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【鉄フライパンの手入れ】長持ちさせるポイントやおすすめアイテムを紹介

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フライパンといえば、鉄にこだわる!という人が多いほど、料理好きに人気の鉄フライパン。人気の秘密は、なんといっても美味しくきれいに焼けて、長持ちすること。鉄は、熱伝導が高く使い込めば焦げにくくなる性質があるのです。手をかければかけるほど使い勝手がよくなる鉄フライパン。その「育てる」「使う」「手入れ」の方法をまとめてみました。

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■鉄フライパンの手入れは最初が肝心!

鉄のフライパンは、新品を手に入れたときが勝負!最初の手入れで、そのあとの持ち方が全く変わります。手入れの順番をまとめてみます。

・まず『から焼き』をする


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新品の鉄フライパンは、錆止めのクリア塗装がしてあります。これを焼き切る作業が「から焼き」です。新品がつるつる黒光りしているのは、この塗装のためです。

強火にして15~20分フライパンを傾けながら、全体がしっかり焼けるようにしましょう。このとき煙が出るので、換気扇もスタンバイ。塗装が焼け切ると煙が出なくなり、フライパンの色が青みがかった黒色になったら焼け切った合図です。自然に冷ましてから、食器用洗剤で焼けた塗装を落としましょう。このとき、冷たい水で急激に冷やすと塗装がひっついてしまうので、必ず自然に冷ますようにしてください。また、メーカーや商品によってはから焼きの必要がないものもあるので、説明書を読んでから行いましょう。

・『油ならし』とは


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鉄のフライパンは、食材が焦げ付かないように表面に油の膜をはって使う必要があります。実は、鉄には表面に目に見えない凸凹があり、油はその穴をふさぐ役割も担っていて、食材を均一に美しく焼くには、油なじみが大切です。ところが、新品のフライパンは油がなかなか全体に均一にまわりません。そのため、使う前に大量の油をなじませる特別な作業が必要で、これが「油ならし」です。

・油ならしのやり方


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  1. フライパンの水分をしっかりとばします。
  2. 一度使った油で野菜くず(ネギの青味のところやキャベツの外葉、玉ねぎの皮など)を中火で2~3分炒めます。
  3. 少し多めの油で同じことを2、3回行います。
  4. フライパンの外側にも油をなじませるため、キッチンペーパーやボロ布に油をつけ、鍋肌に染み込ませるように塗りつけます。
使い古した油がそれほどない場合は、新しい油でもOKです。

フライパンの外に油を塗るのは、フッ素樹脂加工のフライパンなどを使っていると不思議に感じますが、外側も汚れたりさびたりするので、油を塗って汚れ防止します。このとき、油をしみこませるように拭き上げるのがコツです。

深さのあるフライパンなら、使い古した油をフライパンの半分ほどに入れて中火で3~5分ほど温めます。この時、油に引火しないように気をつけてください。油を捨てたあと、仕上げにフライパン中に残った油を、キッチンペーパーやぼろ布などで内側の縁や外側にしっかり塗りこみましょう。

・『油返し』とは


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しっかり「油ならし」をしても、まだ焦げつくときは「油かえし」が必要です。油返しは、飲食店でもよくやっている方法。慣れれば簡単ですよ。多めの油とオイルポットなど油を取り除いておける器を用意しましょう。器は熱い油に耐えられる耐熱の物を用意してください。

・油返しのやり方


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  1. フライパンを中火でしっかりあたためます(フライパンの大きさにもよりますが、2~3分ほど)。
  2. 100~200ml程度の多めの油をフライパンに入れて油をなじませます。
  3. 油が温まり、かすかに煙が出てくるぐらいまで温めましょう。
  4. 油はオイルポットなどに入れて取り除き、そのあと調理に必要な量の油を加えて料理を始めてください。
ポイントは、油を入れる前にしっかりフライパンを予熱すること。これがたりないと、油がフライパンに広がりにくくなじみません。しっかり全体を温めてから、油を多めに入れてください。

・火加減や油の量に注意


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油は、フライパンと食材の間をつなぐ潤滑剤です。フライパンが温まっていれば、油は均一に広がり食材全体を均一に熱することができます。ところが、急激に加熱すると一部分だけ高熱になり、ムラやけになったり、一部分だけ焦げたりすることに。外側は焼けているのに、中は半生…ということも起こらないように、しっかり予熱と適量の油を用意するようにしましょう。フライパンの大きさにもよりますが、2~3分温めたあと油を大さじ1/2~1ぐらい加えて調理をはじめてください。

■鉄フライパンの手入れ方法

鉄のフライパンはフッ素樹脂加工(テフロン加工)やセラミック加工などのフライパンと違ったお手入れが必要です。

・使用後はお湯で洗う


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調理が終わったら、温かいうちに汚れを落としましょう。高熱のフライパンは、急速に冷やすと変形する恐れがあります。また、油汚れを冷やして固めてしまうことにもなります。使い終わった後、シンクにフライパンを移したら、余分な油などをぬるま湯で流すようにしましょう。また、油が多めに残っている場合は、キッチンペーパーなどで先に油を拭き取ることがおすすめ。多めの油をシンクに流すと、パイプの奥のほうに油汚れが固まってしまいます。油の捨て方は自治体によって異なるので、一度回収方法を確認してみると良いでしょう。

・食器用洗剤はNG


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鉄フライパンは、油の落としすぎは厳禁です。せっかく苦労してなじませた油を全て取り除くと、油返しを何度も繰り返す必要があります。そのため、食器用洗剤は使わず、ぬるま湯などで洗うようにしましょう。

・たわしを使う


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鉄は、とっても固い素材。ゴシゴシ洗っても表面が傷つくことはありません。焦げ付きができたときも、ふだんのお手入れでも、たわしを使って洗いましょう。おすすめは、パームヤシやシュロなどの天然素材です。必要以上に油を落とさず、鉄の表面の小さな凸凹に入った汚れをかき出してくれます。フライパンの大きさや、自分の手に合わせて使いやすい大きさのたわしを選んでください。最近では、鉄フライパン専用のたわしも登場しています。

・『ささら』もおすすめ


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『ささら』とは、竹や細い木を束ねて作った棒状のブラシです。スポンジでは出せない竹の硬さが、汚れをしっかりかき出してくれます。小さな竹製ほうきをつかうように、鍋肌をなでるように汚れをかき落としてみてください。大き目のフライパンを一気に洗う場合には、とっても便利な道具です。使用した後は、しっかり水気を切って乾かしましょう。

・最後に油を塗る


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洗った後は、しっかり火にかけて水分を中までとばし最後に油をキッチンペーパーなどで塗っておきましょう。他の鍋や食器のように自然乾燥させると、乾ききらずサビてしまうことがあります。油を塗るときは、フライパンの内側だけでなく外側にも塗るようにしましょう。外側に塗るのを忘れてサビがつき、重ねた他の鍋などにサビが移ってしまった!というようなことも防げます。重ねる時に油がきになる場合は、キッチンペーパーなどを挟むのがおすすめです。

■鉄フライパンの手入れのポイント

・ぬるま湯で洗う


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鉄フライパンで料理の出来を左右するのは、鉄と油なじみの良さ。そのため、鉄フライパンを使った後、ペーパーで汚れを拭くだけで「洗わない」という人もいるほどです。少し油が残っていてもフライパンに支障はありませんので、ぬるま湯で汚れを落とす洗い方を心がけましょう。

・焦げをそのままにしない


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フッ素樹脂加工のフライパンなどと比べて、鉄フライパンについた焦げは、とってもガンコ。だからといってそのままにしておくと、味に苦みが出たり焼きムラがでたりする原因になります。鉄は、加えるチカラには強い素材なので、たわしや硬いスポンジでしっかり焦げ付きを落とすようにしましょう。 

・お湯を沸かして汚れを浮かす


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どうしても落とせない焦げや汚れは、お湯を沸かしてゆるませます。汚れにかぶるぐらい水を入れて、ゆっくり湯を沸かし、汚れを浮かせる方法です。柔らかくなってきた汚れは、たわしなどでこすりおとし、最後に全体の汚れを再度落とします。

・必ず油を外側にも塗る


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最後に「油を塗る」手入れが必要なのが、鉄のフライパンの特徴といってもいいでしょう。このとき外側も忘れずに。まれに、湿気の多いシンク下などに放置していると、外側にサビが浮いてくることもあります。フライパンの内側だけでなく外側にも、油をぬる習慣をつけてください。

■鉄フライパンを再生させる方法

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鉄フライパン特有の状態として、焦げが落ちなくなってきて、表面がザラザラになってしまうことがあります。また、ひどいときは、しばらく使わないうちに、サビがついている!ということも。そんなときでも自宅でも再生することができるので、すぐに捨てないでくださいね。

・鉄フライパンが焦げ付く原因


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鉄は、熱伝導率(フライパンの熱が食材に伝わる速度のようなもの)がよく、すぐに食材は加熱されます。水分がすぐにとび、シャキッ!とした野菜炒めなどができる反面、手早く調理しないと加熱されすぎて焦げてしまうのです。また、油の量や油なじみが足りない場合も、すぐに焦げてしまいます。この焦げや残った油が落としきれず溜まってくると、表面がザラザラしてきます。

・最初に汚れを焼き切る


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ざらざらした汚れは、内側だけでなく、外側にもついてきます。しつこい汚れや固まってしまった油、サビは、空焚きをして焼き切り、物理的にこそげ落としましょう。素材が硬くて強い鉄だからこそできる手入れです。
まず、ガスコンロでしっかり空焼きをし、汚れが真っ黒になるまで燃やします。大きなフライパンの場合は柄を持ちあげてフライパンを傾け、全体に直接火が当たるようにし炭化させます。このとき、内側だけでなく、外側の焦げもしっかり焼くことがポイントです。焦げが加熱されて炭化すると、ボロボロ汚れが落ちてくることもあるので、コンロの汚れが気になる場合は、ガスバーナーなどを使って屋外で作業しても良いでしょう。煙がたくさんでるぐらい、しっかり焼き切ることが重要ですので、しっかりと換気をするのも忘れないようにしましょう。

・専用『スクレーパー』を使う




カットした野菜をまとめるのに役立つ『スクレーパー』。それより細くてかたい、鉄製やステンレス製のスクレーパーがあります。空焼きしたあとの炭化された汚れは、まずスクレーパーでこそげ落としてみましょう。ここで大きな汚れをおとしておけば、後の作業がかなり楽になるため、しっかり落としてください。100円均一ショップなどで売っているものでも、十分に汚れは落とせますよ。

・『サンドペーパー』で磨く


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スクレーパーで汚れを落としたら、次は『サンドペーパー』で磨く作業です。かなり炭化された汚れが砂のように落ちてくるので、新聞紙などの上で行うのがおすすめです。しっかり磨くと、フライパンの地色が出てきます。サンドペーパーは#60~#100の目の粗いものから始めて、#200のもので磨き上げるようにしましょう。ここで、炭化された汚れを落とすと、フライパン本来の鉄の色が出てきます。色味を目安にゴシゴシしっかり磨いてください。

・磨く仕上げは『メラミンスポンジ』で 


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サンドペーパーのあとは、『メラミンスポンジ』で仕上げ磨きをしましょう。メラミンスポンジの細かな繊維が、目に見えない炭化汚れをかき落としてくれます。柄の部分など、細かなところは、メラミンスポンジを小さくちぎりながら磨いてください。

・最後に「空焼き」「油ならし」を


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磨き上げたフライパンは、鉄本来の姿になりました。つまり新品と同じ状態。これをそのまま使うと、焦げ付いたりサビたりしてしまうので、新品フライパン同様「空焼き」と「油ならし」が必要です。フライパンの色が青っぽく変わるぐらい「空焼き」をしましょう。空焼きは、鉄を酸化させてサビにくくさせる効果があります。フライパンの大きさや素材の厚さによりますが、15~30分ぐらい気長に鉄の色が変わるまで空焼きをしてください。油ならしも、同様に気長に。野菜くずが黒くなるまで、時間をかけて炒めて、油をなじませてください。

■鉄フライパンをIHで使うとき

最近では、IHで使える鉄フライパンも出てきました。ただし、ガスコンロと違う使い方が必要ですので、注意点をまとめてみました。

・ヒーターの中央に置く


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ガスコンロは、フライパン全体を熱する構造になっていますが、IHは、プレートと接するところだけをドーナツ状に集中して熱する構造になっています。そのため、どうしてもムラになりがちです。熱伝導のいい鉄フライパンですが、必ずプレートの中央において、調理するようにしましょう。プレートから離れると熱が伝わらないので、「あおり」調理もできません。

・火加減に注意


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IHは、最初はプレートとフライパンが接している部分と接していない部分との温度差が生じてしまいます。そのため、いきなり強火で加熱すると温度差がひどくなり、ひどい場合にはフライパンが変形してしまいます。IHで使用する場合は、必ず弱火から徐々に中火にし、それ以上に強い火で調理することはさけましょう。

■おすすめの鉄フライパン

鉄ならではの特長をまとめてみましたが、最近では鉄の良さを残しつつ、より扱いやすい鉄フライパンも出てきました。いくつか紹介します。

・柳宗理


日本のインダストリアルデザイナーの草分け的存在の柳宗理がデザインした鉄フライパンは、ふだん使いしやすいように、こげつきにくい加工をしたシリーズがいくつもあります。どのシリーズもフタつきで、炒めるだけでなく、蒸し焼き、煮物、簡単な揚げ物にも対応可能です。そのほかにも、本体と柄が一体化した鋳造(鉄を型に流し込み冷やしめたもの)された南部鉄器のフライパン(スキレット)も。厚みがあり、鉄肌内に空気を含むため保温力も抜群です。小さなサイズなので、そのままテーブルに出したり、オーブンで焼いたり、アウトドアにも使えます。右利きでも左利きでも使いやすい形状で、ぽってりとしたフォルムも、優しい印象です。

・enzo鉄フライパン


「焼き」に特化したフライパンです。縁の立ち上がりが約70度で深く広さのあるデザインで、柄が鉄ではなく、木とステンを組み合わせて握りやすくしているのも特長です。20,22、24、26cmの大きさがあり、お使いのキッチンに合わせて選べるサイズ展開もうれしいポイントです。底面が広く造られているので、大きな肉や魚を、ひっくり返すことなくじっくり焼き、ソース作りにも最適です。料理初心者でも、大きめの肉をきれいに美味しく焼きたい人には、おすすめの調理道具です。

・堺刀司スチールテック


大阪・堺市の老舗包丁店が展開している鉄フライパン。柄の部分を包丁同様にこだわり、使いやすい工夫をしているのが特長です。防さびコーティングをしていないので最初の「空焼き」が不要です。鉄の表面を高温特殊熱処理して強化し、傷つきにくく、さびにくいのが特徴です。柄の部分は、木製で握りやすい筒状となっており、季節や湿度で収縮するため、絞め代を余分にとって、ひび割れなどを防ぐ工夫がされています。

■鉄フライパンを使いこなして、料理上手になろう!

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プロの料理人が使いこなしている鉄フライパン。最初の手入れがやや面倒くさく感じる人も多いのですが、しゃっきっと仕上がる炒めものや、きれいに均一に火が通った焼き物など、使いこなせば美味しく調理できる力強い味方です。ポイントを押さえた手入れを行い、料理上手になりましょう。
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