七夕気分を盛り上げる食べ物レシピ!そうめんを食べる意外な由来も紹介
2021年3月17日 10:00日本古来の七夕行事のおさらいや、星座から見る七夕伝説など、くわしくご紹介いたします。なんとなくで七夕料理をつくっている方は、より多くの知識を持って、七夕をより楽しめるようになりましょう!
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■七夕の由来
七夕の日に短冊に願いごとを書いたり、ささ飾りをしたりと、今では当たり前となっていますが、七夕の由来について知っている人は少ないのではないでしょうか。まず初めに七夕の由来についてご紹介します。・中国から伝わった宮中行事『乞巧奠』
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七夕の文化は、中国から日本に入ってきたと言われています。七夕の有名なお話と言えば「7月7日は織姫と彦星が年に1度会える日」というものではないでしょうか。この誰もが知っているお話は、中国のもっとも古い詩を参考に作られたと言われています。
その詩をもとにし、7月7日には乞巧奠(きこうでん)という行事が宮中で行われており、星を眺めたり詩歌をして楽しまれていたそうです。その乞巧奠が、奈良時代に日本にも伝わり、今では7月7日が七夕と言われています。
・日本に本来あった神事『棚機』とは?
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実は、日本にも『たなばた』と発音する、『棚機津女(たなばたつめ)』という伝承があります。
『棚機女』と呼ばれている乙女が、豊作を祈る目的のため、水辺の『機屋(はたや)』というところで神様のために着物を織り備えていました。その、織っていた機械の名前が『棚機(たなばた)』と言われています。
七夕と同じ発音なので、七夕の由来と間違われることが多いようですが、現代の研究では、ほぼ関係がないと言われているそうです。
・日本で風習になったのは江戸時代
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七夕が中国から入ってきたのは奈良時代ですが、すぐには定着せず、風習となったのは江戸時代だと言われています。江戸時代になると、七夕は五節句として幕府の公式行事のひとつとなり、庶民の間でも広まったことから風習化されました。
・星から生まれた物語
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みなさんは、七夕にどういういい伝えがあるか知っていますか?有名な七夕伝説をおさらいしてみましょう。
その様子を見て怒った神様は、織姫と彦星の間に天の川を作って離れ離れにしました。離れ離れになってしまった織姫と彦星は悲しくて毎日泣いていました。そこで神様は、織姫と彦星に前のようにまじめに働けば1年に1度会わせてあげようと約束しました。それからというもの織姫と彦星は一生懸命働いたのです。そして、織姫と彦星は1年に1度だけ天の川を渡り会うことが許されその日が七夕の日と言われるようになりました。
・本来の日にちは“旧暦”
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今の七夕は7月7日ですが、もともとは今の暦ではなく旧暦の7月7日に行われていました。「月齢およそ6の月が南西の空に輝く夏の夜」のことを言います。現代人の私たちにとってはよくわからない表現ですね。
しかし、この旧暦の七夕のことを「伝説的七夕」と呼ぶそうです。今の暦の7月7日は梅雨の時期が多いため、なかなかきれいな星を見ることができないので、伝説的七夕の日に見るのが良いそうですよ。『国立天文台』のサイトに、伝説的七夕の日や詳細について載っているので参考にしてみてください。
■全てに意味がある七夕飾り
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七夕には、折り紙などで飾りを作り、笹や竹に吊るして飾る人も多いのではないでしょうか。この七夕飾り、ひとつひとつに意味がこめられているのを知っていますか?今回は、よく使われる七夕飾りの意味についてお話していきます。
・竹
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竹は、けがれを持ち去ってもらうという意味があります。
・短冊
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短冊は、願いごとを叶えたいという意味や、字がうまくなるという意味があります。また、短冊は基本的には5色構成だと知っているでしょうか。青・赤・黄・白・紫。この5色は陰陽道の中の自然を表し、青は木、赤は火、黄は土、白は金、紫は水と言われています。
・屑籠
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屑籠は、整理整頓・ものを粗末にしないという意味があります。
・神衣
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神衣には、裁縫が上手になりますようにという意味があります。
・巾着
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巾着には、お金がたまりますようにという意味があります。
・吹き流し
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吹き流しは、織姫にそなえた織り糸のことをいいます。織姫のように裁縫が上達するという意味があります。
・千羽鶴
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千羽鶴は、長寿を表す鶴を折り紙で折ることから、長生きできるようにという意味があります。
・投網
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投網は、魚がたくさんとれますようにという意味があります。
■七夕の行事食『そうめん』はもともとお菓子だった?
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七夕の行事食とも言われるそうめんですが、なぜ七夕に食べられるようになったのでしょうか?昔は、七夕の行事食といえば『索餅』でした。ではなぜそうめんが七夕の行事食になったのか、時代の移り変わりをご紹介します。
・本来の行事食『索餅』とは
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索餅(さくべい)とは、中国に昔からあるお菓子のひとつです。小麦粉を練って縄のかたちに形成されているのが特徴です。
昔、中国で7月7日に亡くなった帝の子どもがいたそうです。その子どもは、疫病を流行らせたとか。しかし、帝の子どもが好きだった索餅をお供えしたところ、流行っていた疫病が治ったと言われています。それ以降、無病息災を願って7月7日に索餅を食べる習慣ができました。
七夕行事とは少し関係がないようですが、日付がかぶっているので、行事食となったのでしょう。
・中国の逸話が起源
七夕の本来の行事食である索餅は、先ほど話したように中国の逸話からきています。奈良時代に日本に索餅が伝えられ、宮中行事に取り入れられたことから、次第に一般にも広がったと言われています。そうめんが食べられるようになったのも、この索餅が由来したとも言われていますよ。
・そうめんになった理由
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七夕にそうめんが食べられるようになった理由としては、索餅が天の川のようなかたちをしていたことが一番の原因と言われています。同じように、そうめんは天の川を彷彿とさせる食べものですよね。
また、裁縫が得意な織姫にあやかり、裁縫が上手になるよう、そうめんを裁縫糸にみたてたとか。くわえて、そうめん自体も食べやすく、栄養もあるため、健康を望んで食べられた説など、さまざまです。
■彩で魅せる!七夕の食べ物レシピ4選
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七夕には七夕料理がつきものですが、みなさんはどんなものを作っているのでしょうか?今回は、七夕レシピを4つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。
・そうめん
材料(4人分)
素麺4~5束
<薬味>
・刻みネギ大さじ8
・ミョウガ2個
・おろしショウガ1片分
ニンジン1/4本
キュウリ1本
・塩(もむ用)少々
卵2個
サラダ油少々
<素麺つゆ>
・水400ml
・昆布(10cm角)1枚
・かつお節25g
・みりん60ml
・しょうゆ60ml
下準備
<薬味>のミョウガは縦半分に切って、縦薄切りにして水に放ち、水気を絞る。ニンジンは薄切りにして星の型で抜く。キュウリは長めの斜め薄切りにして細切りにし、塩をもみ込んでしんなりしたら水洗いし水気を絞る。卵は割りほぐして、フライパンにサラダ油を薄く敷いて薄焼き卵を焼き、冷めたら細切りにして錦糸卵にする。
<素麺つゆ>の水、昆布、厚削りかつお節を鍋に入れて中火にかけ、煮立ったら火を少し弱めて、4~5分煮て火を止める。キッチンペーパー等でこし、みりん、しょうゆを加えひと煮立ちさせて火を止め、常温になったら冷蔵庫に入れておく。
作り方
手順1:大きめの鍋にたっぷりのお湯を沸かし、二ンジンをゆでて取り出す。続けて素麺の束をほぐしなからパラパラとくっつかないように入れ、時々菜ばしでまぜる
手順2:煮立ったら分量外の50ml位の水を加え(差し水といい沸騰を一度静めるために加えます)、再び煮立ったら火を止め、手早くザルにあける
手順3:流水を掛けて冷まし(表面は流水ですぐ冷めますが、素麺の内側は熱いので注意して下さい)もみ洗いして、ぬめりを取る
手順4:器に氷と素麺を盛り、キュウリ、錦糸卵をのせニンジンを飾る。<薬味>、<素麺つゆ>を添える
・七夕デコ『天の川ビビンバ』
ビビンバの具を天の川に見立てて。お星様を飾って可愛らしく七夕アレンジ。苦手な野菜も克服できるかもしれませんね。
材料(2人分)
豚ひき肉150g
・焼き肉のタレ大さじ2~3
<野菜のナムル>
・ホウレン草1/2束
<野菜のナムル/調味料>
・塩少々
・ゴマ油小さじ1
・すり白ゴマ小さじ1
<野菜のナムル>
・ニンジン1/4本
<野菜のナムル/調味料>
・塩少々
・ゴマ油小さじ1
・すり白ゴマ小さじ1
<野菜のナムル>
・モヤシ1/2袋
<野菜のナムル/調味料>
・塩少々
・ゴマ油小さじ1
・すり白ゴマ小さじ1
ご飯(炊きたて)丼2杯分
焼き肉のタレ大さじ2
<トッピング>
・オクラ2本
・赤パプリカ1/4個
・コーン(冷凍)大さじ1
下準備
ホウレン草はゆで、水に放ってから絞り5cm幅に切っておく。ニンジンはせん切りにする。モヤシとニンジンはそれぞれゆで、冷めたら絞り水気をきっておく。<トッピング>のオクラと赤パプリカはさっとゆでておく。冷凍コーンは自然解凍する。
作り方
手順1:フライパンを熱し、豚ひき肉を加えてポロポロになるまで炒める。焼肉のタレを加え、汁気がなくなるまで炒める
手順2:ホウレン草、ニンジン、モヤシをそれぞれ<調味料>の材料で和えてナムルを作る
手順3:オクラは輪切りにし、赤パプリカは星型で抜く
手順4:器にご飯を平たく盛り、焼肉のタレをかける。中央に豚ひき肉をのせ、ホウレン草、ニンジン、モヤシのナムルを縦に左右対称にそれぞれ盛る
手順5:上にオクラや赤パプリカをのせ、冷凍コーンを散らす
・『七夕フルーツパンチ』
酸味と甘味が絶妙なバランス。星のモチーフ型で作れば七夕気分もUPします!
材料(2人分)
スイカ1/8個
メロン1/8個
炭酸飲料(加糖)200ml
下準備
スイカとメロンは厚さ1cmに切り、種を取って星形で抜く。
作り方
手順1:食べる直前にボウルに全ての材料を混ぜ合わせ、器に盛る
■七夕らしく盛り上げる食べ物アレンジ
そうめんやちらし寿司にしても、どうすれば七夕らしくなるのでしょうか?レシピでも具体的にお伝えしていますが、ポイントだけをピックアップしてご紹介しますので、ほかの料理にも役立ててみてください。
・星型・ハート型を使って七夕気分
一番簡単な方法としては、ハートや星の型を使うと七夕らしくなります。ハムや卵などは七夕料理に使うことが多いでしょうから、そういった「かたちが抜きやすいもの」を型抜きするといいでしょう。型抜きは100円ショップなどに売っているので手軽にできますよ。
・イクラでキラキラ星をイメージ
ちらし寿司などでは、イクラを使うと七夕らしさが増えます。イクラは油分が多く、また球体ということもあり、光の反射が多くてキラキラしてますよね。色も可愛らしいので、おすすめの食材です!
・カラフルジュレで天の川を再現
ジュレを使っても七夕らしくできますよ。かき氷のシロップと粉寒天を使い、固まらせてスプーンなどでかたちを崩すと、簡単に七夕らしいジュレができます。青色のシロップを使えば天の川のようになりますね。また、そうめんのつゆなどでもジュレができるので、こちらもおすすめです!
■七夕を感じられる全国各地のお祭り
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全国では、いろいろな七夕祭りが開催されているのを知っていますか?今回は、日本で行われている七夕まつりから4つご紹介いたします。
・七夕祭りの元祖『仙台七夕まつり』
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元祖七夕祭りといえば、仙台で開催されている「仙台七夕まつり」ではないでしょうか。
仙台七夕まつりは、藩祖伊達政宗公の時代から続く伝統行事です。旧暦の7月7日にあたる、現在の8月6日から8日に行われています。期間中は、仙台市内中心部や周辺の地域・商店街などで色とりどりの七夕飾りが飾られており街中が鮮やか。出店や、七夕飾りを作るコーナー、ステージイベントなどもあり、七夕ならではの楽しみがいっぱいありますよ。また、毎年200万人を超える観光客が訪れるなど、非常に大きな七夕まつりと言えます。
・機物神社『七夕まつり』
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機物神社とは、織姫の原型となった天棚機比売大神を祭神とするお寺です。もともとは、機械を業した帰化漢民族の祖先をまつっていた神社。しかし、平安時代に周辺で狩りや詩歌で楽しむ宮人の場所となり、陰陽道と言われるものが入ってきたことから祭神を七夕神としました。
機物神社の七夕まつりは、7月6日から7日に行われています。7月6日は出店が出ていたり、7日はおみこしや神事が行われています。
・星尾神社『七夕祈願祭』
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七夕祈願祭が行われている星尾神社は、岡山県にあります。その昔、3つの流れ星が落ちたという星尾降神伝説が残る神社です。
毎年8月7日に、全国から集まる七夕の短冊を焚き上げ、天に願いを届ける祈願祭を行っています。星尾神社がある岡山県井原市美星町は、星が綺麗な街としてまちおこしをしているところでもありますよ。
■食べものや飾りで七夕を満喫しよう!
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織姫と彦星が、年に1度だけ逢う七夕。その七夕についての由来や飾りなど勉強して、彩りが鮮やかな七夕料理を作ってみてはいかがでしょうか。
由来をよく知れば、七夕への意気込みも変わってきますよね。お子さんがいるご家庭では、七夕のお話を聞かせながら食事を楽しむこともできます。ロマンチックでもあり、教訓でもあるお話ですから、ぜひ知ってもらいましょう。
キラキラしたお料理を並べ、おいしい食事を楽しみながら、楽しい七夕を過ごしてくださいね。
≪参考≫
・国立天文台
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