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ヒラマサは出世魚?!ブリとカンパチとの見分け方や特徴を徹底解説!

 

ブリの仲間であるカンパチは、漁獲量や養殖量が少なく、ブリに比べて希少種なため高級なイメージをもっている人も多いのではないでしょうか?また、関東近郊では釣り人に人気がある魚としても知られています。

このヒラマサ、出世魚と勘違いされることが多いのですが、実は違います。ぶりが出世魚として有名なので、勘違いされることが多いようです。おいしくて人気もあるのになぜ違うの?そのポイントをまとめてみました。

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■出世魚とはどんな魚?

ヒラマサが出世魚ではないことを説明する前に、まず出世魚というものがどんな魚か説明しましょう。

・出世魚とは


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日本の魚は、成長するにつれて名前が変わるものが多数あります。日本では奈良時代から、武士や学者の男性が成長して元服(成人になる儀式)すると名前が変わる風習がありました。江戸時代までは、出世すると名前をつぎつぎに変えてきた歴史もあります。

それにちなんで、名前がかわる魚を出世魚と呼びます。代表的なものは、ブリのほかに、スズキ、マイワシ、ボラなどがあげられますね。ただし、なかには名前が変わっても出世魚と呼ばない魚もあります。

・成長によって名前が変わるのはなぜ?


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同じ種類の魚なのに、名前が変わるってややこしいですよね。でも、これは昔から伝わる漁師の知恵。同じ魚でも、成長に合わせて大きさや味が変わり「おいしさ」の価値が変わるのです。通常、ほとんどの出世魚は成長するほど、味がよくなるとされていて、同じ魚でも呼び名を変えることで、価値がすぐわかるように区別したのがはじまりとされています。

・出世魚として扱うメリット


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出世魚は、その名のとおり「大人になって偉くなる」ことにちなんでいるため、縁起のいい魚として扱われています。おめでたい席や門出を祝う席などで食されることが多く、「おいしさ」に太鼓判を押された魚といえるでしょう。

「ぶり はまち、元はいなだの出世魚」と古くから川柳に読まれたことがあるぐらい、出世魚は日本の生活に昔から密着してきました。ぶりをお正月に食べるのも、出世魚として一番有名だからなのですね。

■どうして、ヒラマサは出世魚ではない?

・ヒラマサは出世魚ではないわけ


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ヒラマサは、スズキ目アジ科ブリ属の魚で、見た目もかなりブリに似ています。そのため出世魚と思われるのですが、ブリとは違い名前が変わることがありません。そのため、出世魚とはされないのです。


・ヒラマサは「平政」 が語源


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ヒラマサの名前の由来は、ブリに比べて平べったく、からだの真ん中に黄色い色が一直線(柾:木目がまっすぐ通っている樹木のこと。ここから転用されて、木目がまっすぐに入っていることをまさと呼びます)に、入っているからとされています。

ブリ、カンパチの仲間の中で、名前がかわらないのはヒラマサだけで、その理由は諸説あるのですが、昔から漁獲量が少なく珍しい魚だったため、呼び名を変えて味の違いを表す必要がなかったのではないでしょうか。

■ヒラマサとよく間違われるブリ・カンパチ

・いずれもスズキ目アジ科ブリ属に属する


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ヒラマサ、ブリ、カンパチは 一般的に「ブリ3種」と呼ばれ、すべて同じぶり属です。ちなみに、この中で出世魚として扱われているのはブリとカンパチ。ヒラマサだけ名前が変わらず、出世魚ではないのです(一部の地方では、名前が変わるところもあるようですが出世魚としては扱われません)。

ただ、どの魚も美味で、日本全国で人気のある魚という点は共通ですね。

・ヒラマサ・ブリ・カンパチの見た目について


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同じブリ科のため見た目は非常に似ています。共通するのは脂ののった堂々した姿。太平洋を広く回遊する肉食魚のため、広い範囲を泳ぎ切る身と脂がしっかりあり、いずれも古くから日本で食されてきた魚種です。青魚の代表とされ、青味をおびお腹が白い姿も共通です。 

・ヒラマサ・ブリ・カンパチの見分け方


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それでは、どう見分ければいいのでしょうか?私たちがよく見かけるのは刺身や切り身。ブリの刺身が赤っぽいのに対し、ヒラマサはやや白身がかっていています。カンパチは、血合いの部分が赤く、白身と非常にくっきり区別できる身になっています。

丸ごとの姿で区別するときは、まずからだに入っている黄色いラインを見てみましょう。どれも黄色いラインは入っているのですが、頭にもラインが入っていて、漢字の「八」に見えるのがカンパチです。カンパチの「パチ」は漢数字の八からきています。また、からだが黄色みを帯びているので、カンパチは比較的区別しやすいでしょう。

問題は、ブリとヒラマサの見分け方です。漁師でも見間違うことがあるほど似ているとされていますよ。比較的見分けやすいのは上あごのかたち。上あごが丸くなっているのがヒラマサ、ブリは角ばっています。また、目からエラまでの幅が違い、幅が広く顔が大きく見えるのがブリ、小さく見えるのがヒラマサなのです。


■ヒラマサの特徴

・日本列島以南に生息


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日本では伊豆より南側の亜熱帯・温帯地域に生息しますが、夏になると北海道南部の近海にも北上して生活しています。単独か小さな群で行動する回遊魚で、時速50kmほどの速さで泳ぐと活動的な魚です。ブリ属の中では一番大きく、成魚になると体長1mぐらいになります。

・漁獲量が少なく高級魚とされる


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ブリ属の中では、いちばん漁獲量が少なく、養殖されている量もブリに比べると格段に少ないヒラマサ。そのため高級魚とされていて、お店でもお目にかかるチャンスの少ない魚です。ちなみに、関東ではヒラマサと呼ばれていますが、大阪より西日本では、ヒラサ、ヒラソ、九州ではテンコツなどと呼ばれ、どの地域でも高級魚として扱われています。

・旬の時期


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おいしい時期は夏のころ。産卵は、春から夏とされていて、成魚になる前の小型でもおいしいとされています。ブリは成魚にならないとおいしくならないとされているので、ここでも大きな違いがありますね。

・食感


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ブリに近い透明感のある白身で、脂ののった甘さとやわらかさが特徴。切り身にして少し寝かせてもおいしく、刺身などで楽しまれることが多い魚です。もちろん焼いても煮てもおいしいのですが、比較的生のままでも日持ちしておいしいため、おつくりや寿司などで食される傾向があります。

・漁獲方法


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定置網で漁獲されますが、近海に生息するため、釣り人でも釣れる魚です。ただし、大きな魚なので「大物釣り」とされ、それなりのフィッシングキャリアの必要なのだとか。まれに、ブリとヒラマサが交配してできた「ブリマサ」と呼ばれる魚が漁獲されることもあります。


■ヒラマサとは違う!代表的な出世魚は?

ヒラマサはブリの仲間で、美味にも関わらず出世魚ではない理由は前述しました。それでは、有名な出世魚ってどの魚?まとめてみました。

・ブリ


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ヒラマサと違って生息地域が広く、日本文化に馴染みが深い魚といえるでしょう。群れで泳ぐため漁獲量が多く、どんな調理法でもおいしいため養殖もさかんにおこなわれています。どの地域でも成魚は「ブリ」と呼ばれていますが、稚魚から幼魚、成魚になるまで、各地域によって名前が違い、一番多くの「名前」を持っている魚です。それだけ、日本各地で食べられてきた魚なんですね。

・スズキ


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関東ではセイゴ→フッコ→スズキ、関西ではセイゴ→ハネ→スズキと名前がかわる出世魚です(一部地域ではほかの名前もあり)。日本各地の沿岸で収穫され、春から秋には湾内や河川でくらす魚です。旬は秋で、白身のあっさりしたくせのない味が人気ですね。

・マイワシ


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ブリやスズキに比べ体長20〜30cmほどの小型魚のマイワシも、出世魚。ただし、ブリやスズキが成魚の呼び方なのと違い、マイワシは成魚の呼び方ではありません。シラス→カエリ→コバ→チュウバ→オオバと名前が変わりますが、マイワシと言う呼び方は成長過程のひとつの呼び方ではなく総称のこと。

古くから、漁獲量が多く全国各地で食される人気魚で、食用だけでなく飼料や肥料などに使用されている大衆魚です。

■ブリの出世魚名と順番(地方別)

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漢字では、魚へんに「師」と書くブリは、師走と呼ばれる12月の寒い時期に一番おいしくなることから、この漢字になったといわれています。体長が80cm以上になると、ブリと呼ばれることは全国共通ですが、それでまでの成長過程の間は各地で呼び方が変わります。具体的に紹介しましょう。

・関東


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交通網が発達するまで魚が食されることが少なかった関東地方でも、ぶりは江戸時代の文献に登場するほど長い付き合いの食用魚です。幼魚から順に、モジャコ→ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリと名前が変わり、釣り人の間では夏の「ワカシ」釣りから、夏の「イナダ」、秋の「ワラサ」と季節をまたいで人気です。冬には、伊豆地方で「ブリ釣り」が行われます。

・関西


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兵庫県や京都府の日本海沖、和歌山県太平洋沖などで漁獲されたブリは、関東よりも古い歴史があります。順に、モジャコ→ワカナ(ワカナゴ)→ツバス→ハマチ→メジロ→ブリと呼び名が変わり、地域によっては手のひらサイズのワカナゴのときから調理して食べることがあります。

・東北


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漁獲量の多い三陸沖を中心に、旬である冬に漁獲されます。「寒ブリ」とよばれる冬のブリは、脂肪がしっかりのっていて風味も高く、焼き物や煮物、鍋物と幅広く食べられる人気の食材。呼び方もほかの地域に比べて数多く、コズクラ(ショッコ)→フクラギ(フクラゲ)→アオブリ→ハナジロ→ガンド→ブリとなります。

・北陸


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ブリは、太平洋側より日本海側で食される傾向があり、北陸では昔から「塩ブリ」と呼ばれるものがありました。ぶりの内臓を取り出して、塩を内臓に塗りこみ3日ほど寝かせた「塩ブリ」は、保存法が未熟な時代から伝わる、おいしくブリを食べる知恵。この「塩ブリ」は長野県など中部地方の方へも運ばれていきました。

名前は、ツバス(ツバイソ)→コズクラ→ハマチ→フクラギ→ガンド(ガンドブリ)→ブリと変わっていき、呼び名が多いことも特徴です。

・九州


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九州は、じつはブリの養殖が盛んな地域です。鹿児島、大分、長崎、熊本は、ブリの養殖収穫量のベスト10には入る養殖場なのです。呼び名は、ワカナゴ(ヤズ)→ハマチ→メジロ→ブリと変わります。 

・瀬戸内地方で人気のハマチ


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ブリとよく間違われるハマチは、地域によって成長しきってない50cmぐらいのブリに対して呼ばれる名前ですが、瀬戸内地方では、ブリになる前にあえてこの大きさのものを漁獲し食します。また、流通過程において天然物をブリ、養殖物をハマチと呼んで区別することもあります。

■名前が変わるのに出世魚ではない魚

呼び名は変わるのに、古くから出世魚されない魚があります。それがマグロとサケ。どうして、出世魚に認められないのでしょうか。

・マグロ


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サバ科マグロ属に属するマグロは日本だけでなく世界各国でも人気の硬骨魚。赤身の魚の代表格といってもいいでしょう。地域にもよりますが、成長にあわせてヨコ→ヒッサゲ→クロマグロなどと名前が変わります。

ところが、マグロの赤身は傷みやすく、輸送技術が発達していなかった昔は、すぐに身が痛んで黒くなることから「マグロ」と呼ばれ、今ほど人気がなかったのです。縁起がよいものとして“出世魚”に認定してもらえなかったのは、古い時代の人気の度合いも関係あるのかもしれませんね。

・うなぎ


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うなぎの幼魚は「しらす」とよばれています。しらすうなぎを育てるとうなぎになるため、出世魚のように感じますが、じつは「しらす」とう呼び名はほかの魚でも使用されており、たとえばイワシやあゆの幼魚も「しらす」と呼ばれますよね。うなぎも古くから人気のある食用魚ですが、呼び名の汎用性が高いからか、出世魚とはされないようです。

■出世魚でなくてもおいしいヒラマサ

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縁起がいい魚として祝宴やお正月のおせちにも登場する出世魚は、古い時代の価値観に基づくということがわかりました。

ヒラマサは、ブリの仲間なのに呼び名も変わらず、出世魚とされませんが、それでも脂ののった身は美味。お祝い膳やお正月には不向きですが、お刺身で楽しみたい高級魚です。

さばいてすぐの場合は、少しコリコリとした身のしまったおいしさがあり、熟成させるとねっとりとしたうま味が増します。旬の夏場には、人気の高い寿司ネタにもなります。食べるチャンスができたときには、そのおいしさを楽しんでくださいね。
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