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おいしく淹れる法則は“茶葉1:熱湯50:氷50” アイスティーの魅力に迫る!



小谷:意外とシンプルですね!なんとなく難しい気がして、いつも悩みながら淹れていました。

大西:紅茶って格式が高いイメージがあるかもしれませんが、長い時間をかけて生活の中にある飲み物として広まっていきました。なので「そんなに気張らずもっと自由に楽しめばいいんだよ」ということを伝えていくのが僕の役割だと思っています。

小谷:そう言ってもらえると、いい意味でくだけた飲み物なんだと親近感が湧きますね。

大西:そうなんです。ぜひ思いのままに楽しんでください。

自由な感性で楽しむのがおいしさのポイント。
小谷:アイスティーにおすすめの茶葉はありますか?

大西:あえて言うなら…ですがニルギリやキャンディなど、渋みが少ない産地の茶葉が向いています。アールグレイも渋みが少ないので作りやすいですね。渋みが出すぎると冷やした時に色が濁ってしまうんですが、渋み成分は紅茶らしさの証しだし、苦みもアイスティーの爽快感に欠かせないものなので、決して悪者ではありません。紅茶ならではの渋みが好きだという方もいますし、気にせず好きなもので楽しめばいいと思います。

小谷:そうなんですね。

大西:茶葉も淹れ方と同様、堅苦しいルールはないんです。

小谷:そのスタンスはすごくうれしいし楽になります!

大西:紅茶って本当に自由でパーソナルな飲み物なので、気分に合わせて作れるのが魅力のひとつ。茶葉から淹れるのが好きだけれど、面倒だと感じる日はティーバッグに頼っています。疲れているなと感じたら茶葉を多めにしてエナジードリンクのような感覚で飲んだり、薄めに淹れてやさしい味わいを楽しむのもアリだと思います。

小谷:気分や体調に合わせて微調整するのもおもしろいですね。

大西:僕は、アイスティーは日常を円滑にしてくれる存在だと思っていて。誰かと過ごす時間が楽しいものになったり、気分を切り替えることができたりすればいいんじゃないかなと。

小谷:確かにそうですね。私もアイスティーがくれる豊かな時間を楽しみたいと思います!

大西 進さんteteria代表。静岡県富士市を拠点に、セレクトした茶葉の販売やティーレッスン、イベントなどを通して紅茶の魅力を伝えている。著書に『紅茶の絵本』(ミルブックス)などがある。

小谷実由さんモデル。エッセイの執筆、ブランドとのコラボレーション、ポッドキャスト配信など多方面で活躍。猫と純喫茶が好きで、紅茶を執筆のお供に愛飲する。著書は『隙間時間』(ループ舎)。

※『anan』2023年7月19日号より。写真・中垣美沙ヘア&メイク・sota(小谷さん)取材、文・宮尾仁美

(by anan編集部)
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