『チルド室』はどう使う?上手く活用すれば料理がグンとおいしくなる!
2020年8月9日 11:00©︎https://www.photo-ac.com/
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■冷蔵庫の『チルド室』とは
言葉は知っていても、チルド室とは具体的にどのようなものなのか知らないという場合も多いのではないでしょうか。チルド室には他の冷蔵室とは異なる特徴があります。チルド室を有効活用するために、基本的な知識を身につけていきましょう。・チルド室の温度
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0℃前後を保つのが一般的なチルド室です。冷蔵庫全体の平均温度は4℃前後なので、チルド室は低めの温度を維持している場所と言えるでしょう。この温度の低さこそ、チルド室を使って食材を保存するメリットにつながります。どのような点にメリットがあるのか、次の項目を参考にしてみてください。
・チルド室に保存するメリット
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0℃前後の温度は、食品が凍る手前の状態を作り出します。凍る直前の状態を保つ事で、フレッシュな状態をキープできるのがチルド室のメリットと言えます。なるべく長持ちさせたい食べ物は、チルド室に入れておくことでおいしくいただけるでしょう。
ちなみに、「チルド」とは「凍る直前の状態」という意味がある言葉です。だから、チルド室と名付けられているのですね。
・チルド室と冷蔵室との違い
一見すると同じように見えるかもしれませんが、両者には違いがあります。違いの1つとして挙げられるのが、温度です。0℃前後の温度を維持しているチルド室に対して、冷蔵室は3℃前後に保たれています。それぞれの温度に適した食品を入れることで、新鮮な状態をキープしやすくなります。
また、チルド室は前面に蓋がつき、仕切られた状態になっているのが特徴です。冷蔵室は、冷蔵庫の扉を開いたときに温度が上がりやすくなりますが、蓋がついたチルド室は温度に変化がもたらされることはほとんどありません。食品を一定の温度に保ちたい場合は、チルド室が役立つと言えるでしょう。
・チルド室とパーシャル室との違い
あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、冷蔵庫の多くにはパーシャル室が備えられています。パーシャル室は、製氷室の隣に設置されていることが多いです。1つの空間に区切られており、引き出すことで内部を確認できます。
そんなパーシャル室とチルド室の違いは、温度です。一般的なパーシャル室の温度は-3℃前後。-3℃だと、食品が完全に凍ることはないのがポイントです。一見凍っているように見えても、実は凍っていません。そのため、解凍することなく包丁で食材を切れます。
■チルド室の使い方
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冷蔵庫にチルド室があることは把握していても、「何に使ったら良いの?」と迷うことがありますよね。そんなときは、チルド室の使い方をチェックしておきましょう。具体的な使い方を紹介するので、有効活用できるようにしてみてください。
・チルド室保存に適した食品
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冷蔵庫の適した空間に入れることで、食品の新鮮な状態を保ちやすくなります。いろいろな食品がある中でチルド室に適しているのが、肉や魚類です。肉や魚は傷みやすいため、低めの温度をキープできるチルド室に入れれば鮮度を維持しやすくなります。
また、発酵食品も保存をおすすめしたい食品です。一般的に、発酵食品は発酵が進むことで風味が変わり、本来のおいしさを楽しめなくなる場合があります。チルド室に入れておけば発酵が遅れ、食べるのに最適な状態で食べることが可能です。納豆や漬物を始めとした発酵食品は、チルド室を活用してみましょう。
・チルド室保存に適さない食品
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適した食品がある一方で、適さない食品もあるので気をつけてください。冷蔵保存をするときに気をつけておきたいのが、マーガリンやビールです。マーガリンはチルド室に入れると凍ってしまい、すぐに使えなくなります。ビールの場合は内部が凍ることで開封時に破裂することがあるので要注意です。
・チルド室をパンやお菓子作りに活用!
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気温が高い時期だと、パンやお菓子の生地がだれてしまうことがあります。だれた生地は扱いにくく、ストレスを感じる場合もあるのではないでしょうか。そんなときに役立つのがチルド室です。チルド室なら食材を凍らせることなく冷やせるので、生地をベストな状態にしやすくなります。生地がだれてきたな、と感じたらチルド室に2〜30分ほど入れてみましょう。扱いやすい生地に変わっているはずです。
タルト生地など、材料が冷えた状態の方がおいしく仕上がる場合もチルド室が活躍します。作業の直前までチルド室に入れておけば凍る直前の状態で生地を作れるので、失敗しにくくなるでしょう。
・下ごしらえした食品の保存にもおすすめ
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肉や魚、野菜を切ったあとに「調理するまでにまだ時間があるな」と思った場合も、チルド室を使ってみてください。チルド室に入れておけば、食材を新鮮な状態に保ちやすくなります。特に夏場は生物を常温で放置しておくと菌が繁殖しやすくなると言われています。食中毒を防ぐためにも、有効活用してみてください。
また、調理済みのお刺身などの生物をチルド室に入れておくのもおすすめです。食べる直前までチルド室で冷やしておけば、ベストな状態で食べられます。
・解凍にチルド室を活用
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冷凍した肉や魚を解凍するのに、チルド室は活躍してくれます。冷蔵室で解凍をすると肉や魚からドリップが出て、旨味成分が流れ出てしまいます。一方で、凍る直前の温度をキープできるチルド室ならドリップが出にくくなるのがポイント。肉や野菜の旨味を逃さず、最適な状態に解凍できます。
また、アイスクリームを食べようとして「カチカチでスプーンが入らない…」という経験をしたことはありませんか?そんな時もチルド室を使ってみましょう。チルド室で2〜30分ほど解凍することで、ちょうど良い状態になります。
・賞味期限が近い食品の保存
賞味期限とは、食品をおいしく食べられる期限のことです。賞味期限が近づいた食品は、食べ頃がどんどん過ぎてしまいます。そのような場合にチルド室に入れておけば、凍る直前の状態にしてくれるので、おいしさを逃しにくくなります。「賞味期限が近いな」と思ったら、ぜひチルド室を活用してみてください。
■チルド室以外に保存した方が良い食品とは?
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とても便利なチルド室ですが、チルド室以外で保存した方が良い食品もあります。それぞれのメリットを活かすことで、冷蔵庫を使いこなせるようになるのではないでしょうか。どのような食品がどこに適しているのか、チェックしていきましょう。
・冷蔵室に適した食品
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冷蔵室は、冷蔵庫の中で最も汎用性が高いスペースです。卵や飲料、調味料といった普段使いすることが多い食品を保存するのに適しています。また、保存容器に入れた作り置きも冷蔵庫に入れるのに適していると言えるでしょう。
使い頻度が高い食品は、真ん中や下の段に保存するのがおすすめです。すぐに取り出すことができ、冷蔵庫の扉を開く時間を減らせます。また、あまり使用することがない食品は上の段に保存しましょう。スペースを有効活用すれば、冷蔵室をすっきり整頓できます。
・野菜室に適した食品
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野菜室は冷蔵室と同じくらいの温度ですが、密閉性と湿度が高いのが特徴です。乾燥を防ぎやすいため、野菜を保存するのに適しています。ただし、全ての野菜を野菜室に入れれば良いと言うものではありません。例えば、じゃがいもや里芋、さつまいもといった亜熱帯地方が原産の野菜は野菜室に入れることで低温障害が起きることがあると言われています。風通しが良い日陰に保存し、鮮度を保つようにしてみてください。
・冷凍室に適した食品
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冷凍食品や長期保存したい餅、ご飯、パンといった食品を入れるのに適しています。また、下味をつけた肉や魚類を保存袋に入れて冷凍するのもおすすめです。解凍して焼けば良いだけの状態にしておけば、日々の料理が楽になるでしょう。ただし、卵やマヨネーズ、牛乳など、冷凍することで変質してしまう食品もあります。冷凍庫に入れる際には、こうしたことも意識して保存するようにしてください。
■チルド室を活用して料理上手に
チルド室を上手に使えれば、普段の料理を格上げできます。「もっとおいしい料理を作りたい!」と思ったら、チルド室の活用方法をチェックしていきましょう。おすすめの方法を紹介するので、ぜひ取り入れてみてはどうでしょうか。・揚げ物をサクッと仕上げる
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唐揚げや天ぷらなど、揚げ物をしたときに「ベトベトになってしまった…」という経験はありませんか?揚げ物で失敗してしまうのは、食材の温度が問題なのかもしれません。食材の下ごしらえが終わったら、揚げるまでチルド室に入れておきましょう。チルド室で凍る直前まで冷やすことで、揚げたときにサクッとした食感に仕上がります。
・サラダの野菜をパリパリに
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サラダ用の野菜は、常温に置いておくと水分が出てべちゃっとした食感になります。パリパリ感を残したいときは、食べる直前までチルド室に入れておくのがおすすめです。このとき大切なのが、チルド室に入れる前にドレッシングをかけないこと。ドレッシングを事前にかけると、水分が出やすくなります。ドレッシングもチルド室に入れて冷やし、食べる直前に和えれば食感豊かなサラダに仕上がります。
・半解凍のご飯でパラパラチャーハンに
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ご飯が温かい状態で炒めると、デンプン同士がくっついてベトベトした状態のチャーハンになりやすいです。パラパラチャーハンを目指しているときは、冷凍ご飯をチルド室に入れ、半解凍の状態にしましょう。半解凍のご飯はデンプン同士がくっつきにくいのでほぐれやすく、パラパラチャーハンが簡単に作れます。
また、チャーハンを作るときはなるべく高温を使い、手早く混ぜるのがポイント。自宅でお店で食べるようなチャーハンを目指してみてはいかがでしょうか。
・チルド室に入れるだけで栗が甘く!
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生の栗は、チルド室で保存することで甘味が引き出されると言われています。栗を新聞紙で包んだら、ビニール袋に入れてください。その状態でチルド室に入れ、3日ほど経過したら食べ頃です。1ヶ月も経てば、かなり甘い栗になるのだそう。栗を長期保存したいときにも、チルド室を活用してみてはどうでしょうか。
■チルド室を上手に活用しよう
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普段は見過ごしてしまいがちなチルド室ですが、上手に活用すればいろいろな方法で役立てられます。食品のおいしさをキープするためにも、チルド室の正しい使い方を意識してみましょう。使い方を少し変えるだけで、いつも以上においしい料理が作れるはずです。
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