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香りを楽しむ和の逸品【土瓶蒸し】上品な食べ方や歴史、自宅で作る本格レシピまで紹介!

秋の味覚を詰め込んだ「土瓶蒸し」。日本料理の中でも、香りを味わう贅沢な逸品です。

そんな土瓶蒸しですが、どう食べたら良いか手順がわからない方も多いのではないでしょうか。



そこで今回は、土瓶蒸しの歴史や食べ方の手順、そして、おうちでも味わえる土瓶蒸しの作り方をご紹介します。

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■土瓶蒸しとは



土瓶蒸し(どびんむし)とは、土瓶と呼ばれる陶製の急須型の器に、出汁とともに松茸や鶏肉、白身魚、海老、銀杏などの具材を入れて蒸し上げる、日本の伝統的な料理です。

土瓶の中でじっくりと蒸された食材は、香りと旨味が溶け出した出汁と一体となり、口にした瞬間にやさしい味わいが広がります。季節の素材を活かした贅沢な一品として、秋を感じる料理の代表格です。

・土瓶蒸しの魅力とは?


土瓶蒸しの魅力は、なんといっても香りと旨味の一体感! マツタケが香る、繊細な出汁は、ひと口で秋の訪れを感るほどです。

具材には、マツタケのほかに、ハモや海老、鶏肉、ギンナンなどが使われ、香り・味・食べた後の余韻も楽しめます。

また、土瓶という器にも風情があり、湯気とともに立ちのぼる香りを閉じ込めておくのに最適です。

・土瓶蒸しの歴史と発祥の地はどこ?


土瓶蒸しの発祥については諸説ありますが、江戸時代中期の京都、山里の農村などにルーツがあるとされています。

もともとは農家で土瓶を鍋代わりに使い、採れたての山の幸や魚介を煮たことが始まりなのだそうです。

その後、京料理の中で洗練され、マツタケを主役にした贅沢な一品に昇華させたと言われています。現在では、秋になると料亭や和食店で登場する、季節を感じる風物詩に。

■土瓶蒸はどう食べる?基本の楽しみ方と作法


初めての方は「どうやって食べればいいの?」と戸惑うかもしれませんが、ご安心を。食べ方はとてもシンプルです。

【1】香りを楽しむ
フタを開けた瞬間の香りは、土瓶蒸しならでは。ゆずの皮やマツタケの香りを、深く吸い込むように 楽しみましょう。

【2】出汁を味わう
添えられた小さな湯飲み(お猪口)に、土瓶の注ぎ口から少しずつ出汁を注ぎます。まずは一口、香りをゆっくりと堪能しましょう。

【3】具材を味わう
出汁を数口味わったら、土瓶のふたを開け、中の具材を箸で取り出して食べます。

【4】最後まで出汁を堪能する
具材を食べ終えたら、残りの出汁もじっくり味わいましょう。最後の一滴まで、香りと旨味を満喫できるのが土瓶蒸しの醍醐味です。

■【基本】旨味が凝縮! マツタケの土瓶蒸し

マツタケ、ハモなどを出汁の入った土瓶で蒸す秋のごちそうレシピ。出汁を丁寧に取ると、しっかり味が決まります。マツタケごはんと一緒に食卓に出せば、秋を大満喫できます。人気のマツタケレシピは覚えておくとおもてなしにも役立ちますよ。

うまみが凝縮!松茸の土瓶蒸し
うまみが凝縮!松茸の土瓶蒸し

【材料】(4人分)

だし汁 600ml
<調味料>
  酒 大 3
  みりん 大 1
  塩 小 1/2~1
  薄口しょうゆ 小 2
松茸 1~2本
ハモ(生) 4~6切れ
エビ 4尾
ギンナン(あれば) 4~8個
ミツバ(刻み) 大 2
スダチ 2個


【下準備】

1、だし汁に<調味料>を加えひと煮立ちさせる。

2、松茸は根元を切り落とさずに、1cm位までは鉛筆を削るように薄く皮を削ぎとる。水でぬらし固く絞ったキッチンペーパー等で汚れを拭き取る。笠側に少し軸を残して切り分け軸笠共に4つに裂く様に切り分ける。

うまみが凝縮!松茸の土瓶蒸しの下準備2

3、殻付きのギンナンの場合は包丁の背で軽くたたく。(ギンナンの殻を割るものがありますよ!)殻を割り、薄皮ごと熱湯でゆで、冷水に取って薄皮をむく。
(ゆでている時にお玉の背でコロコロギンナンをこすると薄皮が取れますよ!)

うまみが凝縮!松茸の土瓶蒸しの下準備3


4、ハモは熱湯にサッと通し冷水に放ち粗熱が取れれば水気を切る。

うまみが凝縮!松茸の土瓶蒸しの下準備4

5、エビは背ワタを取り、熱湯に入れて赤くなるまでゆで、水に取り粗熱が取れれば殻をむく。

6、スダチはきれいに水洗いし、横半分に切り、絞った時に1ヶ所から果汁が搾れる様に、切った面にVの切り込みを入れておく。

7、蒸し器をしっかり湯気が上がっている状態に準備する。


【作り方】

1、土瓶蒸し用の器があれば、器に松茸、ハモ、エビ、ギンナンを入れ、合わせだし汁を注ぎ入れ、蒸し器に入れ強火で12~15分蒸す。

うまみが凝縮!松茸の土瓶蒸しの作り方1


2、ミツバを加え蓋をして、スダチを添える。
(土瓶蒸しの器を使わない場合は、鍋にだし汁を煮立たせ、松茸を加え、再び煮立てば中火にし、2~3分煮る。ハモ、エビ、ギンナンを加え再び煮立てば火を弱め更に1~2分煮て火を止めミツバを加える。器に注ぎ分け、スダチを添える、又は搾ってもOKです)

うまみが凝縮!松茸の土瓶蒸しの作り方2


レシピ
うまみが凝縮!松茸の土瓶蒸し
うまみが凝縮!松茸の土瓶蒸し

松茸、ハモなどをだしの入った土瓶で蒸す秋のごちそう。だしをていねいに取ると味が決まります!松茸ごは…

  • 30分
  • 75 Kcal


■【手軽に作れる】土瓶蒸し風

まるで料亭で味わうような土瓶蒸し風のお吸い物です。土瓶がなくても作れるのがうれしいポイント。スダチは横半分に切り、果汁が1カ所から搾れるように、V字の切り込みを入れておくと良いでしょう。

土瓶蒸し風松茸のお吸い物
土瓶蒸し風松茸のお吸い物

【材料】(2人分)

松茸 1本
ハモ(湯引き) 2~4切れ
エビ 2尾
ギンナン(あれば) 4個
ミツバ(刻み) 大さじ 1
スダチ 1個
だし汁 400ml
<調味料>
  酒 大さじ 2
  塩 小さじ 1/2~1
  薄口しょうゆ 小さじ 2


【下準備】

1、松茸は根元を切り落とさずに、1cm位までは鉛筆を削るように薄く皮を削ぎとる。水でぬらしかたく絞ったキッチンペーパー等で汚れを拭き取る。笠側に少し軸を残して切り分け軸笠共に4つに裂く様に切り分ける。

土瓶蒸し風松茸のお吸い物の下準備1

2、エビは背ワタを取り、熱湯に入れて赤くなるまでゆで、水に取って粗熱が取れれば殻をむく。

3、殻付きのギンナンの場合は包丁の背で軽くたたく。殻を割って薄皮ごと熱湯でゆでて冷水に取り、薄皮をむく(ゆでている時にお玉の背でギンナンをコロコロこすると薄皮が取れやすいです)。

4、スダチは横半分に切り、絞った時に1ヶ所から果汁が絞れる様に、切った面にV字の切り込みを入れておく。


【作り方】

1、だし汁に<調味料>の材料を加えひと煮たちさせる。松茸を加え、再び煮たったら中火にし、2~3分煮る。ハモ、エビ、ギンナンを加え再び煮たったら火を弱めさらに1~2分煮て火を止めミツバを加える。器に注ぎ入れ、スダチを添える。

土瓶蒸し風松茸のお吸い物の作り方1



レシピ
土瓶蒸し風松茸のお吸い物
土瓶蒸し風松茸のお吸い物

松茸とハモが入った季節を感じられるお吸い物はまるで料亭の味。

  • 20分
  • 78 Kcal


香り豊かな出汁に、秋の恵みをギュッと閉じ込めた「土瓶蒸し」。今年の秋は、そんな癒しの一品で、季節の移ろいをゆっくりと感じてみませんか? 今回ご紹介した土瓶蒸しレシピも、ぜひ活用してくださいね。

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