夏の疲れにしみわたる!鶏・昆布・干し椎茸のやさしい出汁「冬瓜と手羽先の煮込み」【金丸利恵のダイエットレッスン Vol.58】
2025年8月7日 06:00
自分にあう痩せ方を見つける『マイダイエットメソッド』を主宰しています、管理栄養士で、おうちごはん研究家の金丸利恵です。
冬の瓜、と書いて「とうがん」。冬瓜をお料理に使ったことはありますか?個人的には、皮が硬くて調理が難しそうだな・・・という印象で、あまり選ばなかったのですが、中医学では夏養生の代表的な野菜と知り、積極的に食べるようになりました。
高温多湿で、体内の熱や水分がこもりやすい日本の夏。そんな夏の身体を優しくケアする栄養が詰まった冬瓜について、ご紹介します。

冬まで保存できるのは、カット前の状態です。硬い皮に覆われ、内側の水分を保持してくれるので、日にちが経っても美味しくいただけるのです。冬瓜は大きいので、お店ではカットして販売されていますので、通常の野菜のように数日以内で食べるようにしましょう。
特に豊富なのは、カリウムというミネラルです。血圧を上げる要因となるナトリウムを尿で排出してくれるので、高血圧の方や、むくみに悩んでる方におすすめです。
ビタミンCも含まれており、100g中20mgと、1日の推奨量の1/5量を摂取できます。紫外線の影響が強いこの時期はビタミンCを食品から多く摂取したいですね。カリウムもビタミンCも水に溶け出る栄養素なので、スープ、煮物など、煮汁ごと食べられる料理が良いでしょう。
100g食べても16kcalとかなり低カロリーなのも嬉しいですね。ダイエット中でも安心して食べられます。
中医学では冬瓜は、体の熱を冷ます、利尿、むくみを解消できる食材として重宝されています。薬膳料理では夏に冬瓜料理がよく登場しますね。涼性に属するので、冷えやすい人は、加熱して食べる、生姜、ねぎ、ニンニクなど体を温める食材と組み合わせましょう。
また冬瓜の皮は、千切りにしてきんぴらにできます。しかし、あまりに硬いものは食べるのが難しいですね。そういう場合は、皮を天日で乾燥させた後、煮出だして、お茶として飲むのもおすすめです。むくみ解消に効果があるそうです。夏の暑い日に外で干すと、あっという間に乾燥するし、保存も効きますね。
また、生でも食べれるので、千切りにしてサラダにしたり、和え物や漬物なども楽しめます。煮るとトロリと柔らかく、生だと大根のようなシャキシャキ食感ですので、アレンジがいろいろできますね。

<注目の組み合わせ食材>
✓鶏手羽
鶏手羽はコラーゲンや、粘膜や皮膚を保護するビタミンAが含まれています。骨の関節部分で切ること、そして酢を少し入れて煮ることで、骨のカルシウムやマグネシウムが汁に溶け出しやすくなります。カットした手羽先の先は味が出るので一緒に煮こみますが、可食部が少ないので、食べても食べなくても良いです。
✓干し椎茸、だし昆布
干し椎茸のグアニル酸、昆布のグルタミン酸、鶏肉のイノシン酸を掛け合わせると、旨味の相乗効果が得られます。鶏手羽だけだと、旨味がやや淡泊なので、他の食材を組み合せることがポイント。冬瓜に旨味をしっかり吸わせましょう。
冬瓜は皮の付近は固いので、やや厚めに皮をむきます。時間がないときは、小さ目に切るとすぐに柔らかくなりますが、煮すぎると煮崩れるので注意しましょう。手羽先も冬瓜も高温でグツグツ加熱せず、一度沸騰したら弱火でコトコトと煮てください。煮た後に、火を止めておく時間があると味がなじみます。煮汁に鶏肉や干し椎茸の栄養が溶けだしているので、片栗粉でトロミをつけて、煮汁と絡めて、汁ごといただきましょう。夏の疲れは夏のうちに癒し、健やかな身体と心で秋を迎えたいですね。
冬瓜と手羽先の煮込み

【材料】(2人分)
鶏手羽先 6本
冬瓜 1/8個(400g)
干しシイタケ 2~3枚(12g)
昆布だし(5×5cm)
水 500g
<a>
酒 大さじ 2
酢 小さじ 1
<b>
薄口しょうゆ 大さじ 2
みりん 大さじ 2
砂糖 小さじ 2
<c>
片栗粉 小さじ 2
水 大さじ 1
枝豆 むき身 適量
【下準備】
1、だし昆布、干し椎茸を分量の水に浸し、冷蔵庫で3時間程度、柔らかくなるまで置く。干し椎茸は、石突きを切り落とす。軸は薄く切り、傘は2等分にする。昆布は取り出しておく。

【作り方】
1、冬瓜は厚めに皮をむき、種とワタの部分を取り除く。3cm角程度のひと口大に切る。

2、手羽先は関節をに包丁を入れ、先を切りおとす。骨に当たるように切り込みを入れる。

3、鍋に干し椎茸と戻し汁を入れ、中火にかけひと煮立ちさせる。

4、(3)に手羽先と<a>を入れ、蓋をする。沸騰したら火を弱め、5分煮る。

5、手羽先が白くなったら、冬瓜を入れ、蓋をして5分煮る。

6、<b>を加え、混ぜ合わせたら、キッチンペーパーで落とし蓋をする。沸騰したら、弱火で10分煮る。火を止め、できれば30分程度置き、味を馴染ませる。

7、食べるときに、中火で温めなおし、<c>を入れてトロミをつける。器に盛り、枝豆をのせる。

【参考文献】
・食品成分データベース
▶︎【金丸利恵のダイエットレッスン】バックナンバー一覧はこちら>>
冬の瓜、と書いて「とうがん」。冬瓜をお料理に使ったことはありますか?個人的には、皮が硬くて調理が難しそうだな・・・という印象で、あまり選ばなかったのですが、中医学では夏養生の代表的な野菜と知り、積極的に食べるようになりました。
高温多湿で、体内の熱や水分がこもりやすい日本の夏。そんな夏の身体を優しくケアする栄養が詰まった冬瓜について、ご紹介します。

目次 [閉じる]
■冬瓜の旬は冬?夏?食べ頃はいつなの?
「冬瓜」は名に冬の字が入っていますが、夏の野菜で、冬まで日持ちするほど保存性が高いことが名前の由来です。根菜の大根やカブと食感は似ていますが、ウリ科の野菜です。冬まで保存できるのは、カット前の状態です。硬い皮に覆われ、内側の水分を保持してくれるので、日にちが経っても美味しくいただけるのです。冬瓜は大きいので、お店ではカットして販売されていますので、通常の野菜のように数日以内で食べるようにしましょう。
■冬瓜はどんな栄養が含まれてるの?
冬瓜は水分95%と、ほぼ水分で構成されているため、栄養が少ないと思われがちですが、ビタミンやミネラルも含んでいます。また食べることで水分補給になるので、熱中症対策にもなります。特に豊富なのは、カリウムというミネラルです。血圧を上げる要因となるナトリウムを尿で排出してくれるので、高血圧の方や、むくみに悩んでる方におすすめです。
ビタミンCも含まれており、100g中20mgと、1日の推奨量の1/5量を摂取できます。紫外線の影響が強いこの時期はビタミンCを食品から多く摂取したいですね。カリウムもビタミンCも水に溶け出る栄養素なので、スープ、煮物など、煮汁ごと食べられる料理が良いでしょう。
100g食べても16kcalとかなり低カロリーなのも嬉しいですね。ダイエット中でも安心して食べられます。
中医学では冬瓜は、体の熱を冷ます、利尿、むくみを解消できる食材として重宝されています。薬膳料理では夏に冬瓜料理がよく登場しますね。涼性に属するので、冷えやすい人は、加熱して食べる、生姜、ねぎ、ニンニクなど体を温める食材と組み合わせましょう。
また冬瓜の皮は、千切りにしてきんぴらにできます。しかし、あまりに硬いものは食べるのが難しいですね。そういう場合は、皮を天日で乾燥させた後、煮出だして、お茶として飲むのもおすすめです。むくみ解消に効果があるそうです。夏の暑い日に外で干すと、あっという間に乾燥するし、保存も効きますね。
■どのように料理したらいいの?
冬瓜は、淡白でクセがなく、他の食材と合わせやすい野菜です。加熱すると、柔らかく味が沁みやすくなるので、和風や、中華風のお出汁やスープで煮ると美味しいです。この暑い時期、煮物は食が進まない、という場合は、煮た後に冷蔵庫でひんやり冷やし、冷たい小鉢にするのはいかがでしょうか。また、生でも食べれるので、千切りにしてサラダにしたり、和え物や漬物なども楽しめます。煮るとトロリと柔らかく、生だと大根のようなシャキシャキ食感ですので、アレンジがいろいろできますね。
・作ってみよう!夏の疲れを癒す冬瓜の煮込み
<注目の組み合わせ食材>
✓鶏手羽
鶏手羽はコラーゲンや、粘膜や皮膚を保護するビタミンAが含まれています。骨の関節部分で切ること、そして酢を少し入れて煮ることで、骨のカルシウムやマグネシウムが汁に溶け出しやすくなります。カットした手羽先の先は味が出るので一緒に煮こみますが、可食部が少ないので、食べても食べなくても良いです。
✓干し椎茸、だし昆布
干し椎茸のグアニル酸、昆布のグルタミン酸、鶏肉のイノシン酸を掛け合わせると、旨味の相乗効果が得られます。鶏手羽だけだと、旨味がやや淡泊なので、他の食材を組み合せることがポイント。冬瓜に旨味をしっかり吸わせましょう。
<調理のポイント>
冬瓜は皮の付近は固いので、やや厚めに皮をむきます。時間がないときは、小さ目に切るとすぐに柔らかくなりますが、煮すぎると煮崩れるので注意しましょう。手羽先も冬瓜も高温でグツグツ加熱せず、一度沸騰したら弱火でコトコトと煮てください。煮た後に、火を止めておく時間があると味がなじみます。煮汁に鶏肉や干し椎茸の栄養が溶けだしているので、片栗粉でトロミをつけて、煮汁と絡めて、汁ごといただきましょう。夏の疲れは夏のうちに癒し、健やかな身体と心で秋を迎えたいですね。
■「冬瓜と手羽先の煮込み」の作り方
【材料】2人分 調理時間30分(戻し時間や置く時間を除く) レシピ制作:金丸利恵
冬瓜と手羽先の煮込み
【材料】(2人分)
鶏手羽先 6本
冬瓜 1/8個(400g)
干しシイタケ 2~3枚(12g)
昆布だし(5×5cm)
水 500g
<a>
酒 大さじ 2
酢 小さじ 1
<b>
薄口しょうゆ 大さじ 2
みりん 大さじ 2
砂糖 小さじ 2
<c>
片栗粉 小さじ 2
水 大さじ 1
枝豆 むき身 適量
【下準備】
1、だし昆布、干し椎茸を分量の水に浸し、冷蔵庫で3時間程度、柔らかくなるまで置く。干し椎茸は、石突きを切り落とす。軸は薄く切り、傘は2等分にする。昆布は取り出しておく。
【作り方】
1、冬瓜は厚めに皮をむき、種とワタの部分を取り除く。3cm角程度のひと口大に切る。
2、手羽先は関節をに包丁を入れ、先を切りおとす。骨に当たるように切り込みを入れる。
3、鍋に干し椎茸と戻し汁を入れ、中火にかけひと煮立ちさせる。
4、(3)に手羽先と<a>を入れ、蓋をする。沸騰したら火を弱め、5分煮る。
5、手羽先が白くなったら、冬瓜を入れ、蓋をして5分煮る。
6、<b>を加え、混ぜ合わせたら、キッチンペーパーで落とし蓋をする。沸騰したら、弱火で10分煮る。火を止め、できれば30分程度置き、味を馴染ませる。
7、食べるときに、中火で温めなおし、<c>を入れてトロミをつける。器に盛り、枝豆をのせる。
栄養成分(1人分)
エネルギー 360kcal
タンパク質 22.4g
脂質 18.0g
炭水化物 24.9g
食塩相当量 3.2g
【参考文献】
・食品成分データベース
▶︎【金丸利恵のダイエットレッスン】バックナンバー一覧はこちら>>
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