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魚を上手に冷凍する方法とは?下味をつけて便利に!解凍のポイントも紹介

魚は四季ごとに旬の味を楽しむことができ、栄養的にも優秀な食品ですよね。「魚を冷凍保存している」というご家庭もあると思いますが、保存方法や期間について迷ったことはありませんか?実は保存方法の仕方で調理後のおいしさも変わってきます。適切な方法をおさえて、魚をおいしく食べましょう。

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■切り身の魚を冷凍する方法

切り身の魚は、忙しいときや魚の下処理が苦手な人でも、手軽に調理することができます。火を通すだけでおいしい魚を楽しむことができ、生ごみの手間もはぶけて便利ですよね。魚の切り身は生の状態はもちろん、焼いて加熱調理した状態でも冷凍が可能です。

・ドリップを拭き取り保存袋へ


切り身を生で冷凍するときは、塩を少量まぶし、魚からでた水分を清潔な布やキッチンペーパーでしっかりふきとりましょう。下処理が済んだら、ラップに一切れずつ包んで保存袋に入れて冷凍します。

魚から出る水分をそのままにしておくと、臭みや鮮度が落ちる原因になります。必ずしっかり拭き取っておいてくださいね。また、魚が空気に触れることで乾燥したり、冷凍焼けして味がおちることがあります。保存袋の空気もしっかり抜いておきましょう。

・焼いてほぐしてから冷凍する


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ほとんどの切り身は、焼いて調理済みの状態で冷凍することもできます。一度冷凍してしまうと、焼きたての状態とまではいきませんが、忙しいときには重宝しますよ。

切り身を焼いて冷凍する場合は、塩焼きにしたあとラップで小分けして冷凍保存します。食べやすい大きさに切って冷凍しておけば、お弁当のおかずとして使うこともできます。

また、骨を取ってほぐしておけば、魚のフレークとして食べることができ、骨が苦手なお子様などにもおすすめです。

・焼いてから冷凍するのに向いている魚


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加熱処理した切り身を冷凍すると、どうしても味が落ちてしまいます。決して食べられないわけではないですが、脂の少ない魚は少しパサついた食感になる場合もあります。もともと脂の多いサバやサケ、ブリなどは味の変化がおこりにくく、冷凍保存に向いています。

味の変化は、保存の仕方や人によって感じ方も違います。気になるようなら、ほぐしてチャーハンの具や、おひたしに混ぜたりするのもいいですよ。

・保存可能期間


適切な方法で冷凍されていれば、2~3週間ほどは保存可能です。それ以降も食べられなくはないでしょうが、酸化や冷凍焼けなどによって味が著しく低下してしまう恐れがあります。できるだけ2~3週間を目安として、最悪でも1ヶ月以内には食べきることが理想です。

■魚をまるごと冷凍する方法

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趣味で釣りに行く人やそういった人が身近にいる人は、魚が丸ごと手に入る機会もあるのではないでしょうか?たくさんいただいて食べきれない場合は、冷凍保存がおすすめです。

・保存袋に入れて急速冷凍


丸ごと1匹冷凍したいときは、保存前にウロコ、エラ、ハラワタの処理をしておきましょう。必要なければ頭も落としておいても問題ありません。

お腹の中をきれいに洗って、一匹ずつラップに包んで重ならないように保存袋に入れ冷凍します。魚はハラワタから鮮度が落ちていきますので、必ず最初に処理しておきましょう。また、あらかじめ用途が決まっているのであれば、三枚おろしにしておくなど、使いやすようにしておくと便利ですよ。

・すり身にしてから冷凍OK


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新鮮な生魚なら、すり身にして冷凍するのもおすすめですよ。一度冷凍した魚はすり身にするとパサついてしまうことがあるので、すり身にしてから冷凍する方が良いでしょう。自家製のすり身はお店の物とはまた違った味わいで美味しいですよ。

作ったすり身は使いやすい量に小分けしてラップに包んで保存袋で冷凍しましょう。

・すり身にして冷凍するのに向いている魚


すり身を自宅で作る場合、白身にこだわらなくても大丈夫です。大抵の魚はすり身にできますので、旬の魚を選ぶと良いですよ。お店でもよく見かけるイワシやアジ、タラ、あたりのポピュラーなものは特におすすめです。

・保存可能期間


丸ごと冷凍保存した魚は、切り身同様2~3週間を目安として1ヶ月以内には食べきりましょう。すり身の魚は、加工するときに細胞が切断されことが多く、他の保存方法より傷みやすくなります。たとえ冷凍保存していたとしても、保存期間は2週間程度にしておきましょう。

■刺身用の魚の冷凍方法

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スーパーなどで見かける「刺身用」と表記されている鮮魚も、適切な方法をとれば冷凍保存できます。安売りのときになどにたくさん買って冷凍すれば、食べたいときにお刺身でいただけます。

ただし、切り身で売られているものや傷みやすい青魚(イワシ、アジ、サンマ、サバ)に関してはおすすめしません。これらをどうしても冷凍保存する場合は必ず加熱調理して食べましょう。

・水気を拭き取り保存袋へ


魚を刺身用として冷凍する場合は、三枚おろしなどの「サク」の状態にしておきます。中骨を取り除いておくと食べやすくなりますよ。

下処理した魚は、清潔なふきんやキッチンペーパーなどで優しく包み水分を拭き取ったら、ラップでピッタリと包みます。最後に上からアルミホイルで包んで保存袋で保存します。中の空気はしっかり抜いておきましょう。

急速冷凍できる冷蔵庫なら、急速冷凍機能で凍らせます。できない場合はアルミトレーに乗せるなどしてなるべく低温で素早く凍らせるようにします。切り身などもこの方法で冷凍が可能ですが、使うときは加熱調理しましょう。

・下味をつけておくのもよい


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刺身が残ってしまったり、傷みやすい魚は醤油、酒、みりんを使って「刺身の漬け」を作っておくと2~3日日持ちしますよ。ただしあくまで生ものですので、おかしいと感じた場合は食べるのをやめましょう。冷蔵保存が不安な場合は、そのまま保存袋で冷凍保存が可能です。

「刺身の漬け」を作るときは、最初に調味料を鍋で煮切っておき、冷ましたものをお刺身に混ぜ合わせます。色んな種類のお刺身とあわせることができるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

・保存可能期間


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刺身用の魚を冷凍保存した場合は、1週間程度を目安に食べきるようにしましょう。もしそれ以降も保存したいときは、解凍したあとに加熱調理して食べれば1ヶ月程は保存することができます。ただし、冷凍保存している間にも乾燥や酸化によって少しずつ品質は落ちていきます。できるかぎり早く消費してしまうのが理想です。

■魚介類の冷凍方法と保存期間

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魚以外の魚介類も、種類によっては冷凍保存が可能です。こちらに保存方法や、コツをまとめていますのでご自宅でも参考にしてみてくださいね。

・イカ


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イカは品質が低下しづらく、冷凍保存に向いています。新鮮なイカならきちんと下処理して冷凍すれば、料理に使うのはもちろん、お刺身で食べることもできますよ。

お刺身用に保存する場合(保存期間:1週間)


ワタを抜いておき、皮をはいで表面を清潔な布やキッチンペーパーで拭き取り、頭、ミミ、ゲソにわけます。それぞれ空気が入らないようにピッタリとラップして重ならないように保存袋で冷凍保存しましょう。

調理用に冷凍する場合(保存期間:1ヶ月)


ワタを抜いて、頭とゲソ部分をはなして水分を拭き取りましょう。その後、ラップと保存袋を使って冷凍します。下処理の段階で使いやすいように切って小分けすると、忙しいときなどに便利です。

・タコ


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タコは冷蔵庫で保存すると3日程度が限界ですが、イカと同じく冷凍保存するのに相性の良い食材の一つです。ただしタコの状態によって、保存方法が微妙に異なります。

茹でたタコの場合


水分を拭き取り使いやすいように小分けして、空気が入らないようにラップや保存袋を使って冷凍します。ある程度細かくしておくとタコ焼きやからあげを作るときに便利ですよ。

生のタコの場合


下処理済み(ヌメリや内臓を取りのぞいてあるもの)なら頭と胴体を分けます。水分を拭き取ったら、それぞれラップに包んで保存袋に入れて冷凍します。こちらもある程度切って小分けしておくと、少しずつ使うことができて便利です。スーパ―や鮮魚店で生のタコを購入する場合は、お店で下処理してもらうと良いですよ。

丸ごと一匹の場合


その日に消費しないのであれば、下処理せずにそのまま保存袋で冷凍するのがおすすめです。通常タコを下処理する際、塩などを使いヌメりとりをします。この作業がとても厄介で手間がかかるのですが、一度冷凍したタコは、解凍してから水でもみ洗いするだけでヌメリを簡単に取ることができます。

もみ洗いした段階でヌメりが残るなら、少量の塩を入れてもむと完全にヌメりがとれますよ。ヌメりを取った後はワタを処理してそのまま調理します。

・エビ


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エビは傷みやすく、ほかの魚などと同じで内臓部分から鮮度が落ちていきます。使い切れなかったときや、たくさん購入した場合は、下処理をして冷凍しておくと良いですよ。

生のまま冷凍する場合(保存期間:2~3週間程度)


よく水洗いして頭、ワタ、殻を取りのぞいておきます。水気を拭き取ったら重ならないように保存袋に入れて、アルミトレーなどで急速冷凍します。

茹でて冷凍する場合(保存期間:1ヶ月程度)


頭、ワタを取りのぞいたら、鍋を沸騰させて塩、酒を適量いれて殻ごと茹でます。ゆであがった後は殻をむいて、重ならないように保存袋に入れて冷凍しましょう。

生のまま冷凍する場合(保存期間:2~3週間程度)


よく水洗いしたエビの頭、ワタ、殻をとりのぞきます。水気を拭き取ったら重ならないように保存袋に入れて冷凍しましょう。生のエビの冷凍は、パスタやグラタンのようにある程度煮込み時間がある料理なら、そのまま使うことができます。

エビチリやエビフライを作るときは濃度約1%の塩水につけて解凍すると臭みが抜けてよりおいしく食べられますよ。

・貝類


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お店で冷凍アサリやシジミを見かけることもありますよね。貝類も大体のものが冷凍可能です。種類によっては冷凍することでうまみ成分が出やすくなり、よりおいしく食べられるものもありますよ。今回は、家庭でもよく食べられているものをいくつかご紹介しておきます。

アサリ、ハマグリ、シジミ(保存期間:2~3週間程度)


砂抜きしたあと、こすり合わせるようにしてよく水洗いします。このとき貝が開いてしまっているものや、割れてしまっているものは死んでいる可能性が高いので取りのぞいておきましょう。保存袋にいれて、できるだけ空気を抜いてから冷凍します。空気が抜きにくいときはストローを使うとしっかり抜くことができますよ。

殻のまま冷凍した貝は、急激な温度差によって口が開きます。汁物に使う場合は、沸騰してからお湯に入れましょう。ほかの調理法で調理する場合も、殻が開くまでは強火で加熱します。

牡蠣(保存期間:2~3週間程度)


むき身の場合は、よく洗ってから保存袋に入れて冷凍します。ラップに一粒づつ包んでも良いですが、アルミトレーに並べて冷凍した牡蠣を保存袋に移すと、バラバラの状態で保存できます。スーパーなどでよく見かけるパック入りの牡蠣は、パックごと保存袋に入れるか、中の海水ごと保存袋に移せば冷凍できます。

殻付きの牡蠣は水洗いして殻の汚れをしっかり落としたら、水気を拭き取って殻の薄い方を上に向けて保存袋で保存します。むき身は冷蔵庫で解凍しますが、殻付きの牡蠣は水洗いして、電子レンジで加熱して解凍できます(1個あたり500Wで1分程度)。一度冷凍保存した牡蠣は、たとえ生食可能なものであっても必ずよく加熱してから食べるようにしましょう。

サザエ(1ヶ月)


新鮮なものに比べたら味は落ちますが、2~3日で消費しきれないときは冷凍保存がおすすめです。サザエがしっかり浸かるくらいのお湯を鍋に沸かして、沸騰したら10分程茹でます。ザルにあげて冷ましたら、そのまま保存袋に入れるか身を取りだすかして保存します。つぼ焼きなどのように殻付きで調理したい場合は、そのまま保存して解凍せずに加熱すると良いでしょう。

・たらこ


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たらこを冷凍保存する場合は一腹ずつか、使いやすいサイズに切ってラップに包んで保存します。あらかじめほぐしてある物でも、使いやすい量で小分けして冷凍すると便利ですよ。小分けしたものは保存袋に入れて保存しましょう。解凍は冷蔵庫で行います。

グリルやレンジで焼きたらこを作る場合は、解凍せずに使えます。もちろん、あらかじめ焼いたものを小分けして冷凍することも可能です。

明太子やたらこは、ご飯のお供以外にもパンやパスタ、ピザなど幅広く使えてとても便利です。消費する自信がないために、割高でも少量ずつ購入していませんか?大容量のものや専門店などで取り扱っているワケあり品などはかなり割安でおすすめです。冷凍保存しておけば、3ヶ月程日持ちしますのでストックしておくと重宝しますよ。

・干物の魚


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干物は昔ながらの保存食で、冷蔵でも2週間程度保存できます。もちろん冷凍保存も可能で、一度冷凍することによって、加熱するときに身崩れしにくくなり、扱いやすくなりますよ。冷凍する時は、ラップでピッタリと包んでアルミホイルで巻いて保存袋に入れて冷凍します。保存期間は1ヶ月程度で、解凍せずにそのままフライパンやグリルで焼き魚にできますよ。

■魚を冷凍するときの注意点

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魚介類を保存するうえで大切なことは、鮮度を保ったまま保存しておくことです。扱い方を間違えると食中毒の恐れなどもあり、大変危険です。また、適切に保存することでよりおいしい状態を保つことができます。冷凍保存するうえで大切なポイントをおさえておきましょう。

・鮮度の良いものを選ぶ


魚を購入するとき、消費期限や状態を見て選ぶ人は多いでしょう。魚を冷凍保存する場合は、長期保存することが前提になってきます。購入段階でも、なるべく新鮮な物を選ぶことが大切です。

目が透き通っていているものや、色が綺麗なもの、身に弾力があるものは新鮮な証拠です。見分けるときの基準にしてみてくださいね。

・買った日のうちに冷凍


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冷蔵庫で保存していても、魚の鮮度は少しずつ落ちていきます。その日のうちに食べないことがあらかじめ分かっている場合は、速やかに冷凍保存しましょう。できる限り早く冷凍することで、より安全に新鮮な魚を楽しむことができます。

・清潔な調理器具を使う


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菌が繁殖した調理器具が原因で、食中毒を起こす可能性も否定できません。下処理や加熱調理するための器具は、清潔なものを使いましょう。とくに生魚に触れるまな板や包丁は、できれば専用のものを使うのが理想です。なければ、使用の前後に熱湯をかけて消毒すると良いですよ。

・しっかり密閉する


せっかく鮮度の良い魚を購入しても、保存方法が適切でないと味が落ちてしまいます。魚が空気に触れると酸化や乾燥、匂いうつりの原因にもなります。保存の際はラップや保存袋などを使って、しっかり空気を抜いて密閉することが大切です。

・できるだけ急速冷凍を


魚に限らず言えることですが、冷凍保存するときは急速冷凍することで、食品の鮮度やおいしさを保つことができます。冷蔵庫にそういった機能がある場合は、それを利用して冷凍しましょう。ない場合はアルミトレーなどに乗せて冷凍すると、食品が凍結するまでにかかる時間を短縮してくれますよ。

■冷凍した魚の解凍方法

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魚を解凍して使う場合、上手に解凍すれば臭みがでにくくなり、うま味や魚の栄養素の損失を最小限に抑えることができます。

逆に解凍方法が適切でないと、加熱後においしさが損なわれたり、鮮度が落ちて危険な場合もありますので注意が必要です。解凍時の方法や、注意点をおさえておきましょう。

・ドリップとは


魚から出る赤い血のようなものをドリップと呼びます。普段から鮮魚を購入する人や料理をする人なら、大抵の人が見たことがあるのではないでしょうか?ドリップにはたんぱく質やうま味成分が含まれていて、店頭に並んでいる間はもちろん、自宅の冷蔵庫で保存している間にも出やすいものです。

ドリップがでることで、臭みや味の低下につながります。またドリップに含まれる水分により、鮮度が落ちて腐敗が進むこともあります。冷凍した魚を解凍する際は、ドリップをできるだけ抑えることでおいしく食べることができますよ。

・流水解凍


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魚は半解凍状態で調理することで、魚から出るドリップをおさえることができます。流水解凍するときは、ボウルなどに保存袋に入った魚をそのまま入れて流水にあてます。魚の大きさにもよりますが、大体20分程度で半解凍状態となります。

・冷蔵庫で解凍


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その日に使う分だけを、ラップや保存袋のまま冷蔵庫に移しておく方法です。冷蔵庫の設定温度などにもよりますが、半解凍状態にするのに3〜4時間かかります。時間はかかりますが、ゆっくり解凍されるため解凍具合の調節が簡単です。出かける前に冷蔵庫に移しておくなどして工夫すると良いですよ。

・氷水で解凍


ボウルなどに氷水を作り、保存袋ごと入れて解凍していく方法です。途中で氷が溶けるようなら足して、温度が上がらないようにゆっくり解凍していきます。低温で解凍していくので鮮度が落ちにくく、最もドリップが出にくい方法です。

・電子レンジで解凍


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電子レンジの解凍モードでも解凍できますが、過熱しすぎたり、ムラができたりしやすいので注意が必要です。急いでいるときなどはレンジ解凍が便利ですが、失敗しやすい方法なので状態確認しながら解凍すると良いですよ。

・常温解凍は避ける


常温解凍は、室温や季節によって解凍時間がバラバラになってしまします。放置している間に、思っていたより早く解凍が進んでしまった場合などは、細菌が繁殖しやすい環境下での放置時間が長くなってしまい、食中毒の危険がでてきます。

生魚は細菌が繁殖しやすく、傷みやすい食品です。常温での解凍は避けましょう。

・解凍せずに調理する


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干物のように、種類や調理法によっては解凍せずにそのまま調理できるものもあります。魚から出るドリップは、魚を解凍する過程でも多くでます。冷凍状態からそのまま加熱することで、ドリップが流れ出るのを最小限にとどめてくれますよ。

冷凍前の段階でしっかりと下処理して冷凍保存しておくと、調理のときに火を通すだけなので、使い勝手がよく調理に時間をかけたくないときにおすすめです。

■下味をつけて魚を冷凍する方法

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切り身などに下味をつけて冷凍すると、解凍のときに出る魚の臭みが気になりにくくなります。作り置きおかずとしても優秀で、冷凍保存している間にしっかり味が染みるので料理の時短にもつながりますよ。

下味をつけて保存する場合は、切り身や2枚おろしにしたものを使います。保存袋にタレを合わせておき、水分をよく拭き取ってからお好みのタレをよくいきわたらせ、空気を抜いてアルミトレーにねかせて冷凍保存しましょう。

・塩コショウ


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シンプルに塩コショウで下味をつけた魚は、幅広いジャンルの料理に活用できます。バターを使ってソテーにしたり、オリジナルのレモンダレを合わせてもおいしいですよ。

ピカタ、からあげ、ムニエル、フライへのアレンジも可能で、解凍後にほかの調味料や、パン粉、片栗粉を使って下処理をしてから加熱できます。あらかじめ加熱前の状態に加工してから冷凍保存してもいいですよ。

・しょうゆ・酒・みりん


定番の醤油ベースのタレは便利で、照り焼きや煮魚の下味として使うことができます。あらかじめ砂糖を一緒に加えてから冷凍することも可能ですが、焦げやすくなりますので注意が必要です。加熱するタイミングで入れると失敗の心配がないですよ。

魚(切り身)  2切れ
みりん    大さじ2
醤油     大さじ1と1/2
砂糖     大さじ1
酒      大さじ3

・酒粕


下味冷凍を活用すれば、粕床がなくても粕漬を作ることができます。粕漬を作る場合は、先に魚に塩をなじませてから水分を拭き取ります。酒粕と調味料をボウルにあわせたら、切り身全体にたっぷり酒粕をぬり、ラップでピッタリ包んで保存袋で冷凍しましょう。
魚(切り身) 2切れ
塩     少々
酒粕    80g
酒     大さじ2
みりん   大さじ1
みそ    大さじ2

・味噌


味噌ベースのタレは、味噌煮を作るときに活躍しますよ。下味冷凍を活用することで、煮込み時間が減り、手軽に作ることができます。
鯖 1尾(2枚おろし)
味噌  大さじ3
酒   大さじ3
砂糖  大さじ3
生姜  1かけ
水   100ml(加熱する時に入れる)

・下味をつけて冷凍するおすすめの魚


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大抵の魚は下味保存が可能なので、食卓にあがる頻度の高い魚はもちろん、バリエーション豊富な白身魚も便利です。あらかじめ下味をつけると、魚から出る臭みを和らげる効果も期待できます。特に臭みの出やすいと言われる青魚の下処理としても向いています。

下味冷凍は、大変自由度の高い保存方法ですので、色んな魚や味のバリエーションを楽しんでみてくださいね。

■魚を冷凍すると栄養価は落ちる?

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魚は私たちの体に必要な栄養素をたくさん含んだ食材の一つです。できれば栄養素を逃すことなく食べたいと思いませんか?冷凍することで魚の栄養価がどう変化するのかにも注目してみましょう。

・栄養価は変わらない


例え冷凍保存したとしても、魚自体の栄養価はほとんどそのままです。ただし、ドリップの中には魚のもつ栄養素も含まれています。保存過程や、解凍時にドリップが出ることで栄養価が落ちてしまう可能性はあります。

・栄養価が下がる要因とは


もともと食品の中には酵素や微生物が存在し、これらが活動し続けることが品質の低下や栄養価の低下の要因の一つとなっています。家庭用の冷凍庫の温度は、−18℃程度の温度に保たれています。冷凍保存の環境下では、酵素や微生物は活動することができませんので、冷凍保存で栄養素が損なわれることはほとんどないといわれています。

■冷凍した魚のおすすめレシピ

冷凍魚は保存期間が長いだけでなく、調理時間や手間の短縮にもつながります。今回おすすめした冷凍魚を使ったレシピをこちらでご紹介しますので、ご自宅でもチャレンジしてみてくださいね。

・イワシのつみれ汁




冷凍のすり身を使った、シンプルで基本的なレシピです。ほかの野菜と合わせたりして、アレンジするのもおすすめです。調味料の分量はお好みで調節してくださいね。今回ご紹介しているのはお吸い物ですが、味噌をベースにしてもおいしくいただけます。

材料(4人分)


<イワシのつみれ>
・イワシ1パック
・ショウガ1片
・みそ大さじ1
・酒大さじ1
・小麦粉大さじ2~3
塩(イワシを洗う)少々
大根5cm
ニンジン1/2本
ゴボウ1/2本
細ネギ5~6本
だし汁(又は水)800ml
<調味料>
・酒大さじ4
・みりん大さじ1
・塩小さじ1
しょうゆ小さじ1/2~1
粉山椒適量

作り方


手順1:大根、ニンジンはは皮をむき、食べやすい大きさの短冊に切る。ゴボウはたわしできれいに水洗いし、斜め切りにし水に放ってアクを抜く。細ネギは根元を切り落とし、2cmの長さに切る
手順2:イワシはウロコ、頭、ワタを取り、塩水できれいに洗い、手開きにする。皮は手でひきはがし、身をぶつ切りにする
手順3:ショウガは皮をむき、すりおろす。イワシは包丁で細かくたたき、すり鉢ですり、他の材料とすり合わせる
手順4:鍋にだし汁、<調味料>、大根、ニンジン、水切りしたゴボウを入れて強火にかけ、煮立てばアクを取り中火にする。大根が透き通ってくれば、1のイワシのすり身をスプーンで一口大づつすくって落とす
手順5:つみれが浮いてくれば細ネギを加え、しょうゆで味を整える。お椀によそい、好みで粉山椒を振りかけいただく。水溶き片栗粉でトロミをつけても美味しいですよ
レシピ
イワシのつみれ汁
イワシのつみれ汁

  • 25分
  • 267 Kcal


・ブリの照り焼き




今回ご紹介した下味冷凍の魚でできる照り焼きのレシピです。こちらはもっともポピュラーなブリを使ったレシピになりますが、カジキなどの他の魚でも作ることができます。下味冷凍した魚は焦げやすく、少し注意が必要です。様子をみながら焼き時間や火加減を調節してくださいね。

材料(2人分)


ブリ(切り身)2切れ
シシトウ6本
・塩少々
<調味料>
・酒大さじ1
・みりん大さじ1
・砂糖大さじ1
・しょうゆ大さじ2
サラダ油大さじ1/2
バター10g

下準備


バット等に<調味料>の材料を混ぜ合わせ、ブリを時々ひっくり返しながら10分漬ける。シシトウは軸を切り揃え、炒めた時に弾けないように切り込みを入れる。

作り方


手順1:フライパンにサラダ油を強火で熱し、シシトウを炒めて取り出し、塩を振る
手順2:(1)のフライパンにバターを加え、バターが溶け出したら汁気をきったブリを並べ入れる。両面色よく焼き、弱火にしてフライパンに蓋をし、2~3分蒸し焼きにする
手順3:ブリを漬けておいた<調味料>を加えて強火にし、ブリにからめながら少し煮詰め、トロミがついたら火を止める。器にシシトウと共に盛り合わせ、ブリに残ったタレをかける
レシピ
ブリの照り焼き
ブリの照り焼き

定番の照り焼きはビタミン、ミネラル豊富! ご飯が進む一品です。

  • 20分
  • 331 Kcal


■冷凍保存を有効活用しよう

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魚は冷凍することで味が落ちてしまうと感じる人もいるのではないでしょうか?確かにとれたての魚ほどの鮮度は保てませんが、正しく冷凍することで、味が落ちることを最小限にとどめて冷蔵保存より長く保存が可能です。

あらかじめ冷凍することを前提にしておけば、いつもより多めに購入しておくこともできますので、結果的に買い物の手間を減らすこともできますよ。

また、冷凍魚を活用すれば、毎日の料理の時短はもちろん、忙しいときや料理に手間をかけたくない日にも大活躍してくれます。下味冷凍した魚を他の食材と組み合わせたり、少し手を加えてアレンジすれば、レパートリーも増えますね。

魚は冷凍保存をフル活用することで、保存期間も長くなり料理の手間も軽減してくれる大変優秀な食材です。ぜひ今回ご紹介した内容を参考に、冷凍魚を賢く活用してくださいね。

ベターホーム「冷凍の化学」
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