのであれば、日々の食事に取り入れていきたいものですよね。
今回ご紹介したような玄米の炊き方と、ちょっとしたコツを覚えておくと、驚くほど風味豊かでふっくらとした玄米ができあがります。慣れてきたら水加減なども工夫してみて、「自分好みのおいしい玄米」を見つけてみるのも、おうちで玄米を炊く醍醐味です。
ご自身のライフスタイルや炊き上がりのイメージに合わせて、炊飯器・土鍋・圧力鍋、どの道具を使って炊くのか、選んでみてくださいね。
《参考》
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「食物繊維の働きと1日の摂取量」
・公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「ビタミンB1の働きと1日の摂取量」
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