1. トップ >
  2. みんなの食レポ >
  3. おいしい! >
  4. 自家製麺 SHIN(新)@反町

自家製麺 SHIN(新)@反町

2017年8月11日


この日曜は、夏前半のSHINの限定が終わる日。いつも駆け込みでセーフ、というわけにもいかず食べそびれることも多々ある昨今。

何はともあれまずはビール




SHINの場合は店舗は狭く、スタッフも店主含め僅少なので生ビールサーバーなんて置けるはずもない。おまけに、本来は王道的なラーメンを提供したいのだろうけれど、どういった訳か揚げチキンが大人気で、目測で見ている限りだが2~3人に1人はフルポーションの揚げチキン麺あるいはミニサイズの揚げチキンを頼んでいる気がする。



それでもきんきんに冷えた350mlの缶ビールは極上の幸せ。何故か? 揚げチキンを安定提供するには小型とはいえ業務用フライヤーを常に保熱しておく必要があり、これが店舗内を高温にする。とにかく冷たいものを飲みたいのだ。加えて、こういった粋な小鉢が頂けるという特権がある。端材などをじょうずにアレンジした品はとても美味しいのだ。

PINKビシソワーズ

暫し経ってサーブされたのがこの凄いビジュアルの一皿。





今回の限定は仕込みに手間暇がかかるだけでなく盛り付けにも時間を要している様子。このピンクは毒々しく見えるが実はビーツ=根菜=実は砂糖の原料でもある甜菜の仲間=の色素だ。もちろん人工的な材料は一切含まない。普通、この見た目からはスイーツ、またはアペタイザー(フレンチ=オードブル、イタリアン=アンティパスト)に見えるのではないだろうか。
上下を混ぜ返し、全体がほぼほぼピンク色に馴染んでから召し上がれ、との店主の指示通りにするとこうなる。





命名がビシソワーズだったので、フレンチでよく出てくる冷製のあの雰囲気を想像していた。つまり。スプーンで掬うとたちたちと滴る程度のとろみの付いた液体だ。しかし、このPINKビシソワーズの汁は想像を超えた強粘性であり、例えるなら硬めに炊いたホワイトクリーム・シチューの雰囲気だ。いつもの絶品自家製麺と合わさると暴力的な絡みを示す。



このどろりとしたスープベースの主たる旨味成分はアサリである。写真撮影を失念したが、出汁を取るのに使ったものとは違うと思われるぷりっとした滋養豊富な大振りなアサリの身が高粘質スープにたっぷりと潜んでいた。この滋味が馬鈴薯のポタージュと混然一体となり、いわゆる動物系や節系などの重量感のある理解し易い出汁とは一線を画している。



すなわち、軽量で微妙かつ仄か、奥ゆかしい旨味ということ。じわじわと食道を降下していく高粘質スープとぱつんとした特製麺が高度に融合し、胃に収まる頃には身体全体がこの旨味を何の抵抗もなくアクセプトしているのだ。塩分が霊妙にアジャストされ、その他の添え付け、角切りハム状のチャーシューなどが完璧に脇を固めていたことは言を待たない。
SHINの店主の探求心、チャレンジングな姿勢は歩を緩めることを知らない。但し、ひと言だけ不満を言わせてもらう。このPINKビシソワーズはラーメン/つけ麺というジャンルの商品ではない。思い当たる表現がないので今まではヌーベル・ジャポネーゼという造語を充ててきたが、これはヌーベル・ラーメン、あるいは、もっと言えば進取の精神で神奈川/横浜の食文化に従前にないムーブメントを興そうとしているエコールド・ヨコハマとでも言えるような領域の創作活動ではなかろうか、とさえ思えてくるのだ。われわれラーメンをひたすら美味しく純朴に食べようと思う一般大衆を置き去りにしないで頂きたいのである。と、冗談半分で言っておこう。

お店データ




自家製麺 SHIN(新)

横浜市神奈川区反町1-3-8
電話:045-548-3973
営業:11:30~14:30
   18:00~21:00(日曜は夜営業なし)
定休:月・火(祝日でも休業)
最寄:東急東横線 反町4分
Text & Photo by 
MusicArena
次の食レポは「ギュッと詰まったしっかり蕎麦。名門砂場の伝統は果たして受け継がれるか。 砂場@足立区西伊興3丁目」>>

関連キーワードから食レポを探す

ピックアップ

最新の おいしい!

ウーマンエキサイト特集

ピックアップ

【E・レシピ】料理のプロが作る簡単レシピが3万件!

Eレシピで一緒に働いてみませんか?料理家やフードスタイリストなど、募集は随時行っています。

このサイトの写真、イラスト、文章を著作者に無断で転載、使用することは法律で禁じられています。

RSSの利用は、非営利目的に限られます。会社法人、営利目的等でご利用を希望される場合は、必ずこちらからお問い合わせください。

Copyright © 1998-2017 KYOTO AMU All Rights Reserved.

Copyright © 1997-2017 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.