オーブンとトースターの違いとは?目的によって上手に使い分けよう!
2021年4月24日 11:00©https://www.photo-ac.com/
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■オーブンとトースターは何が違うの?
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みなさんは「オーブンレンジ」を使った料理と言えばどんな料理を思い浮かべますか?「ローストビーフ」「グラタン」「自家製パン」「クリスマスの七面鳥」など、じっくり火を通す、手間のかかる料理をイメージすることでしょう。では「トースター」ならどうでしょうか?「トースト」「冷凍ピザの温め」「ホイル焼き」など、簡単な料理を思い浮かべませんか?
両者とも同じような用途の道具なのに、なぜこんなにもイメージがハッキリと分かれているのでしょうか。まずは、オーブンとトースターの、構造的・機能的な違いからご紹介します。
・オーブンが持つ3つの機能
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結論から言いますと「持っている機能が違う」これにつきます。
家庭にあるオーブンレンジが持つ機能は、大きく分けて3つあります。それは「オーブン」「グリル」「レンジ」です。対してトースターが持つ機能は「グリル」のみです。
「オーブン」「グリル」「レンジ」にどんな違いがあるかは後々説明しますが、それぞれできることとできないことがハッキリと分かれているのがポイント。作る料理によって上手く使い分ける必要があります。
・それぞれ加熱の仕組みが違う
「オーブン」「グリル」「レンジ」では、それぞれで食材を加熱する仕組みが違います。「オーブン」の機能は、じっくり時間をかけて食材を加熱するようになっています。「グリル」は、反対に短時間で食材に焼き色をつけるのが得意です。「レンジ」は少し特殊で、焼き色をつけずに食材を温めるのを得意としています。
■オーブンとトースターの違い 1.オーブンの特徴
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オーブンには3つの機能があることは先ほど説明しましたね。ここからは、オーブンの持つ「オーブン」「グリル」「レンジ」それぞれの加熱の構造と得手不得手についてご紹介します。
まずは「オーブン」機能からです。手の込んだ大掛かりな料理を作る際によく使われる「オーブン」機能は、使いこなせれば毎日の料理のレパートリーが格段に増えますよ。
・赤外線によって蒸し焼きにする
「オーブン」が持つ最大の特徴は、遠赤外線を使って時間をかけて蒸し焼きにすることにあります。これはオーブンのみが持つ唯一の機能で、食材の中まで火を通しながら、表面に焼き色もつけることができるようになっています。
遠赤外線と蒸気をオーブン内に閉じ込め、圧力と熱の対流を起こす構造になっているので、効率よく内部まで熱を浸透させることができます。
・温度調節がついていて余熱も可能
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オーブン機能は、温度調節が可能です。家庭用のオーブンレンジなら、100℃から250℃までOK。あらかじめオーブン内を、設定した温度にまで準備してくれる「余熱」機能も備わっています。温度設定の幅が広いのも、オーブンのみが持つ魅力のひとつです。
中には「低温」「中温」「高温」に分けてあり、細かい温度設定ができないタイプのオーブンレンジもあります。「低温」は150℃前後、「中温」は180℃前後、「高温」は200℃から250℃くらいであることがほとんど。
不便なように思うかもしれませんが、3段階に分かれているだけでも実は十分使えます。最近のオーブンレンジでは、「グラタンモード」「ピザモード」など、メニュー別で温度の自動設定ができるタイプも増えてきています。料理が苦手な方はこちらを使うのもおすすめですよ。
・ピザやケーキがおいしく焼ける
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オーブンを使った代表的な料理といえば、ピザ・パン・ケーキ等の小麦製品でしょう。小麦生地は、蒸気と圧力をかけて加熱することで、ふっくら、カリッとした仕上がりにすることができます。じっくり時間をかけて焼く料理なら、オーブンを使うのが最適です。
■オーブンとトースターの違い 2.グリルの特徴
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次に紹介するのは「グリル」機能です。グリルはトースターと近い機能を持っており、短時間高火力で、食材を一気に焼き上げる力を持っています。ここではグリル機能の特徴をご紹介します。
・素材に直接熱を加えて焼き上げる
遠赤外線でじっくり火を通す「オーブン」に対して、「グリル」は表面にしっかりと焼き色をつけるのが得意です。しかしその代わりに、熱を中まで浸透させるのは不得意。厚みのある食材をグリルで焼くと、中まで火が通る前に、表面が焦げてしまう可能性があります。
分かりやすくいうと直火に近い機能といえるでしょう。ただし直火よりも表面に熱が均等に伝わりやすく、短時間で食材を焼き上げることができますよ。
・短時間で一気に焼き上げる
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グリルの機能は、短時間で一気に焼き上げることができるというメリットがあります。オーブンと違いグリル機能は温度が高いので、食材を短時間で焼き上げることが可能なのです。その温度は約330℃から400℃にのぼります。
最大で250℃までのオーブンと比べると大きな違いです。しかしグリルは中まで火を通すことは苦手なので、グリルを使う場合は、食材にあまり厚みがなく、短時間の加熱で火が通る料理にしましょう。
■オーブンとトースターの違い 3.電子レンジの特徴
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「レンジ」機能は、ほかの2つの機能と比べて加熱の仕組みが根本的に違います。ここでは、電子レンジなどで知られるレンジ機能の詳細について追求していきましょう。レンジ機能は、私達も頻繁に使う機能です。どんな仕組みになっていて、どんなことができるのか知りたい方も多いことでしょう。
・電磁波によって食品の内部から熱を通す
レンジ機能は、マイクロ波という電波を使った方法で食材を加熱します。マイクロ波によって、食材に含まれる水分子を振動させて摩擦熱を発生させているのです。
ほかの2つの機能と大きく違うのは「短時間で食材内部まで温めることができる」という点にあります。オーブンやグリルの機能は、どちらも外部の熱によって食材を加熱する仕組みでした。しかし、レンジ機能は食材が持つ水分から熱が発生するので、食材の内部にも熱が早く伝わるのです。
・解凍や料理の下準備にも活躍
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レンジ機能は、早く中まで温めることができるという特徴から、冷凍食品の解凍などにも使われます。下茹でが必要になる食材も、いちいち鍋を準備して茹でたりする必要もなくなります。レンジ機能は毎日の料理の時短にとても役立つ機能なのです。
■オーブンとトースターの違い 4.オーブントースターの特徴
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では、トースターが持つ特徴をご紹介します。ここまで、オーブンレンジが持つ機能についてご紹介してきましたが、トースターがオーブンよりも優れている要素は、一体どこにあるのでしょうか?複数の機能をもつオーブンに比べて、トースターは持っている機能が1つしかありません。
しかし、トースターにはトースターの強みがありますので、トースターが持つ特性を知って上手く活用していきましょう。
・表面をきつね色にする
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トースターは、食材の表面を均一に焼き上げることができます。中まで火を通すことは苦手ですが、オーブンよりも、早く食材を焼き上げられ、時間がかからないのが魅力です。「トースター」と言われるだけあって、トーストを焼くのにとても有用ですよね。
さらに、余熱が必要なオーブンレンジに比べて、トースターは食材を入れてスイッチを入れれば、すぐに焼くことが可能です。操作もシンプルで分かりやすい点もうれしいですね。
・温度調節はできない
トースターは簡単操作ですぐに調理ができるのが特徴ですが、温度の調節はできません。とはいえ、そもそもトースターは食材の表面を焼き上げるための調理器具です。なので温度調節はむしろいらないといえます。
最近のトースターは、火力を段階的に調節できるモデルも増えてきています。一般的なトースターに比べて値段は少し上がりますが、その分加熱性能がとにかく優秀。蒸気を使って効率よく食材を焼き上げるタイプや、庫内にファンを搭載してムラなく焼き上げるタイプなど、多種多様なトースターがありますよ。
・全体がコンパクトサイズ
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トースターは、オーブンレンジに比べてサイズがコンパクトなのも特徴です。機能がシンプルな分、小さく済ませられるんですね。値段も手ごろで手が出しやすいのも魅力。安いものなら2,000円前後、高くても10,000円程度です。
形は背が低く横に長い形をしているものが多いので、置き場所にも困りません。設置する際は、近くにコンセントがあることが条件になることと、周りに燃えやすいものを置かないという点には注意しておきましょう。
・元々は食パンをトーストさせるためのもの
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最近のトースターは、「オーブン式」と呼ばれる扉を開いて食材を並べるタイプが主流です。しかしトースターは本来、縦に食パンを入れて焼き上げる「ポップアップ式」のみがトースターと呼ばれていました。海外映画でよく見る、焼きあがると食パンが上に飛び出てくるアレが、本来のトースターです。
日本ではオーブン式が主流ですが、ポップアップ式も根強い人気があります。最近では、オシャレなデザインのポップアップ式トースターもたくさんあり、部屋のインテリアの一つとして使われることも増えてきています。
・オーブントースターは和製英語
「オーブントースター」は実は、和製英語です。海外の人にオーブントースターと言っても、意味が伝わることはありません。トースター発祥の地であるアメリカでは「トースターオーブン」と呼びます。
■オーブンとトースターを目的別に比較!
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オーブンとトースターには、それぞれで違う機能があることが分かりましたね。でもみなさんが気にしているのは「どう使い分ければいいか」ですよね。ここでは、オーブンとトースターの持つ機能を、用途、目的別に比較してみましょう。
・食材の中までしっかり加熱する『オーブン』
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オーブン機能が持つ特徴は…
・100℃から250℃までの温度調節が可能
・火を通すことと焼き色をつける両方の役割をこなす
・短時間で香ばしく焼き上げる『グリル』
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グリル機能が持つ特徴は…
・しっかりと焼き色をつけることができる
・食材が分厚いと中まで火が通りにくい
・焼き色を付けずに食品を温める『電子レンジ』
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レンジ機能が持つ特徴は…
・冷凍食品の解凍を早く行える
・焼き色をつけることはできない
・表面に焼き色をつける『オーブントースター』
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トースターが持つ特徴は…
・操作が簡単
・温度調節はできない(中にはできるタイプもある)
・じっくり火を通すのは苦手
■料理によって使い分けしてみよう
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家にトースターとオーブンレンジを両方持っているという方も多いでしょう。オーブンとトースターは用途がしっかりと分別されているので、作る料理によって使い分けができます。ここでは、実際のシチュエーションを例にして、どの機能を使うのがベストなのかをご紹介します。
・ローストビーフ
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いつもよりちょっと手間とお金をかけて、本格的なローストビーフに挑戦したいと思ったあなた。それなら使うのはオーブンレンジの「オーブン」機能で間違いありません。大きな塊の肉をしっとりレアに仕上げるなら、じっくりと火を通す「オーブン」機能がベストです。
塊の牛肉は前日に香味野菜とハーブ、塩と胡椒で下味をつけておきましょう。表面をフライパンの強火で焼き固めて準備OK。後はオーブン用の天板に乗せて、じっくり焼くだけです。
温度は120℃から160℃がちょうど良いでしょう。時間と温度は、牛肉の大きさや火の通り具合、オーブンの種類によって千差万別です。いろんなレシピを比較して作るのをおすすめします。
・お肉をヘルシーに焼く
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豚バラや霜降り牛肉はおいしいですが、脂の量が難点です。そんな時は「グリル」機能で焼いて、余分な脂を落としてヘルシーに仕上げましょう。余熱しておいたグリルにお肉を入れて、数分焼き上げます。また、生姜焼きや味噌漬けにしたお肉も、グリルで焼くとキレイに焼き上げることができます。
生姜焼きや味噌豚をフライパンで作って、焦がした経験はありませんか?その悩みはグリル機能で解決できます。グリル機能は、短時間で全体をムラなく焼いてくれるので、焦げやすい料理にもとてもおすすめですよ。
・揚げ物の温めなおし
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前日に作った残りものの揚げ物や、スーパーで買ったお惣菜。そのまま食べても冷たくてあまりおいしくありません。そんなときはレンジやトースターで再度温め直しましょう。惣菜の温め直しといえばレンジですが、フライや天ぷら類はレンジでチンするとふにゃふにゃになってしまっておいしくありません。
フライや天ぷら類はトースターを使って再加熱するのがおすすめです。トースターなら元の状態か、できたてに近い状態に温めることができますよ。
・トースト
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「トーストを作るならトースターでしょ!」そう思ってはいませんか?確かにトースターを使っても十分おいしいですが、さらにおいしいトーストを作るなら、実はグリル機能がベストなのです。グリル機能はトースターより高温なので、焼きムラが少なく短時間で焼き上げることができます。
しかしその分、少し目を離した隙に焦げてしまうので、焼き上がるまでちゃんと見守っててあげましょう。高級食パンが流行っている今、よりクオリティの高いトーストを作るならグリル機能を試してみてはいかがでしょうか。
■オーブンとトースターを上手く使いこなそう!
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オーブンレンジとトースターは、作る料理や使う用途によって使い分けが必要です。オーブンがないからといって、ローストビーフをトースターで作ることはできません。
オーブンレンジは、トースターよりも値段が高いので中々手が出しづらいですが、料理のレパートリーが一気に広がりますし、時短にもなるのでとても役立ちますよ。トースターも、最近では性能の高いものもたくさん販売されています。料理好きな方であればトースターにもこだわってみてはいかがでしょうか。
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