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水って腐るの?原因や起こる変化を徹底解説!安全においしく飲むためには

ペットボトルの水を開封したあと、「いつまで飲んで良いんだろう?」と思ったことはありませんか?

普段から私たちの生活には欠かせない「水」ですが、保存期間については「あまり知らない」という人も多いのではないでしょうか。今回は、そんな水が腐敗するまでの変化や原因を分かりやすく解説します。

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■水は腐るの?

そもそも水は腐るのでしょうか?現代の日本では当たり前のように水を使うことができます。必要なときに必要な分だけの水を使ったり飲んだりできる私たちにとって、「水が腐る」ということ自体あまり考える機会のないことではないでしょうか?

私たちの体にとって水はとても大切な存在です。普段の生活で水の確保に困ることはまずありませんが、災害時は水が手に入りにくい場合もありますよね。いざというときに「飲めるかどうかわからない」と悩まないためにも、この機会に水に関しての知識を身に付けておきましょう。

・科学的には腐らない


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本来食品はたんぱく質などの有機物が微生物の作用によって変質することで腐敗します。科学的に言えば水は無機物であり、それ自体が腐ることはありません。実際、薬や化粧品などには「純水」と呼ばれる不純物が取り除かれた水が使用されており、これらが腐ることはありません。しかし私たちが普段飲んだり、使用している水道水やペットボトルなどの水はそういった「純粋」とは少し性質の異なるものです。

・水が腐る原因


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私たちが生活している空気中には、目には見えないたくさんの微生物や細菌が存在していることはご存じですか?これらの細菌や微生物が食品に含まれる有機物を餌に増殖し、匂いや味を変化させて私たちの良く知る「腐っている」状態にしているのです。

生活用水や飲用水の場合わずかに不純物が含まれており、ミネラルなどの有機物も含みます。水が腐る原因はこの有機物を餌に菌が増殖することなのです。

・水が腐るまでの流れ


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コップやバケツなどに水を入れて放置してしまった経験はありませんか?ためた水をそのままにしておくと水質が悪化したように見えたり、異臭を感じたりしますよね。これは口をつけた場所などから細菌が侵入して増殖したことで水が「腐った」状態へと変化したためです。

気温などの条件にもよりますが、時間の経過により水中の細菌が増え、腐敗していくので水を保存する場合などは注意しましょう。

・川の水が腐らないワケ


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流れのある川や海の水が腐らないのを疑問に思ったことはありませんか?川や海の水は流れることで常に循環し、細菌を有機物にふれにくくしています。その結果水が腐りにくい状態を作っているのです。

同じような理屈で船に積み込んで揺られている水や、貯めておいた水を定期的に揺らすことで水の腐敗を遅らせることができます。災害などで湯船に水を貯めておく場合、1日に一度貯めている水をよくかき混ぜるようにすると水が異臭を放ったり、変色してきたりすることを防ぎ、通常よりも水を長持ちさせることができますよ。

■水道水は腐る

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普段私たちが使用している水道水は塩素を含むことが義務づけられていて、塩素によって消毒されることで細菌の繁殖をおさえています。私たちが生活用水や飲み水として水道水を安全に使うことができているのは、この塩素の働きが大きく関係しています。

・水道水が腐る原因と塩素の関係


水道水のもととなるダムなどの水の中には、さまざまな細菌や微生物が含まれています。なかには人体にとって有害なものが含まれている可能性もあるため、殺菌や塩素による消毒が施されてから各家庭へと運ばれます。

蛇口から出る水道水にはわずかな細菌や不純物が残っていますが、塩素のはたらきにより菌の繁殖が妨げられています。また、塩素は外部からの菌の侵入を防ぐ役割も果たしてくれているため、安全に水道水を使うことができています。

しかし、塩素のはたらきには限界があり、煮沸や直射日光、時間の経過などによって効果を失います。塩素の抜けた水道水は外部からの細菌の侵入や、水中の細菌の増加によって腐りやすい状態へと変化していきます。

・浄水器を通した水道水はすぐに飲む!


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手軽においしい水が飲めるということで、最近は浄水器を使うご家庭も増えていますよね。浄水器の本来の目的は水中の塩素をとりのぞき、塩素による人体の影響やカルキの匂いを軽減することにあります。

浄水器を使うことでより水を美味しく飲むことができるかもしれませんが、塩素を失った水は細菌が繁殖しやすい状態となっています。直射日光や高温をさけ、できる限り早く飲みきるように心がけましょう。

・水道水の保存期間


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水道水を保存しておく場合、冷蔵庫で保管すれば1週間程度は塩素の効果が持続します。直射日光を避ければ常温で3日、日に当たるところなら2日を目安に細菌が繁殖しはじめますので、この期間を目安に使いきるようにしましょう。

■水が腐るとどうなる?

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常温で置いておいたり、冷蔵庫で保存しておいた水をみつけて「まだ大丈夫かな?」と疑問に思ったことはありませんか?食べ物と同様に水も腐ると臭いや見た目に変化があらわれます。こちらで腐敗した水の特徴をまとめていますので、見分ける際の基準にしてみてくださいね。

・異臭がする


腐敗した水からは硫黄のようなにおいがしたり、雑巾のようなカビ臭がすることがあります。本来水はあまり臭いのあるものではありませんので、「おかしいな」と感じた場合は飲むのをやめておきましょう。

・色などの見た目


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赤みを帯びたり、緑色に変色するなど、明らかに透明性を失っていることが見てわかる場合は腐っている可能性があります。「この水大丈夫かな」と感じた場合は注意深く観察してみてくださいね。

・味に違和感


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水は基本的には無味です。苦味を感じたり、普段と味が違うと感じたときは飲まないほうが賢明です。状況にもよりますが、開封済みのものや一度口をつけた水は例え短期間であっても腐りますので注意が必要です。

■水が腐るまでにかかる時間

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水道水は塩素によって消毒されていますが、水中の塩素の効果が持続する時間は状況によってもバラバラです。また、購入したものや、天然のものを汲んできた水では腐敗するまでにかかる時間もかわってきます。水の種類や状態ごとの保存の目安をおさえておきましょう。

・水筒に入れた場合


魔法瓶の水筒のように、水の温度を一定に保つことができる水筒は、冷水のまま保つことができれば菌の繁殖を妨げることができます。日の当たらない涼しい所なら3日、冷蔵庫なら少なくとも1週間程度は安全に飲むことができます。

・ペットボトルの場合


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ペットボトルの水の場合賞味期限も約2年程度と長く、安全に思いがちですよね。しかし一度開封して口をつけたものは、飲み口や唾液の逆流が原因で必ずといって良いほど菌が入りこむことになります。また、常温で放置することで菌の繁殖を更にうながしてしまうこともあります。

未開封のものなら、賞味期限まで保存しておいても問題ありませんが、一度開封した水は冷蔵庫なら3日常温ならその日のうちに飲みきってしまったほうが安全です。

・ウォーターサーバーの場合


水道水や市販の水とは違い、保存料や塩素を含んでいないウォーターサーバーの水は近年人気で、取り入れているご家庭も増えていますよね。ウォーターサーバーは微生物が混入しないような作りになっていて、サーバー内は無菌状態に保たれています。

未開封のものなら設定してある期限までに消費してしまえば問題ありませんが、一度あけたものは菌が繁殖しやすくなりますので1週間程度で消費するのが理想です。また、サーバーからコップに移した水などは塩素を含まないために菌が繁殖しやすい状態です。くれぐれも放置しないようにしましょう。

・やかんで沸騰させた場合


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水道水を沸騰させることで水中に含まれる塩素はぬけ、効果を失います。時間がたつことでやかん内の温度が下がり、常温に近い温度になれば更に細菌の増殖をうながすことにも繋がり、そのまま放置しておくと危険です。やかんにお湯を沸かす場合はその都度必要な分だけを沸かすようにして、余ってしまったものは冷蔵庫に保存し、なるべく早めに消費してしまうほうが良いでしょう。

・天然水の場合


湧き水などの天然水は綺麗でおいしいというイメージをお持ちの方も多いかと思います。実際飲用として開放されている湧き水などは水質検査をクリアしたうえで水汲み場として認められていますが、保存にはあまり向いていません。

何の殺菌処理もされていない天然の湧き水を汲んできて飲用にしたり、料理に使用する場合は必ず冷蔵庫や冷暗所で保存して3日程度で使い切るようにしたほうが良いでしょう。 

また、「天然水」「湧き水」として容器などに入れられて販売されているものは、あらかじめ殺菌などの処理がされています。未開封であれば記載してある期限通りに消費すれば問題ありません。

・非常用の水は長期保存可能


近年、個人でも防災に対する意識が強まり、災害への備えのために食料や水を備蓄しておく家庭も増えてきました。断水などにに対する備えとして長期間保存のできる水なども売られていますね。

実はペットボトルの水も災害用の水も水自体に大きな違いはありません。ただし、災害用の水はより殺菌が念入りにされているうえ、ペットボトル自体の強度や機密性が強化されています。

元の水の中身は普通のペットボトルの水と何ら変わりありませんので、開封した瞬間から劣化が始まります。例え5年保存が可能であっても開封後は冷蔵庫や冷暗所で保存し、最低でも3日程度を目安に飲みきりましょう

■水が腐るのを防ぐために

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なるべく水を安全に長く飲むためには、いかに菌を繁殖させないようにするかが大切です。余計な不純物や細菌が入り込むのを防ぐことで、水が腐るまでの時間がかわってきます。菌の繁殖を遅らせるために気を付けておきたいポイントをおさえましょう。

・口をつけたペットボトルを使わない


口をつけたペットボトルは飲み口に菌が繁殖するだけでなく、飲んだときに唾液が逆流することによって水中に菌が繁殖し、水の腐敗を早めます。

また、同じペットボトルを洗って使い回すというのも実はおすすめできません。もともとペットボトルは使い回すことを前提として作られていないため、隅々まで洗うというのが難しい構造になっています。普通に洗浄しても完全に菌を取りのぞくのはまず不可能です。

本来完璧に殺菌するためには、熱湯消毒や薬品を使った消毒方法が進められていますが、熱や薬品により劣化しやすい素材が使われていることも多く、あまりおすすめできません。菌を洗い残したままのペットボトルを使い回しすることも水の腐敗をはやめる原因になります。水を持ち歩くのであれば、専用のドリンクボトルや水筒を使うほうが良いでしょう。

・冷蔵庫に入れる


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開封した水やコップに移した水を放置しておくと、空気中の細菌が入りこんだり、水中の細菌が増える原因となります。室内や室外の気温は細菌が繁殖しやすい温度帯であることも多いため、放置しておくのはおすすめできません。

冷蔵庫にいれることで、細菌の繁殖をさまたげ、水の腐敗するスピードを遅らせることができます。災害用の目的で飲用水を常温で保存しておきたい場合は、専用の水や未開封のミネラルウォーターなどを使用しましょう。

・浄水器を通した汲み置き水を持ち歩かない


水道水を煮沸や浄水器に通すことで、本来細菌や微生物から守るための役割を果たすはずの塩素が抜けてしまうことになります。塩素が抜けた水は菌の温床になりやすく、温度管理のできない環境下で持ち歩くのは危険です。

自宅などから持参した水を持ち歩く場合は清潔な容器に水道水を入れて持ち歩くか、どうしても浄水を持ち歩く場合は、魔法瓶などの冷水で保てるものにいれ、その日のうちに飲みきるようにしましょう。

■安全に水を飲むために

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水そのものは腐ることはなく、水中の不純物や空気中の細菌などの異物の影響をうけることで水質が悪化し、最終的に腐ります。とくに封を切ったものや、一度口をつけたものは細菌の繁殖スピードが速まりやすくなるため、早めに消費してしまうことが望ましいでしょう。

また、どんなに殺菌のされた水や長期保存が可能な水でも、開封してしまえば普通の水と変わらない速度で劣化していきます。これまで「水は腐る」ということをあまり意識してこなかったという人も、これを機会に一度自宅での水の保存や管理方法を見直してみませんか?

水は私たちの体には欠かせない存在です。身近なものだからこそ、日頃から安全な水を飲めるように気をくばりたいですね。
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