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ローズマリーの使い方はいろいろある?おすすめのレシピや活用法を紹介

古くから「記憶」と関係の深いハーブとして親しまれてきたローズマリー。「若返りのハーブ」としても知られています。近年では脳のはたらきに良い作用があると望まれたり、認知症予防に期待のある研究結果が発表されたりと、注目を集めているハーブです。

ハーブティーや料理に使うのはもちろん、ポプリやアロマキャンドルに入れて香りを楽しんだり、その薬効をいかした入浴剤、美容クリームに使われたりと、ローズマリーには本当にたくさんの使い道があります。見た目もかわいらしいハーブなので、庭に植えて観賞にも向いていますし、花束にも使えます。今回はそんなとっても便利なハーブである、ローズマリーの使い方について詳しく紹介します。

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■ローズマリーとは

・原産地


ローズマリーは、地中海エリアの南ヨーロッパから西ヨーロッパにかけての、石が多く、乾燥した地域が原産です。特に海沿いの地域を好むようです。

・シソ科のハーブ


ローズマリーはシソ科マンネンロウ属で、常緑性低木です。ローズマリーは英語のRosemaryのまま呼ばれることが多いですが、和名ではマンネンロウといいます。漢字では「迷迭香」と書きます。

・主な種類


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ローズマリーは、立性と這性の2種類があります。立性は枝が上に伸びて背が高くなる種類のことです。這性は枝がある程度育つと、地面をはうように伸びる種類のことで、クリーピングタイプとも呼ばれます。また、そのふたつの特徴を併せ持つ種類もあります。

花の色も、青、白、ピンクと、いろいろな色があるのを見たことがあるかたも多いのではないでしょうか。そのなかでも、日本で一番人気なのは「マリンブルー」と呼ばれる種類。立性のローズマリーで、濃い青い花をつけます。病気に強く枯れにくく育てやすい上、香りがいいので、たくさんの用途に使用されています。

・すっきりとした強い香りがある


ローズマリーはくどくない爽やかな香りが特徴です。さっぱりとしていますが、しっかりとした強い香りもある植物ですよね。料理やハーブティーなどの用途で加熱しても、乾燥してドライハーブにしても、その香りはしっかりと残ります。

・花言葉


ローズマリーはハーブとして使われることが多い植物ですが、そのかわいらしい花には花言葉があるんです。

摘んだあとも地面に根を張って、生きていたときと変わらず香りを保つことから、「愛」と「記憶」という花言葉がよく使われます。そのほかにも、「追憶」「思い出」「献身」「貞節」「あなたは私を蘇らせる」「誠実」「変わらぬ愛」「私を忘れないで」など、おもに愛と記憶に関係する花言葉があります。

シェイクスピア作の『ハムレット』でも、ローズマリーが使われていましたね。
"There's rosemary, that's for remembrance; pray you, love, remember;" (Shakespeare, IV.5.173)
オフィーリア「これがローズマリー、ものを忘れないようにするお花なのよ。ねえ、愛しい方。お忘れにならないでくださいね」(意訳)
正気を失ったオフィーリアが、愛するハムレットと兄を混同し、兄にローズマリーを渡すシーンは印象的です。

■ローズマリーの使い方

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・どんな効果があるの?


ローズマリーは、昔から、ヨーロッパでは頭のはたらきを良くするハーブとされています。摘んだあとでもしっかりと香ることから、永遠の象徴ともされ、結婚式や葬儀などの大切な儀式に用いられることの多いローズマリー。具体的にはどのような効果があるのでしょうか。

・集中力、記憶力アップする?!


これは迷信ではなく、ローズマリーの香りを嗅いだ人は、嗅いでいない人よりも正確さ、スピード、記憶力などのテストでよい結果がでたという研究結果が出ています。ローズマリーの香りを嗅いだ人たちのグループの方が、5~7%高い点数をとったという結果がニュースにもなりました。

その仕組みは、現在ではまだはっきりと明らかにされてはいませんが、ローズマリーの香りが脳の電気信号に影響し、記憶を司る部分を刺激するためではないかといわれています。受験やテスト前など、集中力や記憶力が必要なとき、ローズマリーの香りが役立つかもしれませんね。自信にもつながるでしょう。

・アイデアを生み出す


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上記のような脳によい刺激を与える可能性があるローズマリー。何かいいアイディアが必要なときに、ローズマリーの香りをかいでみてはいかがでしょうか。脳の底の方に埋まっているいいアイディアが顔を出すかもしれません。


■ローズマリーの使い方 料理の活用法

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乾燥していても香りの強いローズマリーは、料理にも大活躍します。おもに、味のアクセントにしたり、料理のくさみ消しによく使われます。具体的な活用法を見ていきましょう!

・肉の下処理


ローズマリーは、肉の調理前に、風味・下味をつけることができます。

お好みの肉に油とローズマリーをまぶし、1時間から一晩置いて香りをつけてみましょう。時間がないときでも、最低15分は置くと良いですね。また、鶏むね肉によく使われる、肉をしっとりやわらかくする「ブライン液」に漬けるときに、ローズマリーを入れると肉にローズマリーの風味が移ります。

・魚や肉のにおい消し


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くさみのある食材を使うときは、調理する前にローズマリーで下味をつけたり、シチューなどの煮込み料理にローズマリーをいっしょに煮込んだりするのがおすすめ。くさみを取り除く効果が期待できますよ。

・料理の香りづけ


蒸し料理のときに、食材の周りに乾燥していない生のローズマリーを置くことで、食材にほどよいローズマリーの香りが移ります。アクアパッツァにもよく使われますね。

また、油や酢に生のローズマリーを漬けておくと、ローズマリーの良い香りがする油や酢ができます。これをドレッシングや料理に使用することで、手軽にローズマリーの香りを楽しむことができるでしょう。

・パンやお菓子


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おかずだけではなく、甘いデザートにも、ローズマリーはよく使われます。パウンドケーキやタルト、クッキーなどによく使われていて、おしゃれな雰囲気をグッと強めてくれていますよ。

・ハーブティー


ローズマリーは、生・乾燥どちらの状態でもハーブティーとして飲むことができます。ティースプーン1杯のローズマリーを、鍋やティーポットに入れ、約240mlの沸騰したお湯をそそいで5~10分待ってから茶こしでこしていただきます。ローズマリーの量はお好みで調節しましょう。はちみつや、ミントなどのほかのハーブを混ぜてもおいしくいただけます。


■ローズマリーの使い方 おすすめレシピ

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・ローズマリーのバター


バターを室温でやわらかくし、刻んだローズマリーまたは乾燥したローズマリーと混ぜて、冷蔵庫で固めるだけでローズマリーバターができます。すりおろしたニンニクや刻んだレモンの皮をいっしょに混ぜると、より風味がでます。料理に使ったり、パンにぬって食べたり、普通のバターと同じように使えますよ。とくに、バゲットとの相性はバツグンです!

・鶏もものソテー


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鶏もも肉をソテーするときにローズマリーをプラスすれば、レストランのような味に。鶏もも肉にローズマリーと塩こしょうをまぶして下味を付け、20分ほど置きます。時間があれば一晩置くともっと風味が強く移るでしょう。そのあと、油をしいたフライパンで火を通します。

下味にローズマリーを使わず、油にローズマリーの風味を移す方法もあります。その場合は、フライパンに少し多めの油を入れ、そこに生のローズマリーを入れ数分加熱します。ローズマリーを取り出し、風味が移った油で鶏もも肉を調理しましょう。下味に使用したときよりもほのかにローズマリーの風味が感じられます。

・アクアパッツァ


イタリアの魚の煮込み料理アクアパッツァ。オリーブオイルで焼いた魚を、ほかの魚介類やトマトとともに、白ワインや水で煮込んで作る料理です。

ただ、この料理を作るときはローズマリーを入れすぎないことがポイントです。焼いた魚に水分を加えたあとに、控え目にローズマリーを入れていっしょに煮込みましょう。途中で取り出す必要はありません。

・ジャーマンポテト


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おかずやおつまみに人気のジャーマンポテト。この料理に使用するのは、乾燥ローズマリーがおすすめ。できあがったジャーマンポテトに振りかけるだけで爽やかな香りのするジャーマンポテトになりますよ。生のローズマリーを使用する場合は、細かく刻み、具材を炒めるときに加え、いっしょに炒めます。

・ポトフ


寒い日に人気のポトフ。具材のうまみが染み出たスープは体を芯から温めてくれますよね。ポトフにローズマリーを入れると、ひと味違ったポトフに変身します!

臭みの少ない肉を使用するときは、煮込むときにほんの少量ローズマリーを加えて煮込みます。羊など臭みのある肉を使用するときは、調理する前にローズマリーと塩を揉みこみ、下味を付けてから調理してくださいね。

・フォカッチャ


イタリア発祥の平たいパン、フォカッチャ。フォカッチャに使われることが一番多いハーブは、ローズマリーではないでしょうか。二次発酵が終わって焼く直前のフォカッチャに指でくぼみをつけ、そこにローズマリーを刺しこみ、オーブンで焼きます。ランチにもおつまみも最適な一品です。

・シフォンケーキ


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おかず料理に使われることが多いローズマリーですが、デザート作りにもよく使われます。特に、ローズマリークッキーやパウンドケーキに使われることが多いですね。

やさしい味のふわふわなシフォンケーキにローズマリーを加えることで、味にアクセントがつくのです。生地を作るときに、泡が消えないよう、材料をすべて混ぜ終わったあとに加えます。15cmのシフォン型で小さじ2~3杯が目安ですが、ローズマリーの量はお好みで調節しましょう。生のローズマリーを使うときはなるべく細かく刻んでから使用します。

・ローズマリーソーダ


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喉が渇いたときに爽快感のあるローズマリーソーダはいかがでしょうか? 少量の水にローズマリーを入れ、沸騰したあと、5~10分煮て濃いローズマリーティーを作ります。このとき、お好みで砂糖やはちみつを加えて甘みをつけましょう。できたローズマリーティーを濾して、炭酸水で割って完成です。

酢やレモンを加える、または炭酸水ではなく、レモネードやグレープフルーツジュースで割ってもおいしく飲めます。

■ローズマリーの使い方 料理以外の活用法もおすすめ!

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・入浴剤代わりにする


アンチエイジング効果が期待できるローズマリー。ぜひ肌からも吸収したいですよね。お風呂に入れて入浴剤として使用する場合は、生のローズマリーを使います。4〜6本のローズマリーをお風呂に入れて、よく揉みます。葉の破片などが気になる場合はネットに入れて使用しましょう。

・リビングや下駄箱の消臭


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靴箱のある玄関やリビングルームには臭いがこもりがちです。臭いが気になるとき、ローズマリーを使った手作り消臭剤はいかがでしょうか。消臭効果のあるローズマリースプレーは、薬局で購入できる無水エタノールで作ります。

まずふたの閉まる容器にローズマリーを入れ、無水エタノールをそそぎ、無水エタノールにローズマリーを半日から1日ひたします。ローズマリーは容器の半量~7割が目安です。

できあがったものを10%ほどの濃度になるように水と混ぜ、スプレーボトルに入れます。
(例:水100ml、ローズマリー無水エタノール10ml)

刺激が強いので絶対に原液のまま使用しないようにしましょう。また、消臭効果のある重曹と混ぜて靴箱に入れることで、消臭効果に加え、ほのかなローズマリーの香りを楽しむことができますよ。

・化粧水として使う


若返りのハーブといわれるローズマリー。これを手作り化粧水をに混ぜることで美肌効果が期待できます。材料は、ローズマリーをカレースプーン2~3杯、グリセリン5ml、精製水100mlです。

まずローズマリーをきれいに洗って細かくきざみます。ふたが閉まる容器に入れ、沸騰したお湯をそそぎ、15〜20分ほど蒸らします。茶こしで濾し、グリセリンを入れてよく混ぜたら完成です。悪くなりやすいので、冷蔵庫に入れて保管しましょう。

乾燥したローズマリーでも作ることができますが、生のローズマリーが手に入る方はぜひ生の方を使いましょう。乾燥したものを使う場合は、生の分量の半量を使用します。

・トリートメントとして使う


ローズマリーを少量の水に入れ沸騰させ、約10分煮て濃いローズマリーティーを作ります。お風呂でシャンプーをしたあと、ローズマリーティーを頭にかけ、よく揉みこみます。洗い流さず、このままお風呂から上がります。ローズマリーの抗菌効果で、かゆみやフケに効果が期待できますし、何より、いい匂いがしますね。

・ガーデニングで楽しむ


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ローズマリーは病気や虫に強く、育てやすいハーブです。その独特なかたちと小さなかわいい花は、庭の彩としても人気の植物です。丈夫なハーブですが加湿には弱いので気をつけましょう。

■ローズマリーの使い方 長期保存方法は?

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・グラスで保存する


ローズマリーの枝を清潔なハサミで斜めに切り、水を入れたグラスに挿して直射日光を避けて保存します。水が悪くならないよう、1日に2回新しい水に交換しましょう。

・冷蔵庫で保存する


そのまま冷蔵庫に入れるとしおれてしまい、長持ちしません。冷蔵庫で保存するときは、濡らしたキッチンペーパーに包んで野菜室で保存します。

・冷凍庫で保存する


水気をよくとったローズマリーを、ジップロックなどの密閉できる保存袋に入れ、冷凍庫に入れて保存します。

・乾燥させる


ドライハーブにすることによって、長期保存が可能になります。天板にローズマリーを重ならないように並べ、オーブンに入れ低温で15~20分焼きます。オーブンによって加熱時間は異なるので、様子をみながら焼きましょう。水分が抜けてパラパラになったら完成です。

自然乾燥する場合は、ローズマリーを重ならないように少量束ね、風通しのいい日陰に吊るします。季節や湿度にもよりますが、約10日から1ヵ月で完成です。

・オイル漬けにする


煮沸消毒した密閉容器に生のローズマリーを入れ、ローズマリーが完全に漬かるようにオリーブオイルを入れます。約2週間したらローズマリーオイルの完成です。漬ける前にローズマリーの水気を完全にとっておくことがポイントです。

ローズマリーの香りがついたオイルは、ドレッシングや調理に使うことで手軽に風味を楽しむことができますよ。

■スーパーハーブ ローズマリー!

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本当にたくさんの用途があるハーブ、ローズマリー。特に、脳のはたらきをよくする研究結果はとても興味深いものです。アンチエイジング、抗酸化効果、脳の活性化など、自然のもので、これだけたくさんの効能が期待できる食べ物はなかなかないのではないのでしょうか。

こんなにすばらしい効果のあるハーブなのに、手に入れやすく、育てやすいハーブでもあるのも嬉しいですね。ローズマリーを植えたり、エッセンシャルオイルを家にひとつ常備して、ローズマリーをぜひ日常にとりいれてはいかがでしょうか。


《参考》
・BBC NEWS "Exam revision students 'should smell rosemary for memory"
・BBC NEWS "What does rosemary do to your brain?"
・AAAS "Could rosemary scent boost brain performance"
・Nature.com "Rosmarinic acid suppresses Alzheimer’s disease development by reducing amyloid β aggregation by increasing monoamine secretion"
・Byrdie "This All-Natural Ingredient Is Amazing for Soothing Acne—Here's Why"
・National Library of Medicine "Carnosic acid-rich rosemary (Rosmarinus officinalis L.) leaf extract limits weight gain and improves cholesterol levels and glycaemia in mice on a high-fat diet"
・National Library of Medicine "Carnosic acid attenuates obesity-induced glucose intolerance and hepatic fat accumulation by modulating genes of lipid metabolism in C57BL/6J-ob/ob mice"
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