オリーブはどこから来た?小豆島で広まった栽培と歴史〜グリーン&ブラックそれぞれのレシピも
2025年10月8日 06:00
食卓に彩りと風味を添えるオリーブ。その歴史は古く、はるか紀元前から人々の生活に深く関わってきました。

この記事では、オリーブの奥深い歴史から身近なレシピまで、豊かな世界をご紹介します。グリーンとブラック、それぞれの特徴を知ることで、日々の食事がさらに楽しくなりますよ。

オリーブの起源は紀元前4000年頃にさかのぼり、発祥は現在のシリアやトルコとされています。
野生種は有史以前から地中海沿岸に自生しており、人々がこの野生種を栽培するようになったのがきっかけです。
その後、通商を得意としたフェニキア人やギリシア人が地中海沿岸にオリーブを広めました。特にローマ帝国が占領地に植民する際にオリーブ栽培を奨励したことで、その文化は地中海全域に広まり、イタリアやチュニジアなどにも定着していきました。
オリーブは交易と植民を通じて、古代から現代まで続く食文化の基礎を築いたと考えられます。
明治41年(1908年)に農業や林業などを管轄する省庁であった農商務省が、三重・香川・鹿児島の3県で試作を実施。このうち、小豆島だけが栽培に成功し、日本におけるオリーブ産業の礎を築きました。
一般的な調理に用いられるようになったのは、本格的な栽培が開始した明治時代以降です。
その後、昭和の輸入自由化によって生産は一時減少したものの、現在も小豆島はオリーブ栽培の中心地としてその歴史をつないでいます。

グリーンオリーブとブラックオリーブは、品種の違いではなく、実の熟成度の違いです。
グリーンオリーブは、実がまだ熟しきっていない緑色の状態で収穫されます。そのため、果肉は硬めで、爽やかな香りとフレッシュな渋みが特徴です。主に塩水漬けやピクルスとして加工されます。
一方、ブラックオリーブは、オリーブの実が完熟し、黒く色づいてから収穫したもの。果肉は柔らかくなり、渋みが抜けてまろやかさとほのかな甘みが感じられます。そのまま食べるほか、パスタやピザの具材としても広く使われます。
ただし、一部は完熟ではなく、加工で黒くしたものもあります。
見分ける方法は、商品ラベルを確認するのが確実。「完熟」「成熟果」とあれば自然に色づいたもの、「酸化処理」や「着色」と記されていれば加工品です。

ワインのおともにぴったりなグリーンオリーブのマリネ。ハーブをたっぷり使った爽やかなマリネ液が、グリーンオリーブのフレッシュな香りを一層引き立てます。オリーブの塩気を活かして、マリネ液の塩は控えめにするのがポイントです。

グリーンオリーブとカマンベールチーズを組み合わせたピンチョスは、お酒が進むフィンガーフード。緑、白、ピンクのコントラストが美しく、テーブルを華やかに彩ります。粗びき黒コショウは多めに振ってもおいしいですよ。

グリーンオリーブを大胆に炒める、ユニークな一品です。ホクホクのジャガイモとプリッとしたゆでタコに、オリーブの爽やかな香りが加わり、絶妙なハーモニーを奏でます。ジャガイモを茹でずにレンジで加熱すると時短になりますよ。タコはオリーブと同じくらいの大きさにカットすると食べやすいでしょう。

いつものポテトサラダにブラックオリーブをプラスするだけで、おしゃれな大人の風味に。プレーンヨーグルトの爽やかな酸味で、重たくなりすぎず、最後まで飽きずにいただけます。おつまみはもちろん、肉料理や魚料理の付け合わせとしてもおすすめです。

ブラックオリーブをベースに、アンチョビやニンニクのコクと香りを効かせた本格的なパテ。わずか15分で、奥深い味に仕上がります。材料をフードプロセッサーにかけるだけなので、急な来客時でもサッと作れて便利です。

スモークサーモンのカルパッチョにブラックオリーブを添えて、グッと洗練されたオードブルに。オリーブが加わることで、シンプルな料理がワンランク上の一皿に変身。赤唐辛子入りの自家製ドレッシングが全体をキリッと引き締め、食欲をそそります。
グリーンとブラック、それぞれ異なる個性と特徴を持つオリーブを、用途や香りに合わせて料理に活用することで、いつもの食卓をさらに豊かに彩ってくださいね。

この記事では、オリーブの奥深い歴史から身近なレシピまで、豊かな世界をご紹介します。グリーンとブラック、それぞれの特徴を知ることで、日々の食事がさらに楽しくなりますよ。
目次 [開く]
■オリーブの起源

オリーブの起源は紀元前4000年頃にさかのぼり、発祥は現在のシリアやトルコとされています。
野生種は有史以前から地中海沿岸に自生しており、人々がこの野生種を栽培するようになったのがきっかけです。
その後、通商を得意としたフェニキア人やギリシア人が地中海沿岸にオリーブを広めました。特にローマ帝国が占領地に植民する際にオリーブ栽培を奨励したことで、その文化は地中海全域に広まり、イタリアやチュニジアなどにも定着していきました。
オリーブは交易と植民を通じて、古代から現代まで続く食文化の基礎を築いたと考えられます。
■日本初のオリーブ栽培地とは?
日本で初めてオリーブの栽培に成功したのは、香川県の小豆島です。日本では安土桃山時代にオリーブオイルが伝来したとされる説がありますが、確証はありません。明治41年(1908年)に農業や林業などを管轄する省庁であった農商務省が、三重・香川・鹿児島の3県で試作を実施。このうち、小豆島だけが栽培に成功し、日本におけるオリーブ産業の礎を築きました。
一般的な調理に用いられるようになったのは、本格的な栽培が開始した明治時代以降です。
その後、昭和の輸入自由化によって生産は一時減少したものの、現在も小豆島はオリーブ栽培の中心地としてその歴史をつないでいます。
■グリーンオリーブとブラックオリーブの違い

グリーンオリーブとブラックオリーブは、品種の違いではなく、実の熟成度の違いです。
グリーンオリーブは、実がまだ熟しきっていない緑色の状態で収穫されます。そのため、果肉は硬めで、爽やかな香りとフレッシュな渋みが特徴です。主に塩水漬けやピクルスとして加工されます。
一方、ブラックオリーブは、オリーブの実が完熟し、黒く色づいてから収穫したもの。果肉は柔らかくなり、渋みが抜けてまろやかさとほのかな甘みが感じられます。そのまま食べるほか、パスタやピザの具材としても広く使われます。
ただし、一部は完熟ではなく、加工で黒くしたものもあります。
見分ける方法は、商品ラベルを確認するのが確実。「完熟」「成熟果」とあれば自然に色づいたもの、「酸化処理」や「着色」と記されていれば加工品です。
■香りを楽しむ。【グリーンオリーブ】のおつまみレシピ3選
グリーンオリーブのマリネ

ワインのおともにぴったりなグリーンオリーブのマリネ。ハーブをたっぷり使った爽やかなマリネ液が、グリーンオリーブのフレッシュな香りを一層引き立てます。オリーブの塩気を活かして、マリネ液の塩は控えめにするのがポイントです。
カマンベールと生ハムのピンチョス

グリーンオリーブとカマンベールチーズを組み合わせたピンチョスは、お酒が進むフィンガーフード。緑、白、ピンクのコントラストが美しく、テーブルを華やかに彩ります。粗びき黒コショウは多めに振ってもおいしいですよ。
ジャガタコ炒め

グリーンオリーブを大胆に炒める、ユニークな一品です。ホクホクのジャガイモとプリッとしたゆでタコに、オリーブの爽やかな香りが加わり、絶妙なハーモニーを奏でます。ジャガイモを茹でずにレンジで加熱すると時短になりますよ。タコはオリーブと同じくらいの大きさにカットすると食べやすいでしょう。
■コクと風味を楽しむ。【ブラックオリーブ】のおかずレシピ3選
ポテトサラダ

いつものポテトサラダにブラックオリーブをプラスするだけで、おしゃれな大人の風味に。プレーンヨーグルトの爽やかな酸味で、重たくなりすぎず、最後まで飽きずにいただけます。おつまみはもちろん、肉料理や魚料理の付け合わせとしてもおすすめです。
ブラックオリーブのパテ(タプナード)

ブラックオリーブをベースに、アンチョビやニンニクのコクと香りを効かせた本格的なパテ。わずか15分で、奥深い味に仕上がります。材料をフードプロセッサーにかけるだけなので、急な来客時でもサッと作れて便利です。
簡単おしゃれ! 華やかスモークサーモンのカルパッチョ

スモークサーモンのカルパッチョにブラックオリーブを添えて、グッと洗練されたオードブルに。オリーブが加わることで、シンプルな料理がワンランク上の一皿に変身。赤唐辛子入りの自家製ドレッシングが全体をキリッと引き締め、食欲をそそります。
■奥深いオリーブの味わいを毎日の食卓に
オリーブは、はるか古代から人々の食を支え、交易とともに世界へと広まってきた食材です。日本でも香川県の小豆島で本格的な栽培が成功し、国産オリーブの文化が育まれてきました。グリーンとブラック、それぞれ異なる個性と特徴を持つオリーブを、用途や香りに合わせて料理に活用することで、いつもの食卓をさらに豊かに彩ってくださいね。
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