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おいしいパッションフルーツの選び方と食べ方|育て方のコツもご紹介

パッションフルーツは、甘酸っぱい果汁がたっぷりの南国のくだものです。常にどんなスーパーでも売られている、というほど一般的な果物ではありませんので、あまり馴染みがない方もいるかもしれません。興味本位で買ってみたけれど、食べ方がわからない…となることもある、ちょっと不思議な果肉をしています。

そこで、今回は、パッションフルーツのおいしい食べ方、育て方、栄養などをご紹介します。南国の雰囲気を味わえる、おしゃれなフルーツを味わってみてはいかがでしょうか。

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■パッションフルーツってどんな果物?

パッションフルーツは蔓性の常緑多年草の果物で、ブラジルなど南米の国々や、主に熱帯や亜熱帯で育てられています。

日本語では、その花が時計に似ていることから、果物時計草(クダモノトケイソウ)とよばれています。「パッション」は情熱という意味のパッションではなく、パッションフラワー(トケイソウ科・トケイソウ属)の果物なので、パッションフラワーのフルーツ、パッションフルーツと呼ばれるようになりました。

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元々は、この「パッション」はキリストの受難という意味があります。16世紀に南米を訪れた宣教師が、花の造形がキリストの受難を象徴するかたちだと言ったのが始まりだとされています。

果実は紫のものと黄色のものがあります。丸いかたちを多く見かけますが、楕円形のものもあります。果実を割ってみると、鮮やかな黄色いゼリー状のものに包まれた楕円形の種がたくさん入っていますよね。

また、パッションフルーツを使ったバター、ハワイの名産品の「リリコイバター」は日本でも静かなブームになりつつありますよ。



・爽やかな酸味が特徴


パッションフルーツは、さらりとした酸味と、ほどよい甘みが特徴です。その風味は、まさに南国を味わえるでしょう。



・旬の時期はいつ?


パッションフルーツは、気温の高い地域が原産なので、暖かくなる春の終わりから夏にかけて多く収穫されます。6月から8月が収穫のピークとなり、沖縄など暖かい地域では5月ごろから早く収穫されている地域もあります。



・種も一緒に食べてOK!


パッションフルーツをカットすると、中に黄色いゼリー状のものに包まれた黒い種がたくさん入っていますよね。味がついているのは、この黄色いゼリー状のものですが、種ごと食べても大丈夫。スプーンで種ごとすくってポリポリと食べましょう。



■おいしいパッションフルーツの選び方

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・大きな割れ目や傷は避ける


パッションフルーツはつるりとした皮をしているので、輸送時などに傷がつきやすい果物です。

細かい傷があるからといって、中の可食部分が悪くなっているとは限りませんが、できるだけ傷のないものを選びましょう。特に深い傷や大きな割れ目の入っているものは避けましょう。



・ムラのない色づき


熟していないパッションフルーツは薄い色をしています。なので、色むらがあるパッションフルーツはまだ熟していない可能性があります。追熟させるとだんだん濃い色になり、全体的に同じ色になっていくので、全体の色が均一で、色むらのないものを選びましょう。



・表面の適度なツヤ


熟してくると、パッションフルーツから水分が抜けてシワシワになっていきます。このころのパッションフルーツは甘みが増しており、食べごろなのですが、日持ちがしません。

パッションフルーツは痛むと中身にカビが生え、外から見ただけではわからないことが多いです。痛んだものを避けるためにも、ツヤのあるパッションフルーツを購入しましょう。



・パッションフルーツの保存方法は?


パッションフルーツは常温で保存できます。常温で保存することでだんだん熟していき、水分が抜けて甘みが増します。直射日光が当たらない場所で保管しましょう。

皮がシワシワになったら完熟です。この状態になったら痛みやすくなるので、冷蔵庫で保管し、なるべく早めに食べましょう。

■パッションフルーツのおいしい食べ方とは?

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パッションフルーツは、そのまま食べたり、ジュースに入れたりしてももちろんおいしいですが、乳製品との相性もばつぐんです。アイスクリームやヨーグルトにかけると、乳製品のまろやかさとパッションフルーツの酸味が合わさり、さらにおいしく食べることができます。チーズケーキやカスタードタルトのなどのスイーツ作りにも使われていますよ。

香りが飛ばないように、焼いたあとに上にソースとしてかける使い方が多いですね。パッションフルーツを入れることで、南国感たっぷりのさっぱりとした味になります。



・食べ頃の見分け方


パッションフルーツの食べごろは何を見て判断すればいいのでしょうか。それは「シワ」です。パッションフルーツの食べ頃は、大きく分けて3段階あります。

一段階めは、シワがなくツルツルの状態。このときは甘みよりも酸味が強く感じられます。酸っぱいものが好きな人や、さっぱりとしたジュース、酸味を生かした料理を作りたいときにはこの状態がおすすめ。

二段階めは、少しシワが出てきた状態です。一段階めよりも酸味がやわらいで感じられますが、酸味の方が甘みよりも強く感じられます。

三段階めは、シワシワになった状態。パッションフルーツの完熟の状態です。あまりにシワシワだと、食べても大丈夫か不安になるかもしれませんが、水分が抜けて甘みが一番強く感じられる状態です。



使用用途や好みに合わせて食べる時期を調節することで、いろいろなパッションフルーツを楽しむことができますよ。

・生でそのまま食べる


一番簡単で、一番人気な食べ方は、半分に切ってそのまま食べる方法です。パッションフルーツを切って、中にある黄色いゼリー状のものを種ごとスプーンですくって食べます。

皮が固い上、ツルツルしていてすべりやすいので、手を切らないように注意しましょう。先に包丁の先や角で小さな穴を空け、そこから包丁を入れると切りやすくなります。



・ジュースやピューレに


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ほかのフルーツといっしょにミキサーに入れジュースにします。特にパイナップルやマンゴーなど、南国が原産のフルーツと合います。パッションフルーツのみの場合はミキサーにかけなくても、水と混ぜるだけでおいしいパッションフルーツウォーターになります。

ミキサーに入れると種は小さくなりますが、固い粒々感が残るので、気になる方はザルで種を濾してからミキサーに入れましょう。特に種を避ける理由がない方は、ぜひ種ごと食べることをおススメします。なぜなら、後述する「ピセアタンノール」という栄養素は種子に多く含まれているからです。

また、ピューレにするときはパッションフルーツ1つに対し水をカレースプーン1杯入れよく混ぜるといいですよ。このときも、お好みにより、種をザルで濾しましょう。

甘みが欲しい場合は、砂糖を入れて加熱すると濃厚になります。このとき、沸騰させてしまうと香りが飛ぶので注意しましょう。加熱時間は3〜4分ほどが目安です。



・冷凍する


パッションフルーツは冷凍してもおいしく食べることができます。切らずに丸ごと冷凍しても大丈夫ですが、中身だけ取り出して冷凍しておくとかさばりません。冷凍したあと半解凍させるとシャーベットのように食べることもできます。おいしく保存できる期間は約3ヶ月です。

また中身を取り出し製氷皿に入れておくと、使いたいときに使いたいだけ使えるので便利です。



・スイーツ作りに



スイーツ作りにパッションフルーツを使う場合、最も多く使われているのは、スイーツの上にソースのようにトッピングする方法です。特にチーズケーキ、カスタードタルト、パンナコッタなどが人気で、パッションフルーツをかけるだけでひと味ちがった贅沢な一品になります。ピューレにしたものを使ったムースもありますよ。

また、パウンドケーキなどの上にパッションフルーツを使ったアイシングを乗せると、見た目も豪華になり、さっぱりとしたパッションフルーツケーキになります。

パッションフルーツアイシングの基本的なレシピは、アイシングシュガー(粉糖)375ml、バター20g、パッションフルーツ2〜3個(大きさにより調整)です。

常温に戻してやわらかくしたバターとアイシングシュガー(粉糖)、パッションフルーツを電動泡だて器などでよく混ぜ、冷めたケーキなどに乗せたあと、冷蔵庫でよく冷やして完成です。ケーキが暖かいとアイシングが溶けてしまうので、しっかりと冷めたあとに乗せましょう。



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■パッションフルーツの育て方

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・植え付け


南国が原産の植物なので、寒さには強くありません。暖かくなり、霜の心配がなくなる4月から6月ごろが植え付けには最適です。植木鉢で育てる場合は根詰まりを起こさないよう、1~2年に1回は植え替えを行うようにします。

できるだけ日当たりがよく水はけのいい、風が強く当たらない場所を選びましょう。もし風が当たる場所で育てる場合は、強い風にさらられると発育が悪くなったり折れたりするので、支柱で支えてやりましょう。



・肥料と水やり


パッションフルーツは水切れに非常に弱い植物です。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらい、たっぷりと水をあげましょう。

生育期には1日に2回、水をやる必要があります。せっかく育ったパッションフルーツが収穫期になって枯れてしまって悲しいので、真夏の時期は特に水切れには注意しましょう。

春から秋の成長期に、チッ素、リン酸、カリの三要素がバランスよく含まれている肥料か、リン酸が多めの肥料を与えましょう。ある程度株が育ち、花が咲く時期にはチッ素系肥料は控えめにし、リン酸肥料を中心に与えてください。



・摘心と剪定


不要な部分を切り落とし剪定することで、ほかのつるに栄養が行き収穫量が増えます。パッションフルーツは果実を収穫した後に剪定します。伸びすぎてしまったつるや、枝同士が密集している部分を剪定しましょう。切り取った枝は挿し木にも使えます。



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・挿し木


パッションフルーツは挿し木でも増やすことができます。
  1. まず脇枝が出ていない枝を20〜30cmほどの長さで切り取ります。
  2. 上の葉を2枚だけ残し、ほかの葉やつるはすべて取り除きます。
    残した葉は1/3ほどの大きさに切ります。
    こうすることで水分が保たれやすくなるので、枯れにくくなります。
  3. 約1時間、枝を水の入ったコップなどに挿し吸水させます。
  4. あらかじめよく湿らせておいた挿し木用の土に、倒れないようしっかりと植えます。
  5. 明るい日陰に置き、土が乾かないように注意します。
    うまくいけば約1週間ほどで発根します。

・病害虫


枝が込み合っていたり、風通しが悪く過湿状態になると病気にかかりやすくなります。特にかかりやすいのは「円斑病」と呼ばれる、分生子果不完全菌類に属す菌が原因の病気です。果実、枝、葉全てに感染する可能性があります。

葉に発生した場合は、葉の表面にうす黄色の淡褐色の斑点ができ、だんだんと広がっていき、やがて落葉します。薄黄色になってしまった部分をよく見て、小さな黒い点々があるようならこの病気の可能性が高いです。

果実に感染した場合は、黄色っぽい斑点が発生し、だんだんと大きくなり果実全体に広がっていきます。また、枝が感染した場合、枝の中心が褐色になってしまいます。

円斑病が発生してしまったら、感染した部分を取り除き、殺菌剤を使用しましょう。薬害が出ないよう、使用する際は使用方法を守ってくださいね。

また、過湿状態になると、アブラムシやアザミウマなどの害虫も発生しやすくなりますので、雨が多く降ったあとは特に気をつけましょう。



■日常にパッションフルーツを!

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爽やかな酸味の南国のくだものパッションフルーツ。含まれる栄養素、特に強力なアンチエイジングやさまざまな病気の予防が期待できるピセアタンノールの効果は、ほかの果物と比べても類をみないすばらしいものです。

ふさふさと茂るつるを利用して、夏の暑さ対策としてグリーンカーテン作りにも使えます。日常にパッションフルーツをぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。



《参考》
大塚製薬「ビタミンA / βカロテン」
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「カリウムの働きと1日の摂取量」
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「ビタミンCの働きと1日の摂取量」
森永製菓 研究開発「パセノール」
森永製菓「健康の天使」
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